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【二部完結】VTuberなんだけど百合営業することになった。  作者: kattern@GCN文庫さまより5/20新刊発売
番外編 絶叫配信 ~ホラーがダメな犬系VTuber~
184/754

第180話 絶叫配信 その6

【登場人物】


川崎ばにら  DStars3期生 ゲーム配信が得意

青葉ずんだ  DStars特待生 グループ最恐VTuber

秋田ぽめら  DStars特待生 みんなのママ

生駒すず   DStars特待生 JKお狐VTuber


【シチュエーション】


ずんだとぽめらで配信開始。

さっそく懐中電灯を持って家の外に出たのだが……。


◇ ◇ ◇ ◇



ずんだ「うわぁ、すごい山奥……」


ぽめら「ずんだ! はやくライト点けて!」


ずんだ「もう点けてるって! ほら!(地面に向ける)」


   「懐中電灯を点けてもこの暗さってヤバくない?」


ぽめら「ヤバい」


   「こんなの人間が生きていける環境じゃないよ……」



―――――――

コメ欄

―――――――


:田舎はマジでこんなもんだよ


:山の夜を舐めてはいけない


:雰囲気あってええやん


:こんな山中にアパートっていうのも変よな


:そこはいろいろあったんでしょ


―――――――



ずんだ「えっと、ラジオ局に行くんだよね?」


   「……この山道を歩くのかな?」


ぽめら「車の鍵があったから、きっとどこかに車があるはず」


   「ほら! あそこにある軽トラじゃない!」


ずんだ「軽トラ……」



   「ずんだ、トラックの免許持ってないけど、大丈夫かな?」


   ※軽トラは軽自動車なので、普通免許で乗れます



ぽめら「タクシーのゲームを配信してたでしょ!」


   「いまさらなに言ってんだ!」


ずんだ「だって! だってぇっ!(半泣き)」



―――――――

コメ欄

―――――――


:どんだけ行きたくないんだw


:リアル免許は関係ないでしょw


:タクシーで大暴走しておいて、今さらなんよ


:こんな怖がるずんさん、俺、はじめて見るよ


:こりゃばにらには見せられないよな


:まぁ、見てるんだけど


―――――――



ぽめら「はい! 車にさっさと乗る!」


   「それで……まずはオーナーの家に向かう感じかな?」


ずんだ「え? 先にラジオ局じゃないの?」


ぽめら「ラジオ局の鍵が、オーナーの家にあるって説明があったでしょ?」


   「いったい何を読んでたのよ……」


ずんだ「ごめん、ぽめしゃ」


   「なんだかさっきから上の空で」


ぽめら「……むぅ」


   「ずんだがこの調子だと、怖がってる場合じゃなくなってきたな」


   「ウチがしっかりしないと、この配信はぐだぐだになる」



   「おばけなんかに怖がってる場合じゃねえぞ!」



―――――――

コメ欄

―――――――


:お? ぽめしゃ、覚醒か?


:既婚者だからね。守る人がいると強いよそりゃ。


:母は強し


:流石はDStarsの母


―――――――



ぽめら「はい、車に乗り込む!」


   「あ、地図が出たね!」


   「たぶんこのマークの所に行けばいいんだよ」


ずんだ「やっぱりダメだよ、ぽめしゃ」


   「よそ見運転はよくないよ……」


ぽめら「だからこれはゲームだってば!」


   「それに、地図がないとどこか分からないでしょ!」


   「そういう所でいちいち止まらない!」



   「さぁ、ちゃっちゃとやっちゃうよ!」



―――――――

コメ欄

―――――――


:完全にオカンw


:懐かしさまである


:カーチャン……!


:この調子じゃ、先生もいろいろと大変そうだなぁ……


:けど、ホラゲやるといっしょに寝ようって言ってくるんだぜ?


:俺、エロ同人漫画家になるわ


―――――――



ずんだ「待ってぽめしゃ! この軽トラ運転むずかしい!」


   「あぁっ! ガードレール擦った!」


   「すぐに警察とJAFに連絡を入れないと!」


ぽめら「だから、現実とゲームを一緒にせんでもろて!」


ずんだ「怒らないでぽめしゃ!」


   「んあぁ~~!(ガチ泣き)」



☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆



ず俺恥。(白目)


いつにない狼狽えぶりで、完全に赤ちゃんになるずんさんなのだった。

ホラゲは本当に、人を変えちゃうよね。クールな女幹部キャラも、元気娘も、よわよわになる――それが俺たちリスナーの心を惑わす。そう、ホラゲ配信こそVの華。


まぁ、中にはゲラっていっさい驚かない、百獣の王とかもいますけど。w

ストロングスタイルな配信者も僕は大好きです!


今さらだが、配信と現実の落差が酷い。本当に、これが同一人物なのか――と、いまさら思った読者の方は、初期の「氷の女王」設定を思い出してもらいつつ、ぜひぜひ評価・応援・フォローよろしくお願いいたします!m(__)m

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