第131話 りんご裁判 その7
【主人公】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
津軽りんご きまぐれ僕っ娘
秋田ぽめら DStars特待生 みんなのママ
羽曳野あひる DStars2期生 雑談配信が得意
Bちゃん DStars裏方兼事務職員 広報配信を担当
渋谷いく DStars2期生 陰キャオタ女系VTuber
太宰府ゆかり DStars2期生 生意気JKVTuber
【シチュエーション】
悪戯ばかりしているりんご。ついに裁判にかけられる。(企画)
そんな地獄企画を、いつものように見守るずんだとばにら。
◇ ◇ ◇ ◇
あひる「…………」
「これは二期生としてコメントしづらいぐゎぁな」
「というかなんなん?」
「なんで、みんなしてコイツ取り合ってるの?」
「ウソツキ・いたずら・サボり魔のクズVTuberだよ?(真顔)」
りんご「あひるちゃん酷い~!」
「僕だって、真面目にVTuberやってるんだよぉ~!」
あひる「真面目にやってるVTuberは」
「人の家の地下に勝手に棲みついたりしない(まがお)」
りんご「まだ、あひるちゃん家の地下を荒らしたこと怒ってるの?」
「マイクラジョークですやん?w」
あひる「あなた、その後あひるの家を釣り堀にしましたよね?」
「もうあの家、住めなくなってるんですけれど?」
ぽめら「まぁまぁまぁまぁ!」
「お互いの不満をぶつけ合い出すとキリがありませんから」
「ここは冷静になってもらって」
「それよりも、これは相当重たい事件になりましたよ」
「いく先輩とゆかり先輩、どちらも怒っていらっしゃいます」
「どうするんですかりんごさん! 弁明はありますか!」
りんご「う~~~~ん」
「だって、どちらか一人を選ぶと、どっちかが傷ついちゃうから」
「二人の悲しむ顔を見るくらいなら、僕が悪役になろう……って!」
あひる「いい笑顔で大嘘こいてんだこの野郎!」
「微塵もそんなこと思ってない癖によぉ!」
ぽめら「そうだそうだぁ~! でまかせを言うなぁ~!」
りんご「本当だよ~」
「僕はいくちゃんもゆかりちゃんも大好きだし」
「幸せになって欲しいと思っているんだよ」
「これは、嘘偽りのない本当の気持ちさ……(エコー)」
あひる「絶対嘘だぐゎぁ!」
「ゲロ以下の匂いがプンプンプププンぐゎぁ!」
ぽめら「視聴者のみなさん、こういうのを女ったらしと言うんです」
「似たような奴を見かけたら近寄らないように注意してください」
りんご「本当だってばぁ~」
「だいたいさぁ、さっきからあひるちゃんてば文句言うけど」
「単純に一緒にいる時間は、いくちゃんやゆかりちゃんより」
「あひるちゃんの方が多いよねぇ?」
ぽめら「おぉっと⁉ ここで思わぬ情報が出てきましたよ⁉」
「本当なんですか、あひる裁判長⁉」
あひる「オメェー!」
「自分が不利だからって、あひるを巻き込むなよ!」
りんご「昨日も僕のうちで一緒にごはん食べたもんね」
「そのあと、みんなでパーティゲームしてさぁ」
ぽめら「これは……」
「まさかの裁判長と被告の熱愛発覚ですよ!」
「もしかしてこの裁判は、裁判長の私怨……ってコトぉ⁉」
あひる「あれは!」
「待って、違うじゃん!」
「たしかにあひるは、りんごの家によく遊びに行くけど!」
「泊まりで遊んだりするけど!」
「それはほら、友達としてであって……」
りんご「僕はそんな風に、あひるちゃんのことを思ってないよ……(イケボ)」
あひる「…………」
「ぐゎぁぁあああああ!!!!」
「有罪! 有罪ぃ!」
「津軽りんご『メス出しすぎ罪』で有罪ぐゎぁ!」
ぽめら「強制的に裁判長が有罪にしてしまいました!」
「なんという茶番! これは上告待ったなしでしょう!」
「ということで! 津軽りんご裁判はこれにて閉廷!」
「次の裁判でお会いしましょう!」
「みなさん、おつぽめ~!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
羽曳野あひる、流れ弾にかんぜんにやられる。
ちょいちょい補足なんかで書いておりましたが、地味にりんごの家に一番遊びに行っているのはあひるだったりします。仲良しなんですがそれ以上に――娘さんの相手を手伝っているという裏設定です。こういう気配りができるのがあひるのいい所。
そして、そんな善意を見事に利用する、りんごのゲスムーブ。
こいつは本当に悪党やで。
というわけで、華麗に有罪になった津軽りんごなのでした(ノーダメージ)。「この泥棒猫w」と、今回のシリーズを楽しんでいただけた方は――ぜひぜひ応援・評価・フォローよろしくお願いいたします!m(__)m




