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白と悪魔と  作者: りあん
第一部 世界の改変
42/271

ep40.完全な存在

 ――ジハが魔力の根源の水に入ってから間もない事だった。


 各地で異変が起こり始める。


 魔力の根源は、触れるだけでも危険な物。

 魔力の根源を自身の身に宿そうなど危険という言葉すら似合わない、もはや天災だ。

 それをジハは知っていたのだろうか。




 知らなくともジハならそうしただろう。

 魔力の根源を手に入れ、世界の改変を行う。

 そして、自身の最終目的を達成する。




 ジハが魔力の根源の水に入った影響か…

 スピアマウンテン全体で地震が起こり始める。


「団長…!この揺れは…!?」

「…何が…起こってる…?」


 ランスは辺りを見渡す。




 ――スピアマウンテンのみならず、地震は更に強くなり、ウィッシュ城下町や他の周辺の街まで届く。


 ラッシュ師団の基地にて、牢屋内でロキが地震に驚く。


「っ…なんだこの地震…!」

「…この地震は…もしや…魔力の根源の…」

「っ…まさか…嘘…だろ…?」

「…そっか…君達は…負けたのか」


 フェクトがそう言うと、ゆっくりと横たわる。

 まるで何か覚悟をしていたかのように。

 まるで何かを…


 ――諦めたかのように。


「…フェクト、何をしてやがる?」

「…君も眠った方が良い。苦しみたくなければね…」


 フェクトが目を瞑り、眠りにつこうとする。

 ロキがフェクトを見下ろし、疑問を抱く。

 だがその疑問の正体を彼は一瞬で理解する。


「っ…一応尋問中だぞ…こんな時に寝ようとするなんて…っ………!?」


 自分の身体に異変を感じるロキ。


「な…ん…だ…これ…」


 ロキが自分の首を押さえる。

 身体の細胞を突如弄り回されているような感覚。

 内臓に触れられているような感覚。

 毒を飲んでしまったかのような感覚。

 内部から持っていかれるような感覚。

 苦しい、苦しい、苦しい。


「苦…し…ゴホッ…この揺れと…この…気持ち悪さ…がはっ…」


 ロキが咳をする。

 そしてロキはその場に倒れてしまう。


 ――まるで魂が抜かれたかのように…気を失う。






 ――スピアマウンテンの洞窟内でも地震が起きる。

 気を失っているミカとジン。

 意識のあるホワイトだけが、その揺れを体感する。


「っ…この揺れ…どういう…事…なの…」


 ホワイトが拘束されながら呟く。

 早く拘束を解かないといけない。

 この異変を解かないといけない。


 だが拘束は簡単には解けない。

 一人で解くのは無理だ、人の手が必要だった。


「っ…ミカ…ジン君…起き…て…」

「っ……うっ…」


 気を失っていたミカが唸る。


 ジハとの戦闘で気を失った二人に戻ってきて欲しい。

 ホワイトの、この後経験する事に対して。

 ―――小さすぎる願いが叶う。


「ミカ…!」

「っ…ここは…?」


 ミカが目を覚ます。

 辺りを咄嗟に見るミカ。

 自身がジハの攻撃で気を失っていた状況にも気付く。


「ミカ…!」

「ホワイト…!?どうしてあなたが縛られて…いや…それより…この揺れは…!?」


 ミカが壁から降りる。

 揺れは続いている。


「…ミカ…ジハが…魔力の根源の方に飛び込んで…」

「っ…ジハが…!?」

「あの後…私も縛られて…」

「兎に角これを解かないと…!」


 ミカがホワイトの方へ走り出す。


「…これくらいなら、すぐ斬れる…!」


 ミカは銃剣でホワイトの拘束を斬る。

 魔力の拘束はそこまで大層な物ではない。

 内側から破るのは難しいが外側から破るのは容易い。

 ホワイトが解放される。


「ありがとう…ミカ…」

「…ジンは…ジンは何処?」

「そこに…!」


 ホワイトがジンの方を指指す。

 ホワイトの言葉に従い、ミカがすぐさまジンの元へ走り出す。


「っ…ジン…起きなさいよ…!」


 ミカがジンを揺する。

 ミカの小さすぎる願いも叶う。

 ジンがゆっくりと目を覚ます。


「っ…ゲホッ…ミカ…なのか…?」

「…目、覚ましたみたいね」

「…この揺れは…」

「ジハが魔力の根源に飛び込んだ…恐らくその影響で地震が起きてる…!」

「っ…そういう…事か…」


 ジンが立ち上がる。

 揺れの影響で辺りの鉱石が崩れ落ちていく。

 すぐさま場の状況を理解するジンとミカ。


「ここは危険だ。すぐさま出ないといけない…」

「…でも、飛び込んだジハの安否も…確認しないと…」

「っ…そうだ…魔力の根源の方に…」


 ジンが魔力の根源の方を向く。


 だが、そこに魔力の根源と称した滝は無い。

 滝は、枯れていた。


「っ…滝が…ない…!?」


 ジンが崖の方へ走り出す。

 ジンが崖の下の水を見下ろす。


 魔力の根源から感じたあの圧もない。

 崖の方に簡単に寄れる時点で疑問を抱くべきだったが、その余裕すらもない。


 崖の下の水は、紫色に光っていた。


「あの水…紫色に強く光ってやがる…まるで…ジハの魔力のように…」

「っ…まさか…」

「ジハは魔力の根源と一体化した…そういう事になるか…?」


 疑問はすぐに答えを出す。


『クククク…御名答…』


 三人の頭の中に、直接言葉が入ってくるような感覚がやってくる。


「っ…何この…声…」


 ホワイトが頭を押さえる。

 直接脳の中に響いてくる声。

 その声の正体はすぐに理解できた。

 憎き怨敵の、声。


「…直接脳内に…!」

「っ…この声…喋り方…まさか…ジハ…!?」

『その通り!』


 ジハの言葉が三人の頭の中に鳴り響く。

 そして…水の方から魔力の柱が現れ、天井を突き破る。


「っ…!?魔力の柱が…!!」

『ここまで生きてた事、褒めてやろう』


 ジハの言葉が再び三人の頭の中に鳴り響く。

 頭を押さえるホワイト。


『だがな、もう終わりだ。お前達は私の礎となるのだ』


 頭の中に言葉が流れ出す。

 そして…崖の下から紫色の巨大な腕が現れる。

 その腕は分厚い体毛に覆われていた。

 獣のような、鳥のような体毛。


「っ…何か…あがってくる…!?」


 巨大な腕は巨大な爪を持ち、崖を上がろうとする。


「っ…何だ…一体…どうなってんだ…」


 ジンが少しずつ後退する。

 自分よりも巨大な生物がやってくる、そう感じたジン。

 下手したら、この洞窟に入りきらない大きさ。


 ミカが銃剣を構える。


「二人とも…戦闘の準備を…!」

「っ…!」


 ホワイトが麻酔銃、ジンが銃を構える。


「…この腕の正体…間違いない…ジハだ…!」

『御名答だよ、ラッシュ師団のミカ』


 ジハがそう言うと、巨大な紫色の鳥のような生き物が上がってくる。


「っ…!?」


 巨大な鳥の生き物は巨大な翼で洞窟を破壊する。

 足が4つ。腕が2つ。

 そして背中には巨大な翼。


『この力こそ、魔力の根源の力。私は人間を辞めた。そしてこの鳥のような生き物となった』

「っ…これが…ジハ…なの…?全く違う生き物…じゃない…」


 巨大な生物の前に三人が立ち尽くす。

 直接脳内に言われなくとも頭に響くジハの声。


『魔力の根源は生き物の進化の規則すらも超越した。この力であれば、神にも立ち向かえる神鳥(しんちょう)となろう』

「っ…!」


 ジンが銃を撃つ。


 だが巨大な鳥の姿となったジハには銃弾が自然に弾かれる。


『無駄だよ、ジン。この力の前にはその豆鉄砲すらも無意味だ』

「っ…ならこれなら…!!」


 ジンが右手に魔力を込める。

 貯めた魔力を炎として放つ。


『ふんっ!』


 ジハは大きな嘴を開け、ジンの炎を吸い込む。

 空気を吸い込むような感覚で、ジハはジンの炎を吸い込んだ。


「っ…!?」

『この力の前には、魔力の力など無効。圧倒的防御力の前には君の最大火力すら火の粉のようなもの』

「っ…なん…だと…」

『そして、圧倒的防御力に加えて、圧倒的攻撃力も見せてやろう!!』


 ジハがそう言うと、腕を縦に上に振る。


「っ…!!」


 この巨体に攻撃されたら…と考える暇もない。

 縦に振った影響で突風が起こり、三人を吹き飛ばす。


「ぐあああっ…!」

「ぐっ…!」

「うあああっ…!」


 突風は天井までも吹き飛ばす。

 スピアマウンテンの地表に穴を開けた。




 三人は空中へ放り投げられてしまう。

 空はジハの魔力の影響か赤色に染まっていた。


「っ…」

「うぐっ…」

「…!」

「ホワイト…ジン…!」


 (この高さだと即死…っ…!)


 そう思ったミカは咄嗟に魔力を発動する。


 空中に放り投げられている三人を守るように、ミカは魔力で地表に巨大な布団を作り出す。


「うっ…」

「っ…!」


 三人は布団の上に落ちてバウンド、即死を免れる。


『はははは、どうだ?凄いだろうこの力は?』


 ジハは背中の翼を使って空中で羽搏き、三人を見下ろす。


「っ…ミカ…すまない…」

「今はそんな事言ってる場合じゃない…アイツを…なんとかしないと…!」

「っ…そうだな…!ホワイト…大丈夫か…!?」

「うん…私はなんとか…」

「っ…あの力の前に…どうすればいいの…?」


 ミカがジハを見上げる。

 神鳥は高々と三人を。


 いや、この地を見下ろしていた。


「…何処かに弱点があるはずだ。何処かに…」


 その瞬間だった。

 ジンの身体が急にふらつく。


「………あ?」

「…ジン?何してるの?身体をフラフラさせ……っ…!?」


 ミカが突如首を押さえる。

 まるで窒息したかのように。


「…!?ミカ…!?ジン君…!?」

「…なんだこれ…身体…が…動か…ねぇ…」


 身体が言う事を聞かない二人。

 ジンがゆっくりと地面に倒れてしまう。


「っ…!?何…これ…苦し…ゴホッ…」


 ミカが地面に倒れる。


「っ…!?二人とも…!?どうして…!?」

『はははは、今その二人から魔力と魂を吸い取った』


 ジハがホワイトの近くへ降りる。


「っ…!?魔力と…魂を…!?」

『そうさ。ついでに言うと、この山の周辺にいる生き物や人間の魔力と魂、全て吸い取った』

「っ…!?」


 ホワイトはすぐに理解できなかった。

 今ホワイトの目の前にいる生き物、完全な存在となったジハがミカやジンの魔力と魂を吸い取っていた。

 触れなくとも魔力と魂を吸い取る力、これこそが完全な存在。

 ホワイトただ一人がジハの目の前に立ち尽くす。


「そんな…どうして…!?」

『なんでかって?これが魔力の根源の力だ。魔力の根源の力はあらゆる事を可能にする。私は今この周辺にいる全ての生き物の魔力と魂を自然に吸い取る力を使った。何でも可能なんだよこの力は…!』

「っ…そん…な…」

『だがおかしいな?何故お前にはこの術が効かない?』


 ジハが疑問に思う。

 ホワイトはジハの魔力の根源の力に魔力と魂が吸い取られていなかった。

 この場でホワイトただ一人が…


『まぁそれは別にいいか。この周辺って事はつまり、この山に来たラッシュ師団も、基地で待機しているラッシュ師団も、基地に閉じ込められている私の下っ端も、全て今私の中にいる』

「全部…あなたの中に…!?」

『あぁ。こうしている間にも影響範囲は広がり、魔力と魂がどんどん私の中に集まってきている。何れはこの世界全部を包み込み、私だけの世界になろう』

「っ…これが…あなたの言う世界の改変って事…?」

『そうだよ。私だけが住まう世界、つまり私が完全な存在だ』


 その先にある、女神族の世界を狙うと言う目的は話さないジハ。

 まだ、魔力と魂が足りない。

 この世界の魔力と魂全てを吸い尽くし、別世界の女神族を狙う。

 その目的をジハは叶えようとしていた。


「そんなの許せない…!」


 ホワイトが怒りを露わにする。

 麻酔銃を構える。


「皆…普通に…平和に…必死に生きてるのに…どうして奪うの…!?どうしてあなたは…!!」


 ホワイトが麻酔銃を撃つ。


 だが麻酔銃は当然ジハの身体を通さなかった。


「っ…なら…これなら…ミカがくれた銃剣…!」


 ホワイトは銃剣を取り出し、ジハに撃つ。

 だがジハの身体は銃弾をも弾いた。


「っ…効か…ない…!?そんな…ミカ特製の…最強の銃剣…なのに…」

『さっきも言ったはずだ、圧倒的防御力の前には君の銃弾は私にとって微生物以下でしかない』

「っ…」

『そして――』


 ジハが長い爪でホワイトの腹を刺す。

 あまりにも巨大な爪の一本だけが、ホワイトの身体を刺す。


「がはっ…」


 爪はホワイトの身体を貫通する。

 ホワイトの腹から大量の血が出る。

 ホワイトが吐血してしまう。

 今の一瞬で、多くの内臓を破壊した。


『圧倒的攻撃力の前に、人間はひれ伏すしかないのだ』


 ジハはホワイトの身体から爪を抜く。

 ホワイトの血が地面に大量に垂れ落ちる。


「ゴホッ…」


 ホワイトは再び吐血してしまい、その場に倒れる。


『どうだ?苦しいか?痛いか?死にそうか?』

「ゴホッ…ゴホッ…」


 ホワイトは大量出血で意識が朦朧としていた。

 生きているだけでも凄い状態。

 だが死のカウントダウンは既に始まっている。


『何故お前の魔力と魂を吸い取れないかは不明だったが、今の一突きでお前はじきに死ぬだろう。他の奴等も魔力と魂が空になっている影響で何れは身体が腐っていくだろう』

「ゴホッ…ゴホッ…」

『お前の魔力を吸えないのは些か悔しいがまあいい。このまま私が世界の全てを改変するのを、意識が朦朧とする中見ているがいい!!』


 ジハがそう言うと、背中の翼を使って飛び立つ。


 重傷になり、倒れ尽くすホワイトが残される。


「…ぐっ…ミカ…ジン…君…」


 ホワイトが倒れているミカとジンの元へ寄ろうとする。


 (…ダメだ…出血のせいで…身体が動かない…)


 ホワイトが身体を動かせず、頭を地面に付ける。


 (…あ…そっか…ミカも…ジン君も…もう魔力と魂が無くなって…死んじゃってるんだ…)


 ホワイトの血が更に出る。


 (…このまま…私も死ねば…皆に…会える…かな…)


 ホワイトの目の前が霞む。


 (…ごめん…お母さん…お父さん…そして…お兄ちゃん…)


 (私が弱いせいで…すぐにそっちに逝ってしまう事に…なっちゃった…)


 ホワイトは手の指を動かせなくなっていた。


 (…でも…これでまた…皆で…暮らせる…ね…)


 ホワイトは目を瞑り始める。


 (…死ぬって…こんな感じ…なんだ…走馬灯とか見えると思ってたけど…)


 (こんな感じで…静かに死ぬんだ…)




 ホワイトは、遂に意識を失ってしまう。











 ―――………。

 ―――あ。


 ホワイトは真っ白な世界に立たされていた。


「…ここは」


 ホワイトは辺りを見回す。


 (あ、脳内世界…かな。そうだ私は…ジハにお腹を刺されて…しかも急所だったからそのまま…死んじゃったのかな…)


 ホワイトは自分の腹を触る。

 ホワイトの腹には一切の傷はなかった。


 (傷がない…血も出てない…?)


 (…いや、そうだ。ここは現実とは違う世界だから…血が出てないのは当然…か…)


 ホワイトは理解していた。

 傷がないのは現実と違う世界だから。

 ここは現実と明確に違う世界、そうホワイトも理解していた。


 ホワイトが膝をつく。

 そして、癒しの神の事を思い出す。


 (癒しの神様は…)


 (そうだった…喧嘩したんだった…あなたに聞こうとした私が馬鹿だったって…言っちゃったんだった…)


 ホワイトが涙を流す。


 (…癒しの神様も…ごめん…なさい…私が強くないせいで…あなたの力もろくに扱えず…)


 (それなのにあなたの事を…悪く言っちゃって…皆を死なせちゃって…)


 (…ごめん………)


 ホワイトが横たわる。

 ホワイトは自分の死を受け入れていた。


 (…そっか、ここは脳内世界なんかじゃない、死後の世界…か…)


 (本当に何もなくて…真っ白で…何もない…)


 (…この世界のいい所なんて…月が綺麗な事くらい)


 ホワイトが横になりながら真上を見る。


 (…こんな無の世界なのに、なんで月があるんだろう…?)


 ホワイトが月を見上げていた。

 月は満月に光っていた。


「確か太陽と月の間に皆が生きる星があって…月が全部見える時もあれば欠けるように見えたり、全く見えなかったりするんだっけ…?」


 ホワイトが独り言を喋る。


「そうなると…ここは…星なの?」


 ホワイトが疑問に思う。


 (っ…待って…この感じ…なんか前にも同じような事…)


 ホワイトが考え始める。

 かつての夢の出来事を思い出す。


 (…!そうだ…おばあちゃんが出てきた夢…あの時も月が出てた…)


 (確かこんな感じで…あの時も…満月だった…)


 ホワイトが再び考え始める。


「…!?」


 (もしかして…死後の世界じゃなくて…私の夢の世界…!?)


 ホワイトが立ち上がる。


 (…私はまだ生きてる…)


 (まだ…)


 (諦めるなって事…?)


 だがホワイトはすぐに座り込んでしまう。


 (…そんなの…無理だよ。あのジハの前に私は…全く叶わなかった…)


 (また身体を刺されて…今度こそ死んじゃう…)


 ホワイトが絶望する。


「そんな死に方をするくらいなら…ずっと夢の中にいた方がマシだ…」

「へぇ、そっか。生きたいんだね」


 謎の声がホワイトの後ろから聞こえる。

 そして…その声にホワイトは聞き覚えがあった。


「っ…!?」

「やっほ、ホワイト」


 ホワイトの後ろには女性が立っていた。

 女性は右腕に闇の様な力を帯びており、左手の薬指には指輪をしていた。


「その声…その顔…その…右腕…その結婚指輪…」


 ホワイトはその女性の正体に気付いた。

 最後にその雰囲気を感じ取ったのは…二年前。

 優しく握り締めてくれたあの手。


「お母…さん…」


 ホワイトの目の前には。

 ――死んだはずの母親であるリュンヌが立っていた。



後書き~世界観とキャラの設定~


『完全な存在たる神鳥(しんちょう) ジハ』

…魔力の根源をその身に取り込み、変化した姿。

獣のような、鳥のような分厚い体毛に覆われており、足が4つと腕が2つ、背中に巨大な翼の異形なる存在。

強大な力の前には魔力の力など無効。圧倒的防御力の前にはジンの最大火力すら火の粉のようにも見える。

そして圧倒的攻撃力の前にはホワイトの身体も爪一本で貫き、致命傷を負わせる。

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本編のスピンオフである
悪魔に堕ちて悪魔と結婚した太陽
も連載中!
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