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魂のレッドライン  作者: ギン次郎
1章 夢を見た天使
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39話 Super Fantastic Girl ー2nd-

「!? なっ、何なのですかコレはー!?」


 突然庭から聞こえたアリサさんの声。


「どうした!?」


 俺と神主さんは急いで外に出る。

 すると、そこには!!


「……キュウリ?」


 何故か大量のキュウリが転がっていた。


「……どうしたんじゃ? これ」


「分からないのですよ! 急にポポポンって出てきたのですよ……」


「キュウリが……?」


 手に取ってまじまじと眺めてみるが、やはりキュウリ。

 しかも、結構いい育ちの美味しそうなキュウリだ。


「いたずらかなんかかのう……」


「なんでキュウリ?」


「さあ……」


 うーん……。

 なんでキュウリを選んだのか、さっぱり分からん。

 しかし、怪奇現象は止まらない。

 不思議に思いながらも中に戻ると、そこには!!


「では、気象情報ー」


「わっ!!」


 誰も触ってないのにテレビが突然!

 その内容は……天気予報?


「お爺様、この家ゴーストでもいるのですか?」


「かもしれんの……」


「にしてもさっきからチョイスがおかしくないですか?」


 なんでキュウリと天気予報なんだ……。

 なんかもっと他にあるだろう。




 ー獣臭い場所ー


「どうだ? 緑の恐怖に赤の誘惑、さすがに奴らも逃げただろう!!」


「いえ、そのびっくりはしてましたけど……。あんまり気にしてないみたいです」


「あれえ!? ……なるほどなかなかの手練れと言うわけか」


「いかがなさいます?」


「よし、黒の戦慄でいこう」


「黒!? 本気ですか!!」


「当たり前だ! このままだとただの変な奴じゃないか! なんかこう、ビシっと決めたいじゃん!」


「分かりました……」




 ピッピッピ

 さっきからチャンネルを変えようとしても、一向に変わらない。

 どうやらお化けがつけたテレビはチャンネル変更出来ないようだ。


「お爺様、心当たりとかないのですか?」


「幽霊に取りつかれる心当たりなんてないわ!!」


「ヒカルは?」


「ないよ!!」


 まあ、死神には取りつかれたと言うかまとわりつかれているけれども。

 俺は幽霊とは関わりのない人間です。


「いや、まだ幽霊のせいとは限らん。ただテレビがバグっただけかもしれん」


「キュウリは?」


「……成長期」


「どんだけ育っているのですか!!」


「とにかく! 茶でも飲んで、ゆっくり考えるとしよう」


 神主さんはこういう立場のくせに幽霊とかを信じていない。

 いや、正確には信じるのが怖いから、認めていないというのが正しいが。


「にしても、どんなゴーストなのですかね!」


「へ?」


「なんだかおかしなゴーストで、会えるのがとっても楽しみなのですよ!」


 ……アリサさんは怖がらないようだ。

 なんで俺の周りにはミステリー好き(もしくはミステリーそのもの)がたくさんいるのか……。

 ヒナぐらいしか、まともなのがいない気がする。

 と、その時。


「痛ってぇ!! てか熱っつ!!」


 神主さんの悲鳴が。

 どうやらまたもや何かあったみたいだ。

 多分、熱いのはお茶だろうけど。


「行ってみるのですよ」


「うん」



 そこにはあったのは……


「これは……百均とかで売ってる野良猫用のトラップ?」


 あの黒いとがったのがいっぱいついてるやつだ。

 それが台所と廊下にびっしり置いてあった。


「なんじゃ、これは!!」


「やっぱり! ゴーストがいるのですよ!!」


 ……。

 キュウリ、天気予報、ネコトラップ。

 この三つに共通する点は……ネコだ。


 ネコはキュウリを後ろに置かれると、ヘビと間違えてびっくりする。

 天気予報は、棒をネコがよく追っかけている。

 トラップは言うまでもない。

 つまり……。


「つまりネコの幽霊がいるのか?」


「おお! ネコのゴーストですか!!」


 そして、この神社に出るであろうネコの幽霊となれば……




 ー獣臭い場所ー


「どうだ! 黒の戦慄は流石に……」


「ジジイが多少痛がっただけでした」


「……。じゃあもういい! おいらが自ら追い払ってやる!」


「ボス!?」


「止めるな! オスにはな、やらにゃきゃいけない時があるんだ!」


「ボス……」


「うおおお!!」


 そしてボスは床を思い切りぶん殴りー




 バッキャーン!!

 と、居間の方から凄い轟音が鳴り響く!


「にゃああああああああああ!!!!!」


 ……野太い悲鳴も聞こえる。


「なんじゃ!? なんか今天井が壊れる音しなかった!?」


「神主さんはここに!」


 アリサさんと俺は居間に駆け込むとー


「うにゃああああ……」


「ボス……。屋根裏に忍び込んでるのに床壊したらそりゃ落ちますよ……」


 上半身が埋まった化け猫が……。

 下半身しか見えていないのに、俺らよりデカいってこのネコどんだけデカいんだろうか……。


「……ねえ、そこの人間」


「はい?」


「ちょっとさ、抜いてくれない?」


「あ、はい」


 言われるがままに俺とアリサさんはその化け猫を引っこ抜く。


「ありがと……。おいらは化け猫ドドンパ! あの方の聖域を汚すお前たちには出て行ってもらう!!」


 ……。

 これほど緊張感のない相手は初めてかもしれない……。


次回 40話「Super Fantastic Girl ー3rd-」

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