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魂のレッドライン  作者: ギン次郎
1章 夢を見た天使
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35話 大天界会議

「では、これより大天界会議を行います!」


 遂に始まった。

 周りは天使や死神だらけななか、俺と薫だけ人間でなんだかとても居づらい。

 薫は全然気にしてなさそうだが……。


「今回はクロカゲやオンネンの基本的な説明は省略させていただきます。今回は我々の調査により、新たに判明した事実を説明するということで」


 すると美紀さんがスッと席を立ち、前に向かう。


「では、オンネンについてです。クロカゲ討伐の最大の難関であり、難敵であるオンネン。これについて現在判明していることをご説明しましょう」


「まずはその数。オンネンは全部で5体いることが判明しました」


「え? 5体しかいないの?」


「ええ。オンネンは人の無念や憎悪を糧にしています。つまり、クロカゲのように大量に生み出すことができるわけではないんですね」


「なるほど……」


 それは純粋に良かった。

 あんなのが100体ぐらいいるって言われたら、正直言って勝ち目がない。


「現在、詳細まで判明しているのは2体。首なしの馬に乗った『騎兵のオンネン』、そして炎を纏う『火炎のオンネン』です。そのうち、火炎のオンネンは既に城内君たちの功績により、討伐されています」


「そして残る3体ですが……。今だ詳細不明です。どこにいて、どんなチカラを持っているのか……」


 つまり、残りのオンネンは4体。

 俺たちが初めに出くわした『騎兵のオンネン』と詳細不明の3体ということになる。


「では、次に特異器官に移ります」


「こちらもオンネンと同じく5人。『視覚』『嗅覚』『触覚』『味覚』『聴覚』の五感の能力を持つ人間がこの世のどこかにいるはずです」


「現在ここにいる城内君と日比谷君はそれぞれ『視覚』『嗅覚』の特異器官ですね」


 そういえば薫は嗅覚か。

 あんまりそこのところはちゃんと聞いてなかったな。

 今度話しておくか?


「特異器官はそれぞれ

 次元を超え全てを見通すといわれる『次元眼(ジゲンガン)

 踏み入れる全てを完璧に感じ取れる『感受嗅(カンジュキュウ)

 触れるもの全ての感覚を操作できる『傀儡触(クグツショク)

 生きるもの全ての理想を乗り越える『理想聴(リソウチョウ)

 と呼ばれています。」


「一応、『味覚』にも名前はあるのですが……。まあ、戦力としては少し……」


 まあ……、そうだろうな。

 いくら舌が肥えていても敵を倒すのには役に立たなそうだ。

 凄く美味い料理とか作れそうだが。

 しかし、今の話から疑問が一つ。


「美紀さん。一ついいですか?」


「城内君? どうしました?」


「なんで次元眼だけ『眼』なんですか? 他の言い方に合わせるなら『次元視』では?」


「次元眼は他の四感覚とは少し違うのですよ。古来より次元眼の持ち主は『天界』と『下界』の橋渡しを担ってきました。おそらく、そのことから他の特異器官と違いをつけるためにそうしたのではないかと」


「へえ……」


「で、他の3人の居場所ですが……、どうも『味覚』と『聴覚』は居場所を転々と変えているようで判明していません」


「『触覚』もこの300年、天界と関わりがなかったためかいまだ判明せず……」


 何と言うか。

 この場所でこんなこと言うのは失礼だから言わないがー

 分かんない事ばっかりだな。


「んだよ、じゃあほとんど何も分かってねぇじゃねぇか」


 言うんかい!

 そうだ、薫はそう言うやつだった!!


「若!?」


「いや、いいんですよ。我々が下界に慣れてはおらず、クロカゲの妨害を受けているとはいえ、何も分かっていないのは事実です」


「そうですけど……。若、もう少し気を付けて発言してください」


「へえへえ」


 アウラさん大変だなぁ……。


「最後に今回の騒動の容疑者についてです」


「なッ!? 分かったんですか!?」


「あくまでまだ容疑者の段階ですが……」


「城内君、さっき私の部屋で『不祥事を犯した前の教師』の話をしただろう?」


「まさか!?」


「ああ、我々は彼ではないかと疑っているんだが……。資格を剥奪された700年前から彼はずっと姿をくらませていてね……、そもそも生きているのかどうかも分かってはいない」


「じゃあ何でその人を?」


「彼の不祥事の内容が『人間を不正に殺した』だったんだよ」


「不正に?」


「ああ、いくら死神でも誰彼構わず人を殺すことは決して許されていない。しかし、彼は個人的な理由で人を殺した」


「今回の件と関りがないとはあまり思えない。現在天界中捜査しているのだが、700年も姿を消している奴だ。そう簡単には見つからないようだ……」


「その人のことで、他に分かっていることは?」


「分かっているのは天界学園の前任教師、名を『グレイル・アルバード』というということぐらいだ」


 ……。

 まあ、無理もないかなんせ700年も前の人物だ。

 人間だったら、名前を出す方がおかしいぐらいだ。


「で? 俺たちは結局どうすればいいんだ?」


 薫が単刀直入に聞く。


「何。特に今と変化はないさ、君達にはオンネンの討伐をお願いしたい。グレイルのことは我々天界の者に任せてほしい」


「あいよ」


「では、今回はこれにて終了とします。また、新たな情報が掴め次第会議を行うー」


 ドガァン!

 と、爆音が鳴り響く!!


「な! 何だ!?」


「た、大変です!! 何者かが、攻撃を仕掛けてきました!!」


「何!?」


攻撃……ってことは黒幕が、グレイル・アルバードが!?




「コイツ……強すぎる……!」


「天界の精鋭相手に、剣を抜きすらしないなんて!!」



「お前たちに用はない、城内 光を出せ!!」


次回 36話「抜刀の剣士 ルーク」

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