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魂のレッドライン  作者: ギン次郎
1.5章 六文町の些細な日常
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98話 町内二人三脚スタンプリレー!!(2)

【前回のあらすじ】

町内を二人三脚で周りながらスタンプを集めるリレーとかいう、謎の嫌がらせのようなイベントに参加した光達。

横着なルールのせいで、どんどんとイベントは混乱していき!?

「さあさあさあ! この問題解かない限り先には進めぬぞう!」


「ぐ、ぬぬぬぬぬぬぬぬ……」


 予想外の問題に戸惑う二人。

 そもそも二人とも頭が固い方なので、なかなか答えが見いだせない。


『5人のちょうど真ん中に立つって……一体どうすればいいんだ!? 奇数じゃ真ん中はないだろう!?』


「……! はい! 分かった!!」


 と、悩む光とは反対にここで大和は勢いよく手を挙げる。

 やってやるぜと言わんばかりに、その顔は自信に満ち溢れている。


「え!? 大ちゃん分かったの!?」


「うん! 5人のちょうど真ん中に立つには……」


「立つには……?」


「一人をちょうど真ん中でスパッと切って、2.5に……」


「ゴメン! 多分それ絶対違うと思う!!」


「え!? なんで!?」


 心底疑問そうな大和。

 まあ確かにそうすりゃ真ん中には並べるだろうが、一人お亡くなりになることになる。

 それはモラル的にも、グロ的にも不味い。


「ま、もちろん不正解じゃ。ほれほれ早くせんと……と思ったら来たの」


「ゲッ!?」


 問題に苦戦している間に後ろから、シナトスと薫のペアがガンガン迫ってくる。

 そしてチェックポイントまで辿りつき……。


「オラ! 退け退け!!!」


「ぐおぁ!?」


 番人のお爺さんを蹴っ飛ばして、そのまま突っ走ってしまった……。


「ありゃー。早すぎて説明する暇もありませんでしたねー」


 呑気に語る村正ちゃん。

 しかし、もちろん光と大和があれを許すはずがない。


「いや! 反則だろ!!」


「でもルールブックには『チェックポイントを強引に突破してはいけない』とは書いてないんですよね~」


「書けよ!! それは普通に書けよ!!」


 解説席にいる村正ちゃんに抗議ツッコミをかます光だが……。

 茉子はもうとっくに薫達は諦めたのか、光に警告する。


「……いいの? 光くん、他の人たちも来ちゃうよ?」


「あ! そうだった……」


「何で2.5はダメなんだ……?」


 未だにぶった切る戦法に固執している大和には期待しても無駄だろう。

 しかし……光も光でなかなか答えが思いつかない。

 それはつまり進めないという事で、結局アリサ達も来てしまった。


「一気に追いつかれたな……」


「それで? ここでは何をすればいいのですか?」


「わ、儂の……問題に……答えるのじゃ……」


 蹴っ飛ばされたが、なんとか立ち上がる番人。

 しかし、アリサにここまで引きずられた雄馬はそうもいかなそうだ。


「雄馬!? なんでお前、そんなボロ雑巾にみたいになってんだよ!?」


 割と痛烈に話す光。

 そのダメージなのか、それとも最初から気絶していたのか雄馬は返事をしない。

 そのため代わりにリームが答える。


「雄馬君はな、ここまでずっと引きずられてきたんだよ……」


「ええ!?」


「途中まで結構頑張ってたんだけどね……」


「雄馬ー!!」


 とか言って泣きついている場合ではない。

 アリサ達にも光と同じ問題が出された。

 がしかし、リームとヒナは光達が苦戦していたこの問題をいとも簡単に解いてしまった。


「簡単なことさ、5人を円状に並べればいいんだ。で、その真ん中に自分が入れば……5人の真ん中に立てるだろう?」


「な……なるほど……」


「うむ、正解じゃ!! それではスタンプをやろう。答えられなかった君達は1分ここで待ってから、先に進むように」


「ええ!?」


 と、いうわけでチェックポイントの影響で順位は大きく変わった。


 1位 薫&シナトス

 2位 リーム&ヒナ

 3位 アリサ(&ユーマ)、光&大和



 ー先頭、薫とシナトスー

「さて、ようやくご主人たちも前に進み始めましたが……。薫さんとシナトスさんはもうすぐ第2チェックポイントに向かおうとしています!」


「次のチェックポイントは無視しないでね!!」


 今度はしっかりとくぎを刺す二人。

 さて、次のチェックポイントは?


「フフフ。ここでは君たちの運の良さを溜めさせてもらうぞ」


「運の良さ?」


「ああ、そうだ。今から君たちに一つずつサイコロを渡す。これで9以上を出せたら先に進んでいいぞ」


「なるほど。で? これ何の意味があるんだ?」


「うむ、なんでも『町民の運の良さの向上』を狙っているとかなんとか」


「運の良さって向上するものだっけ?」


 シナトスが呆れるが、番人は気にしない。

 いや、気にはなっているけど言及はしない。


「ほら、さっさと回さんか。後ろが来るぞ」


「おっと、そうだった。それじゃあいくぞ!」


「うん!」


 同時にサイコロを振る、シナトスと薫。

 出た目は12、つまり6と6だ!


「何!? 一番いい目だと!?」


「当たり前だろ? 俺達二人は組みたい相手と組めなかったという『不運』を先にもう経験してるんだ。悪いことの後には良いことが起きるもんだぜ?」


「ぐぬぬ。いいだろう、スタンプをやろう」


「良し! 先を急ぐわよ!」


「おう!!」


 と、いう事でまったく苦戦することもなくクリア。

 そしてしばらくしてリームとヒナも辿りつく。

 流石に1回とはいかなかったが、別にこの二人も特段運は悪くない。

 5回目で10を出して無事に突破した。


 そして次にほぼ同タイミングで、アリサと光&大和が駆け込んでくる。


「はい、じゃあこのサイコロで合計9以上出してな」


「分かりました。はい、こっちヒカ君の分」


「お、おう……」


 サイコロを受け取るも、光は不安でいっぱいである。

 まあそれもそのはず、何故なら……。


「残念! 5だから先に進ませるわけにはいかないな」


 光は4、大和は1。

 まあ分かってはいたが、呪われてるんじゃないかというレベルで幸薄の大和がサイコロで良い目を出せるわけない。


「これじゃあ俺ら最高でも7が限界じゃん!!」


「どうですかね。ご主人もわりと運悪いですから、今の5が限界じゃないですかね~」


「ぐぬぬぬ……」


 さて、ではアリサ達はどうか。


「ちょっと! ユーマ! ユーマ! 起きるのですよ!!」


 そもそもサイコロを回せなかった。

 これでは運の良さも何も意味がない。

 雄馬が起きるのが先か、大和が奇跡を起こすのが先か。

 長い長い泥沼が始まった。



 ー再び先頭ー

「ははは! 俺達のぶっちぎりじゃねえか!!」


「優勝はいただきよ!!」


 1つ目を無視、2つ目は速攻でクリアした二人は現在2位のリーム達を大きく突き放して独走状態だった。


「おっと、これは薫さん達が優勝してしまうのでしょうか? 次のチェックポイントはかなり重要ですよ!」


「次のチェックポイントって何するの?」


 解説役ではあるものの、茉子はコースについてはよく理解してない。

 え? なんでって? 

 そりゃ、最初はこの子も参加する気だったからですよ。


「……なんか嫌な声が聞こえた気がする」


「? まあ、いいでしょう。それでは次のチェックポイントはこれです!!!」


 そこに待ち構えていたのは……。


「……あれ、あそこいるのアウラじゃね?」


「ホントだ。なんか凄い久しぶりに見た気がするアウラだわ」


「なんか……殺気を感じるんだが」


 番人の爺ちゃんを縛り上げて、無理矢理乱入したアウラだ!!


「ふ、ふふふふふ……。皆さん知ってます? 私まともに登場したのって三回目の騎兵のオンネン以来なんですよ……? そりゃ90話とかでちょーっと登場してましたけどね……」


「お、おい。どうしたんだよ? なんか怖えぞお前……」


 手に鎌を持ち、完全に戦闘態勢のアウラ。

 そして……。


「私が参加できないこんなイベント! なくなってしまえばいいんですよ!!!」


 その鎌を無茶苦茶に振り回し始めた!?


「アウラー!?」


「おっと! ここでアウラさんの暴動です!! 薫さん、シナトスさん頑張って止めてくださいねー」


「ええ!? あと、参加できなかったのはアウラさんだけじゃないですけどねぇ!!」


 まさかの乱入により、さらにさらにレースはカオスを極めていく!!



 ー第2チェックポイントー

 その頃、アリサ達もとっくに先に進んだ第2チェックポイントで……。


「残念! 3だからまだ残ってもらうよ」


「……」


 光&大和、73回目のトライもまたまた失敗。

 なおここまで大和はまだ1か2しか出していない。


「先に……進めねー!!!!!!!!!」


 まさに無限地獄だった。


エルメ「……もうメチャクチャじゃない」

美紀「まあ、アウラ君は実際出番がなかなかないからなぁ……」

エルメ「そうねぇ……。って、アンタなんで当たり前のように釈放されてんのよ」


次回 99話「町内二人三脚スタンプリレー!!(終戦)」

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