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魂のレッドライン  作者: ギン次郎
1.5章 六文町の些細な日常
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97話 町内二人三脚スタンプリレー!!(1)

 大会当日。

 光達4グループを含む、計20グループが商店街入口に集まっていた!

 そことは少し離れた場所でとある二人が司会席に座る。


「微妙に暑くなってきた今日のこの頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか? どうも、今回のイベントの司会進行役を務めます。みんな大好き村正ちゃんと!」


「えっと……なぜか解説役になってしまった今城 茉子です……。ああ、なんで私ここなんですかぁ? 私も普通参加側でしょう?」


「まあ、数が奇数でしたし是非もないんですよ。それに、それだと司会役務める人がいないでしょ?」


「そうかもしれませんけど……。ああ、私も光くんと参加したかったなぁ……」


「はい! 細かいルール……というほどのことは特に語っておりませんが、よく知りたい人は前回を読むように! それでは選手の皆さんはスタートラインにお集まりください!」


「雑!? もっとちゃんと説明してよ!?」


 さて、そんな漫才のような会話はさておき。

 スタートラインでは既に熱い火花が飛び散っていた。



 ースタートラインー

「おや? シナトス殿も参加なされるのか? 私はてっきり棄権するものかと」


 大和がシナトスに痛烈な皮肉を飛ばす。

 しかし、シナトスだって負けてはいない。


「フン。この程度で棄権何かするもんですか。見ていなさい、私が一番になって貴女とヒカルは相性が悪いってはっきりと示してあげるわ!」


「面白い!!」


 この暑い中メラメラと燃える炎。

 一方男性陣はそうでもない。


「あれ? リームも参加するんだ? しかもヒナと」


 普通に驚いた様子で光がリームに話しかける。


「ああ、少し学校の活動費が危なくてね。それをどうにか補えないものかと思ったのさ」


「なるほど」


「まあ、なんとか頑張ればどうにか出来るくらいではあるんだけどね。……それにしてもヒカルは茉子でも、白井さんでもない人と組んだのね」


「ああ、ヒナにはまだ紹介してなかったけ? 大門司 大和っていう子なんだ」


「へえ……」


 チラッとそちらの方を見ると、確かにシナトスと睨み合う女性が一人。


『茉子のライバルって結構多いのね……。まったく光の天然ジゴロっぷりにも困ったもんだわ』


 なんて脳内で思っていたその時、また一人そのライバルが出てくる。


「ヒカルー! ヒカルも参加していたのですか!!」


 人混みのなかから光に向けて直進してきたのはアリサだ。

 周りの人も気にせず、光に熱い抱擁をブチかます。


「ちょっと!? アリサさん!? ここ外だから! 人がいっぱいいるから!!!」


 真っ赤になって光もいろいろ叫ぶが、これでは『人が居なければ別にいい』みたいに聞こえなくもない。

 そしてそんな様子の光にもアリサはデレデレだ。


「あーもう! 照れてるヒカルもとってもキュートなのですよ!!」


「コ、コラ! こんな屋外でなに考えてるんですか! もう少し慎みなさい!!」


 傍から見ていたヒナも流石にこれには割って入る。

 光と同じくらい顔を赤くして、アリサから光を引っぺがした。

 そしてそんな様子をシナトスと大和も見逃さない。


「ちょっとヒカル! 何考えてるの、このドスケベ!!」


「え!? 俺!?」


「ヒカ君!! あんまりふざけてると怒るよ!?」


「だから今の俺が悪いの!?」


 光を囲んでギャーギャーとわめき散らす女性陣。

 そんな様子を呆れ顔で、薫、雄馬、リームは見守る。


「ヤケッパチも大変だな……」


「てか、光ってあんなにモテたっけか?」


「割と初期からだよ、雄馬君」



 ー解説席ー

「いや~。ホント、ご主人は見ていて飽きませんね~! ああ、久しぶりに大笑いしました」


「もう! 早く始めよう! 何かどんどんグダグダになっていっている気がする!!」


「あは~? あそこに参加できないことに嫉妬してますか? 茉子さん?」


「ぬえ!? いや、そんなことは……」


「まあ、それはいいとしましょう。それでは、これより開始しますので選手の皆様は今一度しっかりと確認をお願いします!」


 少し間を開けたが、誰も問題がある人はいなさそうだ。

 全員準備万端、意気揚々である。


「それでは、レーススタートです!!」


 マイク越しの村正ちゃんの声と共に、走りだす20チームほどの選手たち。

 そんな集団から飛び出したのはやはりこの4チームだ。


「おっと、当たり前と言えば当たり前ですが。やはりご主人と愉快な仲間たちが飛び出してきましたね」


「言い方も雑!? まあ、そうだろうねぇ……。えっと今一番を走っているのは……光くんたちだね」


 僅かな差ではあるが、確かに光と大和が一番を走っていた。

 さすが夫婦の誓いを立てた(勝手に立たされた)だけあって、息はピッタリだ。


「このままのペースでいくよ!」


「うん!」


 そしてその後ろを、シナトスと薫のペアが追っかける。

 二人とも運動能力は高いのだが、こちらは如何せん息がなかなか合わない。


「ちょっと! 次は右でしょ!?」


「は!? さっき左だったじゃねえか!!」


 どっちもがどっちもに合わせないので、とてもチグハグである。

 まあ、その後ろ走る雄馬&アリサチームはもっと酷かったが。


「目指すは1位! それだけなのですよ!!」


 思い切りぶっとばすアリサ、雄馬はそれに追いつけず思い切り引きずられている。


「痛たたたたたたたたた!!! 待って! アリサさん待ってー!!!!!!」


 が、その言葉はアリサには届かない。

 そして、その少し後ろを最後尾ではあれど順調に進むのがリーム&ヒナのチームだ。


「雄馬君、可哀そうにな……」


「私達は私達のペースで行きましょうか……」


 さて、そんなこんなでしばらくは順位も変わらずレースは続く。

 しかし、忘れてはいけない。

 これはただの二人三脚ではないのだ。


「どこかでスタンプを押すはずなんだけどな……」


 一番を走る光と大和は走りながら、スタンプを押す場所を探す。

 すると目の前に誰かが立ち塞がっているのが、見えてきた。


「はい! ご主人たちは一旦そこでストップです!!」


 村正ちゃんの指示に従い、歩みを止める二人、


「えっと? ここはなんですか?」


「ここはチェックポイントじゃ。ここで儂の出す問題に答えられたら、スタンプをくれてやろう」


「問題? 二人三脚スタンプリレーで?」


「ああ、この問題には『町民の知力向上』の意図があるそうだ」


「だからなんで全部まとめるのかな?」


「まあ、細かいことは気にするな。それじゃあいくぞ!!!」


「よし! 来い!!」


「問題! 5人の人のちょうど真ん中に立つにはどうすればいいでしょうか?」


「……は?」


 予想していた問題と違いすぎて、思わず聞き返す二人。


「なんじゃ? 聞こえなかったのか? ならもう一度……」


「違う違う違う。え? 問題って六文町に関する問題とかじゃないの?」


「違うぞ、なぞなぞというかトンチクイズじゃ」


「なんでだよ!?」


「なんども『町民の頭の柔らかさの向上』を狙った……」


「だからさ!? なんで一度に全部やろうとするかな!?」


 切れのいいツッコミをかます光に、村正ちゃんが解説席から忠告をする。


「いいんですか、ご主人。早く解かないと後ろの人来ちゃいますよ?」


「というか、もうすぐサキちゃんと薫君来るね」


「ええ!? ああもう分かったよ、……大ちゃん分かる?」


「ちょっと待って……」


 悩む二人に迫る二人。

 いよいよ町内二人三脚スタンプリレーは混沌を極めてきていた。

 

アウラ「ところで私の出番なのですが」

ハルレッド「ないです」

アウラ「ハルレッドォォォ!!!」


次回 98話「町内二人三脚スタンプリレー!!(2)」

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