表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/33

ファイアボルト

18/2/19 魔法詠唱関連変更

ある町の宿屋で賢者は目を覚ます。旅をはじめて数ヶ月段々と旅にも慣れてきたがついに昨日の宿代でお金が尽きた。財布の革袋には10ラド硬貨が1枚と1ラド硬貨が4枚だけだ、この宿は1泊2食付で30ラドだった。明日は野宿することになってしまう……どうにかして金を作らないといけないなと考えながら荷物をまとめ部屋を出て宿屋の主人に一礼して宿を出る。


ここは”エント”と呼ばれる小規模だが街道沿いの宿場町として発展している。小高い丘から流れる川と手前にある開けた平地には畑があり自給自足を基本としているようだ。旅人や商人向けに宿屋、道具屋、鍛冶屋などの店が一通りそろっている。小さいが便利な町だ、そしてこの町にはギルドもある。ギルドとは、住人では解決できない仕事を旅人や傭兵に斡旋する場所だ。旅をする者はここで依頼をこなし路銀を稼ぐのが基本となっている。


私はギルドに行ってみることにした。ギルドとはいっても外観は看板がある以外は普通の家と変わりがない。


扉を開けて中に入る。正面は木製のカウンターがあり向こう側に腰掛けている男が一人、その左側には大きな掲示板に依頼書が何枚か貼り付けられている。


「よう!見ない顔だな仕事か?」

木のカウンターの越しに男が話しかけてきた。


「旅の資金が尽きてしまいましてねはじめてギルドに仕事を探しに来ました」

「一人旅か?」

「そうです仲間もいません」

「そうかい一人旅してるんなら多少は戦えるんだよな?」

「まぁ多少は……」

「ならこれなんてどうだ? 魔獣にあっても逃げればいいし初仕事ならもってこいだと思うぜ」

男が掲示板から1枚依頼書を剥がしてこちらに差し出す。


□□□採取依頼□□□

依頼番号:緑-3

報酬:500ラド

対象:癒やしのツユクサ

数量:最低5束 1束ごとに100ラド追加

場所:川の上流の群生地

納入場所:道具屋

期限:2日以内

注意事項:魔獣が出る事があるのでご注意ください


「ふむ、これならできそうですね」

「なら決まりだなこれを持っていってくれ」

男が依頼番号3と書かれた緑色の木筒を差し出す。

「これと品物を持って納入場所に行けば報酬をもらえるからな」

筒と依頼書を持ってまごついていると

「依頼書は筒の中に丸めて入れて一緒に依頼主に渡してくれ」

そう言われた賢者はシステムを理解して早速出かけることにする。


「ありがとうございます ではいってきます」

「おう魔獣には注意しろよ危なくなったら無理せず逃げるんだぞ」

一礼してギルドを出る。


ギルドをでてすぐのところに川が流れているきっとこの川の上流だろう。川沿いに丘を登ると鬱蒼とした森にが広がっていた。いかにも何かでそうな雰囲気だ、注意しながら森の中を進むと山の斜面の下に森が開けて広場のようになっている場所があった。そこには一面に癒やしのツユクサが群生していた。山から流れてきた養分がたまる場所らしく大いに茂っている。


「おおコレだけあれば10束以上はいけるぞ!楽勝じゃないか」

夢中になって採取を開始した。


7束分ほど採取すると腰が痛くなり空を見ながら両手を上げて腰を伸ばす。


「採取は意外と楽しいものだな採取を中心に生活してもいいぐらいだな!はははは!」


後ろで妙な音がする視線をやると群生地と山の境目に魔獣がいた!角が生えた猪のような化物だ4足歩行で、体長は2メートル以上はあるかなりの大きさだ。


「ホーンボアか!」

杖を構えると同時にホーンボアがこちらに突進してくる。


まずは牽制だ!「火 矢」「ファイアボルト!」


旅をはじめてから初の戦闘だ実に40年以上ぶりの実戦で、彼はマナの深淵とつながっていることをすっかり忘れていた……放たれたファイアボルトは家よりも大きな炎の塊となり轟音と共に辺りを焼き尽くしながら進みホーンボアを消し炭にするそれでも勢いは止まらず山肌に突き刺さる!突き刺さったファイアボルトの効果は消えず炎を揺らめかせながらそのまま維持されている。かなり離れているのにほんのり熱い……


やってしまった!

樹木はなぎ倒され焦げているツユクサの群生地は消し飛びホーンボアだった物が炭化した塊だけになった。


思わず逃げる!逃げる!人生で最大速度が出たんじゃないか?と思うぐらい走りに走った!川を下り町にたどり着くと大騒ぎになっている。


「今の音は何だ!?」「川の上流だ!」「炎が見えるぞ!」


そのまま逃げようかと思ったが金が無いのを思い出した!急いで道具屋に向かい混乱している道具屋の主人にツユクサの束と緑の木筒を押し付けて報酬をもらうと急いで街を後にする。


町が小さくなるまで走ると少し落ち着いてきた……やってしまった!やってしまった!完全に忘れていた!久しぶりの実戦で制御が効かなかったのか?とにかく恐ろしいことになってしまった。


手に革袋を握りしめてるのを思い出す。報酬5束分しかもらってない2束分もらい忘れた……

しかし戻る訳にはいかない諦めて次の町へいこう……


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ