海を、泳ぐ
海を泳ぐ事は並大抵のものではない。
ただ、泳いだ後には爽快感がある。
海を、泳ぐ。
青い海を泳いで行く。
海はどこまで続いているのか。
魚群を通り過ぎて、ただ緩やかに泳いで行く。
水面から顔だけのぞかせて一つの小さな島を見る。
一人の女が屋敷のテラスで外を眺めている。
目が合って、二人は島の浜辺へ。
静かな浜辺で二人は楽しく会話をした。
女が尋ねる。それについて優しく答える。
二人は夜の星の浜辺でひと時の安らぎを得る。
そのまま女の屋敷へ行き、朝を迎える。
朝になれば再び海へ。また会えるさ。きっと。
海を、泳ぐ。
朝の光を浴びて輝く波間を。
岩陰に隠れたり、海藻に身を潜めたり。
海を、泳ぐ。
今日はあの場所で休憩を取ろう。
浜辺から丘に上がって周囲を見渡す。
どこまでも青い空。青い海。
夜になれば銀色の星の世界。星空を眺め夢の中へ。
朝を迎え、腹が鳴る。
食料を探すのも良いが。海へ飛び込む。
海を、泳ぐ。
煙が立ち上っているあの町へ向かい泳いで行こう。
一人の男と目が合った。男が尋ねる。それについて答える。
借りたタオルで体を拭きくしゃみをした。男は勢いよく笑い肩を叩く。
その日は男の家で夕食をごちそうになる。
朝を迎え、男の仕事の手伝いをしたあと再び海へ。
海を、泳ぐ。
広い海を泳いで渡る。
海を泳いだあとは、浜辺に上がり。自分の家路へ。
「ただいま」
「おかえり」