第35話 鬼教官サーシア爆誕!
皆様もお気付きかとは思いますが、サブタイトルが思い付かないときは適当です!
あと、名前とかも割りと適当です!
「本当に申し訳ございません!」
「仕方ないですよ。」
祐也も知らなかったので責められる訳がない。というか祐也に関してはこっちの世界についてあまりに知識が無さすぎるのでいい教訓になったといえるだろう。
今後は何事もしっかりと下調べしてから行動に移そうと誓う祐也であった。
この街の店の閉まる時間は早い。飲食店以外は基本的にだいたい午後五時には閉まっている。それ以降の時間は家の夕食の準備などで外で買い物をする人がいないことが理由だ。
不動産は何故かは知らないが更に閉まる時間が早い。つまり今日はもうどうしようもないということだ。それにギルドカードも作らないといけないので結局のところ今日はもう何も出来ないのであった。
「やることもないし帰りましょうか」
「私のせいですみません」
謝り続けるフレイヤを慰めながら祐也たちは屋敷に戻った。
「その様子だとダメだったようね!」
リビングに入ると、冒険者を続けることにした二人が机に倒れこんでいた。
その横からサーシアの声が聞こえる。心なしか楽しそうにしてるのは気のせいだろうか。いや気のせいではない。
祐也は二人を無視してサーシアの方に視線を向ける。
「もしかして、こうなることがわかってた?」
「ええ!」
サーシアは「ふふふ」と笑いながら悪びれもなく言った。
祐也は内心どうして教えてくれなかったのかと言いたいところだったが、商人になりたいと言ったのは自分なのでと、無理矢理納得させて、何も言わずに椅子に座った。
どこかサーシアには弱い祐也であった。
「それでなんで二人はそんなにボロボロなんだ?」
「サーシア様に魔法の修行を……」
マリーが伏せている顔をゆっくりと上げて理由を説明しようとするが、最後はガックリとしたままその続きを聞くことはなかった。
「サーシアさん一体何したんですか……」
フレイヤが少し顔を青くさせて聞いた。
その時祐也はというと、自分のサーシアがしてくれた修行というか訓練を思い出していた。
この数日の間でいろいろなことがあったが、何気にあの時が一番大変だっただろう。
祐也は苦い記憶には蓋をする主義なので途中で思い出すのをやめたが、咲夜は思い出してしまったらしくトイレに駆け込んだ。
「別に大したことはしてないわよ?」
サーシアはこれ以上何も言わなかった。
この反応で大したことないと言えるのはある意味凄いと思うが、魔法の修行と聞いてどうしても詳細を知りたい祐也は知ってそうな人を探した。
マリーは意識がなく、フレイヤさんは1日祐也と一緒にいたので知ってるわけがない。咲夜は……うん可哀想だからやめよう。
ということで残りの知ってそうな人と言えばアリアしかいないので、リスのようにお菓子を食べているアリアに聞いてみた。
「ん?我は見てはなかったが、叫び声だけは聞こえてきたぞ?」
「そうか~見てなかったのか……叫び声!?」
「うむ。凄い罵声と先程倒れていた二人の「ぎゃあ~」や「死ぬ~」などの叫び声が聞こえてきたぞ」
「そ、そうか」
祐也は若干どころか普通に引きながらサーシアの方を見ると、当の本人は目を逸らして口笛を吹いている。口笛は下手なのか音がしっかり鳴っていない。この様子を見ると、少し?やり過ぎたのは自覚しているらしい。
そのうちハートマン式ならぬ、サーシア式で二人が戦闘マシーンにならないことを密かに祐也は願うのだった。
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「今日はギルドカードを作りに行きましょう!」
「はい!昨日の分を挽回しましょうね」
次の日の朝、二人は気合いを入れて屋敷を出発した。昨日の結果が散々だったので、今日こそはと意気込んでいるのだ。
「ギルドカードを作るには商業ギルドに行けばいいんですよね?」
「はい。ここから西の方だと聞いています」
祐也たちの住んでいる屋敷は大通りの東の端にあり、商業ギルドはその正反対である西の端にあった。歩いて三十分程度の距離だ。
二人はギルドに着くまでに登録できたらどのような店にするか夢を膨らませていた。
「ユウヤ様の能力は生物以外なら何でも創れるのですよね?」
「何でもではないですね。自分が明確にイメージできるもののみだと思います」
思いますというのはまだ隠れた能力があるかもしれないからだ。祐也自身も自分の能力についてステータスウィンドウに書いてあること以上に詳しいことは知らないのだ。
「それでも充分です!それだと食べ物系以外なら何でもできそうですね」
フレイヤは興奮気味に言った。
祐也はフレイヤが何故ここまで興奮するのか理解できていなかった。何故なら自分の能力に慣れてしまったせいでこの能力のありがたみというものを忘れてしまったからだ。
だが商人からすると祐也の能力は金のなる木そのものだろう。別の世界の知識に、それをコストなしで生み出す能力。商人ならば喉から手が出るほどほしい能力だ。
「ユウヤ様の能力なら何でもできそうですが一番利益を産みそうなのは……」
途中からフレイヤは思考の沼に落ちていったので祐也はそっとしておくことにした。別に目がお金マークになって怖かったからではない。
しばらく歩くと商業ギルドについた。
商業ギルドは小綺麗な白色の建物で、同じギルドでも冒険者ギルドとは全く違った雰囲気を出していた。冒険者ギルドが荒々しい雰囲気だとすると、さしずめ商業ギルドは魔窟のような……
目をお金マークにしていた時のフレイヤと同じ空気を感じ、背中に変な汗をかく祐也であった。
「では、中に入りましょうか……」
「はい」
フレイヤの後を追って祐也も中に入っていった。
「凄い……」
ギルドの中も外観に見劣りすることのないくらい、いや寧ろ内装はもっと豪華で華やかだった。
床には赤色のカーペットが敷かれていて、シャンデリアのような物が吊り下げられている。
壁には豪華額縁に入った高そうな絵が飾られている。これが本当の貴族の館なのだろう。
これに比べると祐也たちの屋敷は〝なんちゃって〟もいいところだ。住んでいる住人が全員庶民なので今のままで充分なのだが。
祐也はギルドに入ってからそわそわして落ち着きがなかった。周りがキラキラしすぎて落ち着かないのだ。根っからの庶民である。
「ユウヤ様、少し落ち着いてください」
「は、はい」
フレイヤは顔を近づけて耳元で囁いた。一瞬ドキッとしたが、冷静になって深呼吸をし気持ちを落ち着かせた。
「それにしても、しっかりとした服装で来てよかったですね」
祐也は周りを見ながら言った。
ギルドの中は人は少ないが数人カウンターのような場所で話をしていて、全員がスーツのような格好をしているのだ。祐也たちも一応正装の方が良いかと思い、わざわざ着てきたのだがどうやら正解だったようだ。
「次の日とどうぞ」
二人は呼ばれたので受付の女性(今後はギルド嬢とする)のところに行った。
「今日はどのような御用ですか?」
「ギルドカードが欲しくて登録に来たんですけど……」
「登録ですね。少々お待ちくださいませ」
祐也が来た理由を述べるとギルド嬢は奥の方に何かを取りに行った。冒険者ギルドの時とデジャヴを感じる祐也であった。
待つこと数分……ギルド嬢は日本でいうところのクレジットカードのような物を持ってきた。今回の登録は冒険者ギルドの時のような水晶は必要ないようだ。
「では説明しますね。まず始めに、ギルドカードの発行には手数料として金貨10枚頂きます」
「き、金貨10枚!?」
祐也は口をあんぐりと開けた。
今回からやっとギルド登録に入りました(最後の方のみ)
次回も引き続き登録します!




