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第32話 話し合いは戦術的勝利?


「どうだった?」

 

 酒場の方に戻ると、サーシアとギルマスの話し合いは既に終わっていたらしく、サンドイッチとか軽食を食べながら椅子に座って待っていたようだ。

 調べるだけなのに何故こちらの方が遅かったかと言うと、実は色の変化に五分くらい使うのだ。それに三人だったので時間がかかってしまったのだ。

 

「そこそこよかったらしい」

 

 祐也はそう言って結果の紙を渡した。

 

「やっぱりね……」

 

 ここで受付嬢さんみたいに驚かないあたり、さすがサーシアだと思う。祐也たちと一緒にいると、この祐也の結果程度では驚いたりしないのだ。驚き慣れたと言ってもいい。

 

「一番意外だったのはマリーね。まさか魔法の才能があるとは思ってもみなかったわ」

 

「それは俺もびっくりした」

 

「あ、ありがとうございます?」

 

 普通の獣人種(ビースト)は魔法があまり得意ではない種族なのだ。マリーは半獣人種だが、この結果は人間の中でもかなり魔法を使える部類に入るそうだ。

 

 ここ仮説を一つ立てた。漂流者、または転生者の能力が攻撃的でなかった場合、代わりとして魔法の才能が与えられるのではないかと。

 

 まあまだ、自分を含めて三人しかしらないから確証はないけど。

 

 

 

 

「それでサーシアの方はどうだったんだ?」

 

 一発殴ったのか?とは聞かないでおく。

 

「完全勝利とは言えないけど、まあ予想の範囲よ」

 

 うん、完全勝利って何?あまり良い単語に聞こえないのは気のせいだろうか。多分気のせいじゃないな、うん。

 

「とりあえず、これね」

 

 サーシアはお金の入った袋を机の上に出した。中身は金貨でいっぱいだ。何か悪いことでもしたのか?と疑いたくなるほどの額だ。

 

「悪いことは何もしてないわよ」

 

「そ、そうか」

 

 自分が顔に出やすいタイプってのはこの世界に来てから嫌というほど理解している。今更エスパーを疑ったりなどしない。

 でも悪いことしてないとなるとこの大量のお金はなんだ?ゲームなら間違いなく課金したと言っていい額だ。ギャンブルでもしたのかな。

 残念ながら祐也の予想は全て外れていた。

 

「これはあの屋敷を買ったときのお金と、依頼の報酬よ」

 

「……は?え、屋敷売ったのか?」

 

 クーリングオフってこと?買ったときのお金が返ってくるってそういうことだよな?あの苦労して手に入れた後、綺麗になった家をクーリングオフって何を考えていんだ?

 

 祐也は屋敷が返品不可なことを忘れていたのだった。勿論サーシアはそんなことをするはずがなく「そんなわけないでしょ」と溜め息を吐きながら、事情を説明してくれた。

 

「もともとあの屋敷の除霊はギルドの依頼に載っているものだったのよ。その成功報酬が金貨5枚とあの屋敷だったんだけど、除霊に成功する人はいなかったの。あくまでも依頼だから失敗したら、少ないけど冒険者ランクや、信頼度に影響が出るから今は挑む人もいなくなったってわけ」

 

「つまり、危うくタダ働きどころか、金払ってまで働いてたってことか?」

 

「そういうことね」

 

 何だそれ、凄い苛つくな。今すぐあのギルマス、いや狸ジジイをぶん殴りたくなってきた。

 屋敷を見たときにのサーシアの気持ちが痛いほどわかった。

 

「でも、お金が返ってきて、報酬ももらったら完全勝利ではないのか?」

 

「いいえ、ジジイを殴れなかったから完全勝利とは言いがたいわね」

 

 確かにそれは完全勝利とは言えないな。A評価の勝利、もしくはB評価の戦術的勝利程度だな。何の評価だって?某艦隊ゲームの勝利評価だ。S評価には一発殴る、もしくは完全にボコるぐらいでないとダメだな。

 相変わらず祐也はゲーム脳であった。

 

「まあ殴れなかったのは悔しいけど、屋敷をタダで手に入ったのはよかったな。お金が無くなってきたから依頼に行って稼がないといけないと丁度思っていたところだったんだ。」

 

 屋敷の料金と報酬のおかげで今の手持ちは金貨150枚近くになった。ちなみに最初に奪ったときは200枚近くあったので既に4分の1程になっている。ほとんど飯代だ。誰のとは言わないが。

 

「それでも、私たちは冒険者だ。そろそろ依頼に行った方が良いのでないか?」

 

「咲夜、お前はどれだけ仕事をするのが好きなんだ?」

 

 昨日、屋敷の幽霊退治をしたばかりじゃないか。それも魔王軍とかいうかなりの強敵と戦ったし。できるばしばらく働きたくはない。

 

「強い敵と戦うのは楽しいではないか!」

 

「お、おう」

 

 こいつが戦闘狂(バーサーカー)なのを忘れていた。今の咲夜には“不幸”もついているから本当に洒落にならないことになるかもしれない。ここは冒険者には休養も必要だということを理解していただかなくてはな。

 

 その後咲夜の説得に随分な時間を要したのは言うまでもないな。

 

 

 

 

 

 

「という訳で無事この家を入手しました」

 

「それはそれは!おめでとうございます!」

 

 咲夜を説得した後、家に戻りフレイヤさんに報告をしていた。他の人たちには内緒で。

 

「それとお金の方ですが、人を雇える位は余裕で戻ってきました。たぶん奴隷も買えると思います」

 

「私も家の造りや、この敷地を見て回りましたが、スペースは充分にあると思います。」

 

「つまり、計画を進めても大丈夫ということですか?」

 

「では、今日の夕食の時に皆さんに報告するとしましょう」

 

 二人はコソコソと何かを計画しているようだった。

キリが悪くなりそうだったので祐也さんの重大な発表は次回ということで!


フレイヤさんも一枚噛んでいる?もしくは主犯なのか!



次の更新はできれば今週中にしたいです。(リアルが忙し過ぎる件)

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