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第25話 幽霊退治その5

活動報告にも書きましたが、更新がゆっくりになります。多分週に二回くらい?

今後ともよろしくお願いします


「倒したんじゃなかったのか…………?」

 

 今の状況が全くと言っていいほど理解できなかった。幽霊を倒したから咲夜が加勢に来たのだ。そしてマリーを人質に取られた。

 だが今の状況はなんだ?隣で泣いていたはずの咲夜は大量の雑魚幽霊を相手に戦っているし、マリーは人質になっていない。ヴァレルノールの方を見たら折ったはずの骨が戻っていた。

 どういうことだ?俺はタイムリープでもしてしまったのか?

 アリアに状況説明を求めた。

 

「お、お兄ちゃんは闇魔法で幻術にかけられていたから我が正気を取り戻してやったのだ!」

 

 幻術にかけられた?いつかけられたのか心当たりがないがこの状況を見ると納得がいった。

 もしかしたらあの詠唱の時から既に幻術にかかっていたのか?それ以降に起こったことが無かったことになっているため、きっとそうなのだろう。

 闇耐性50のコートでは甘かったようだ。

 

「ありがとうな、アリア」

 

 この中で幽霊系が最も苦手なのに約束した通り助けに来てくれたのだ。涙目で今にも泣きそうなところから勇気を振り絞って来てくれたのがよく分かる。アリアの頭を優しく撫でて頬にキスをした。

 咲夜に殺されない程度でご褒美になることはこれくらいしか思い付かなかったのだから仕方ない。ということにしておこう。

 アリアは顔を真っ赤にして俯いてしまう。照れているのだった。

 アリアに戻るように言うと一瞬でサーシアの側にいた。“倍速”がないのにこれだけ動けるのはおかしいと思う。龍人種は人間の体でドラゴンの身体能力ということなのかもしれない。

 アリアは人の姿の方が強いことに気付いていないようだから暫く黙っていることにした。

 

 アリアが戻ったことで何の心配もなく戦うことができる。

 祐也はヴァレルノールの方を向いた。

 

『あら、目が覚めたのですか。私の夢はどうでした?』

 

 幻術の中で見たあの厭らしい顔で言う。

 

「よくも胸糞悪い悪夢を見せてくれたな。覚悟はできてるんだろうな?」

 

 屋上へ行こうぜ、久々に頭にきちまったよ。って気分だったがここは屋上どころか地下なので我慢する。

 祐也はたとえ夢だとしてもヴァレルノールを許す気などなかった。もともと殺すつもりだったので目的地自体は変わらないが心構えが変わった。

 もうヴァレルノールを見たところで恐怖なんて感情は湧いてこない。湧いてくる感情は沸々とした怒りだ。

 

 戦闘をする前に新たにブラックグローブを創って装備する。耐性値の上限は装備合わせて100となっており、ブラックグローブを装備したことで祐也の闇耐性は上限の100になっていた。これで同じドジは踏まない。

 もちろん上限を越える攻撃もあるらしいがそれは仕方ないと割りきることにした。第一使えるならフレイヤさんに殺されているわけがない。

 それ以外に鬼神の腕輪を創り装備する。これ攻撃力が大幅に上がる代わりに防御力が大幅に下がるという装備だが、もともと攻撃を受けるつもりのない祐也にとっては無いに等しいデメリットだった。

 

 今度は油断なんてしない。咲夜の殲滅が終わる前にヴァレルノールを殺すつもりでいた。

 祐也は足に力を入れて踏み出した。

 

「死ねぇぇ!」

 

 攻撃方法は突きのみのヒットアンドアウェイで確実にダメージを与えていった。突き以外をしないのは身体能力の変化で隙が生じやくすなるからである。

 

『くっ………鬱陶しい蝿ですね』

 

 祐也の攻撃を捉えることができず、ヴァレルノールは苦々しげに呟いた。

 祐也は呟きなど気にもせず攻撃を続けた。着実にヴァレルノールの体に傷が増えていく。

 手を休めることなく突いてはバックステップで下がり、休憩しないでまた突くという単純な動作を繰り返していた。

 

「意外としぶといな………」

 

 予想以上の耐久に顔を顰めた。攻撃は効いているし、ダメージは積もっているがこのままでは勝てそうもない。ヴァレルノールを倒す前に体力が切れる方が早そうだった。

 

『もう終わりですか?』

 

「そんなわけないだろっ!」

 

 挑発を受けたため強気に返す。だが、言ってるほど余裕はなかった。突きのみの攻撃では決め手に欠けていた。その事にヴァレルノールも気付いているようで防御を固めて時間稼ぎに徹した。

 

 

 

 ついに、パワードスーツに送るエネルギーが無くなってしまったため、一度距離をとった。祐也は肩で息をするほど消耗していた。

 咲夜の方に目を向けると幽霊の数はかなり減っていてあと少しというところだった。

 

『貴方との戦いもいい加減飽きてきました』

 

「おれもそろそろ終わらせたいよ」

 

『では貴方にはもう一度夢を見てもらうことに致しましょう』

 

 祐也は警戒を強めた。何が来るかは予想ができた。闇属性魔法の幻術が来るのは間違いないだろう。耐性も上げているので大丈夫だとは思うが、一つだけ不思議に思うところがあった。それはいつ詠唱したかだ。

 さっき魔法を使おうとした時にはなにも聞こえなかった。口を開いた瞬間に攻撃を当てたはずだ。

 祐也の疑問はすぐに解消されることになる。

 

『“我が力を糧として再現せよ、幻想の霧(ファンタズマ)”』

 

 それはあまりにも早く、聞き取るのがやっとのくらい早口だった。さらに詠唱が長くないことが原因の一つだったようだ。

 

 闇属性の上級魔法のようで客観的に見ると幻想的で白い光のベールが祐也の周りを囲むように迫ってくる。上級魔法なので強力は強力だが、闇耐性値が上限の祐也に通用するはずもなく、綺麗だということ以外何も起きなかった。

 

『何故立っていられる!』

 

「これで終わりか?」

 

 魔法を受けて平然としている祐也を忌々しそうに睨んだ。ぉぉう怖い怖い。

 

「次はこちらの番だな」

 

 さっきの攻撃も攻撃と言えるか疑問だったので、最初から最後までこちらのターンだ。

 祐也は徐々に息を整えて剣を構えた。勿論突きの構えだ。

 

 祐也は戦う相手は強敵ばかりで引きが悪いが、仲間や特技、能力に関しては最高の引きをしていると言えた。何故ならアレックスから奪った超級の剣の特技が祐也にぴったりだったからだ。

 足に力を込めて全力で踏み込み、剣を前に突きだす。その攻撃は初速から最大速度。一つの光のような攻撃。一閃の煌めき。その名も、

 

「“閃光剣・一閃”」

 

 特技は上級までは統一されている。超級からは人によって変わるらしいがアレックスが持っている特技は閃光剣と言い、速さを生かす特技だ。攻撃は初速から最大速度で出て、速ければ速いほど威力が上がる。一閃以外にもあるが突き技しか使えないのでこれが丁度良かったのだった。

 

 無論ヴァレルノールが攻撃を避けることはできない。パワードスーツ無しにしてもかなりの速さが出せるため、受けることしかできないのだった。

 一閃の当たった感覚と共に激しい光に襲われる。攻撃が当たると光が出るのが閃光剣の特徴のようだ。

 

「…………」

 

 祐也は口を閉じてヴァレルノールの方を見た。口を開けると「やったか?」と言いたくなるためだ。

 貫いた感覚はあったので無事ではすまないはずだ。そして激しい光が消える。

 

『あ゛ぁぁぁあ゛』

 

 悲痛の叫びとともにヴァレルノールの姿が見えた。

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