第20話 家を買おう
ついに100pt&(四捨五入して)一万アクセス突破しました!いぇい!
はいそこー!レベル低いとか言わない!
作者はこれでも喜んでいるのですよ!
今後もブクマ、pt評価よろしくお願いします!
祐也は目を覚ました。
そこは見知らぬ天井…………ということはなかった。いつも通り宿屋の天井だった。
よかった。最悪の事態だけは避けれたようだ。いや、最悪ではないんですが!むしろ初めてがサーシアなら喜んでもいいのですが!
でも酔った勢いでというのはあまり好きではなかった。
祐也は二日酔いのせいで痛む頭を無視して無理矢理体を起こした。
「うっ…………」
気持ち悪くて吐きそうだ。二日酔い……恐ろしい子。って頭が痛い……あまり遊んでる余裕もなさそうだ。
二日酔いに効くと言われるウ○ンの力はここにはない。とりあえず水でものもうとベッドから出ようとした時、手に柔らかな感触が………
祐也は恐る恐る感触のした方を見た。
「ん……もう朝?」
そこには下着姿のサーシアがいた。
ちなみに祐也が触っているのは二の腕だ。胸はないからな。
ってそんなことはどうでもいい。なんで俺のベッドでそれも下着姿で寝てるんだ?薄々気付いてはいたんだ。起きたとき横から吐息が聞こえたから。
現実を見ないようにと思っていたらこれだ。
やはり大人の階段を登ったのか?
祐也は恐る恐る尋ねた。
「き、昨日の夜何があったか覚えてるか?」
「昨日の夜………」
サーシアは少し考えた後頬を赤く染めた。
え、ちょっ!その顔なに!どういうこと?説明してくださいお願いします。
心の中で土下座した。
「酔った勢いでいろんなことをしたわね」
「い、いろんなこととは………」
ゴクリッ。怖いが尋ねずにはいられなかった。
「それは………」
「そ、それは………?」
な、なんか引っ張るな………。
「妖精種48の隠し芸をしてしまったわ!」
ず、ズコー。クイズミリオネアのファイナルアンサー?並みに引っ張ったくせにこれって!
「ふふふ、ごめんね。つい、からかいたくなっちゃって」
「なっ―――」
確信犯だったのか……酷い!俺のドキドキを返せ!何かに目覚めそうになったじゃないか!
「それはそうと三人はどこ?」
「俺もさっき起きたばっかだから知らないんだ」
「私たちに気を使ってくれたのかもね」
こっちを見てニヤッとした。腹立つ。
でも咲夜に限ってそれはないだろう。あいつなら目を手で塞ぐ振りをして見ること間違いない。
俺だってそうする。というか目を塞ぐ振りすらしないと思う。
「とりあえず女将さんに聞いてみないか?」
「そうね」
二人は女将さんに聞きに行った。
「あの子たちなら別の部屋で泊まってるわよ?」
「別の部屋、ですか?」
「あなたたちのとなりの部屋よ」
あーそう言えばお仕置きとか言ってた気がする。…………アリアの身が危ない!
「ごめんサーシア!先に行ってる!」
サーシアをおいて宿の階段を登った。宿は五階建てになっており、祐也たちの部屋は最上階の角部屋なので隣の部屋は一つしかない。
「アリア!大丈夫か!」
祐也は三人のいる部屋を開いた。そこに広がる光景は想像を絶していた。
「た、助けてくれ………」
咲夜が幼女に踏まれていた。奴隷のマリーがそんなことをできるわけないので、その幼女はアリアだ。
「無事だったか、アリア!」
祐也はアリアを抱き締めた。咲夜を無視して。
昨日の夜のお返しだ。
「ん………」
アリアは眠そうに目を擦っていた。祐也に抱き締められていることには気付いていないようだ。
「おはよう、お兄ちゃん……」
「おはようアリア~」
もうお昼だけどな~ってそうじゃない!
これはどういう状況なのか説明していただこうではないか。
「いや、私は二人に気を使って部屋を移動したのだ」
要らぬ気遣いを………余計なお世話だ。
「それで?」
「その後二人とも眠そうにしていたから寝かせた」
咲夜にしては珍しいな。てっきりお仕置きタイムとか幼女との戯れを楽しむかと思っていたのだが。
「で、起きたらこの状況になっていたのだ」
「はいストップ!」
いや、意味わかんねーから。幼女を寝かせて起きたら踏まれてたって。大事なところ省いていませんかね?
「お前そんなに寝相悪くないだろ」
「私ではなく、」
「アリアも悪くないぞ」
決闘のお礼でアリアを抱き枕にして寝たことがあるがその時はこんなことにならなかった。
ということはつまり……
「お前、何かしただろ?」
おい!目を逸らさず、自白するがいい。
「寝ているアリアの頬を突こうとしただけだ!」
「本当か?それ以外やっていないのか?」
(本当だ。信じてほしい!)
いや、目で訴えられても………だがここまで言うなら真実なのだろう。では何故この状況に?
謎は深まる一方だった。
「なんで踏まれてるんだ?」
咲夜は驚きの真実を語る。
「私がアリアの頬に触ろうとした瞬間腕を掴まれて組伏せられてこの状態になった。本人は寝ているのに、だ」
「そんなことってあり得るのか?」
「戦場から帰って来た兵士は同じような事ができるらしい。寝ている最中も気を休めずいつ敵が来てもいいようにと、そうなるらしい」
俺もそれは聞いたことがある。XYZで依頼をする漫画の続編でそういう話を読んだ気がする。
だが、アリアがその状態だと言いたいのか?
「俺と寝てる時は大丈夫だったぞ?」
「それは祐也と寝ている時はリラックスしているからだと思う。好きな人と寝ているから気が休まっているのだろう」
「そうか………」
素直に喜べなかった。今まで寝る時でさえ警戒しないといけなかったということだ。
アリアはどんな生活を送ってきたのだろうか。ドラゴンの生活がどういうものか知らないが、これからは幸せに暮らしてほしいものだ。
「あ、居たわねってあんたら何してるのよ………」
話しているとサーシアが来た。
何してるのよって………あっ。今は咲夜を踏んづけているアリアを祐也が抱き締めているといった状態だ。カオスである。
「こ、これには事情が………」
事情を説明するのに少々の時間を要した。祐也は魔法の言葉を忘れているようだった。
「やっぱり拠点が必要よね」
事情を説明し終えたあと三人が出した結論はこれだ。今後このような被害を出さないように。
咲夜の犠牲は無駄にはしない!本人は目覚めたとか言ってピンピンしているが。
「今日は特に予定ないし買いにいくか!」
それに目覚めたとか言ってる人間と同じ部屋でアリアを寝かせられるか!
「ギルドで認識票も作ったしな」
今更だが認識票というのは翻訳されてこう聞こえるらしい。正式名称は知らん。
この認識票は魔法で持ち主の情報が組み込まれているらしく、身分証明ができる。
持ち主のギルドランクが上がれば刻まれている星の数も変化するらしい。その辺はまだ見たことないからわからないが。
ランクが上がるほど町や国での待遇がよくなるらしいので当面の目標は1つ星冒険者だ。
「で、どうやって買うんだ?」
日本なら不動産屋に行けばいいがこっちの世界だとどうなるんだ?
「そうね………私たち冒険者ならギルドの紹介とかかしら」
「それって俺たちでも受けれるのか?」
言ってはなんだが最底辺ランクの5つ星冒険者だ。普通は紹介なんてしてくれないだろう。
「うーん。聞いてみないことにはわからないわね」
「ダメ元で聞いてみるか。別に聞く分には損はないしな」
という事でギルドに行くことになった。昨日の夜が遅かったせいか、幼女二人を起こすのに時間がかかった。
朝というか昼飯はギルドに行くついでに酒場で食べることにした。
ギルドの酒場は登録している人には安いので今から家を買う身からすると嬉しい話だ。なにせ馬鹿みたいに食う女がいるからな。
「ギルドマスターにお伺いしますのでお待ちいただいてもよろしいですか?」
「お願いします」
祐也たちは早速ギルドに行った。受付嬢に話をしてみればこの町のギルドで一番偉いギルドマスターに話をするからということだった。
なんか大事になってないよね!家買うだけだし大丈夫だよね!サーシアさんは気にしないで飯食ってるし。
祐也は考えるのをやめてご飯を食べることにした。
「どんな家を買うか決めてるのか?」
「ある程度の希望はある」
とりあえず部屋の数だな。多いに越したことはない。それとできれば一軒家がいい。
騒がしくて隣の部屋に迷惑をかけたくないし、一軒家じゃなくていいなら今の宿屋でいい。
後はできるだけ安いことかな。飯代で金がなくなるからな。
「咲夜は何かあるか?」
「アリアとマリーと同じへ―――」
「却下っ!」
そんな~と言いながら机に倒れこんだ。そんな危険なことを俺が許すわけないだろ。
お前から守るために家を買うんだよ!
「わ、私は奴隷ですので部屋なんて必要ありません」
「じゃあどこで寝るつもり?」
「廊下で大丈夫ですから………」
廊下って。そんなこと許されるわけない。たとえ神とこの国の国王が許しても全国の獣耳っ娘ファンが許してくれない。
だいたい自分は部屋で寝て幼い女の子を廊下で寝させるとか寝覚めが悪いわ!
「それも却下だ!これは命令な」
マリーもそんな~と言いながら机に倒れこみはしなかったが残念がる。主従は似るのか……今後咲夜にしっかりしてもらわなくてはな。
てか部屋をもらえるのに残念って。奴隷が身に染み込みすぎだろ。
「檻の中で叩き込まれました」
「さいですか。全部忘れなさい」
日本を思い出しなさい!ってなんか俺お母さんみたいだな。
少なくとも俺はマリーを奴隷として扱うつもりはない。咲夜はご主人様であることを最大限利用しようとしているが。
「アリアは何か希望はあるか?」
「我はお兄ちゃんと一緒の部屋ならなんでもいいぞ!」
「それは考えとく」
アリアの寝ている時に起こすと攻撃する癖を直すなら一緒に寝るのが一番いいだろう。下心は二割くらいしかない。
「なっ、祐也だけずるいぞ!私も寝させろ!」
「黙らっしゃい!」
100%下心のお前とは違うのだ。ないとは否定しないけどな。
咲夜はぶつぶつ文句を言っていたが受付嬢が来たことにより黙った。
「奥の部屋でギルドマスターがお待ちしております」
「あ、はい。ありがとうございます」
四人は部屋に向かった。サーシアは座ったまま食事を続けている。
「サーシアも来てくれ」
「わかってるわ。少し待ちなさい」
自分がいないと話が進まないことを理解しているらしい。テーブルの上に乗っている料理を凄い勢いで平らげた。
圧巻のスピードだった。早食い芸能人もびっくりだ。そのスピードで食えるなら最初からそうしろとは言わなかった。
「失礼します」
祐也は学生時の癖でノックをした後ついついこれを言ってしまう。礼儀正しいのは良いことだが冒険者だと舐められてしまうらしい。
「礼儀がいいのぅ。ささ、座りなさい」
部屋の中に居たのは70代くらいお爺さんだった。さすが冒険者ギルドのギルドマスターというべきか、貫禄があり渋かった。顔の所々に傷がありガタイもいい。
祐也と咲夜は直感する。
((こいつ、できるっ!))
現実でこの感覚を味わうことになるとは思いもよらなかった。サーシアよりも強い。アリアよりということはないと思うが圧倒的実力差を感じた。
「そう緊張しなくていいぞ。儂はただの老いぼれじゃ」
ギルドマスターは穏やかに笑う。
二人はソファーに座った。アリアとサーシアは既に座っていた。緊張感の欠片もない。
マリーは立場上奴隷なので座れないのは仕方なかったが少し心苦しかった。
だがギルドマスターはそれを察したのかマリーにも座りなさいと伝える。
祐也はギルドマスターに好印象を持った。
「それで家を探しているらしいのぅ」
「そうです。今は宿で暮らしているのですがこの人数では少々手狭でして………」
咲夜が危険なのでとは言わない。交渉は慎重に行わなくてはならないからな。
「それにしてもサーシアがパーティーを組むとはのぅ………」
「そう?私はいい人が見つかれば組む予定だったわ」
この二人知り合い?
ギルドマスターは祐也の方をチラッと見るとサーシアに微笑んだ。
「好い人が見つかって何よりじゃ」
「ん?」
なんか勘違いされてる気がするがいいか。訂正するのも面倒だし。
「それで家じゃな」
「はい………」
祐也は自分の希望を伝えた。
「それなら丁度いい家があるのぅ」
「本当ですか!」
祐也は身を乗り出した。
希望通りの家があるなんて運がいいな。
「そこのは曰く付きなのじゃがそれでもよいか?」
「お願いします!」
祐也はギルドマスターと契約した。金は先払いだった。曰く付きに文句を言って払わない人が居たそうだ。
これで晴れて家をゲットだ!
多少の曰くなんて気にしない。今までの難易度ヘルモードのクソゲーから考えたら大丈夫だ!
そう思っていた時期が私にもありました。
ギルドマスターから鍵を渡され案内人に案内してもらった家は曰く付きなんてレベルではなかった。
「あの…………ここであってますか?」
「はい、ここですね………」
マジか………
その家は日本の曰く付きみたいに生易しくはなかった。リアルに怨霊が蠢いていて霧がかかっている。
―――ア゛ア゛アァァ゛ァ゛~
って呻き声も聞こえる。
「では、案内は終わりましたので」
そう言って案内人は顔を青くしながらギルドの方に帰っていった。こんな仕事させて本当にすいません。どうか呪われていませんように。
心の中で祈った。
「お、おに、お兄ちゃん!」
「皆まで言うな!わかってる」
アリアは顔を真っ青にして抱きついてきた。怖いものが苦手ならしい。いつもなら癒される光景だがそんな余裕はなかった。
祐也もホラーは無理だった。
「あの狸爺………よくも騙したわね………」
サーシアがぶちギレていた。こっちはこっちで別の意味で怖い。
この家は元は男爵の家らしく、そこの男爵と使用人が恋に落ちてしまった。
それに嫉妬した正妻の女が使用人を殺した事がこのようになった原因らしい。どこの昼ドラだ。
その使用人の怨霊が男爵家の者を全て殺したそうだ。その殺された男爵家も怨霊となり、今では家の敷居を跨いだ者に殺しかかるらしい。
ふざけんな!今度の難易度は別の意味でヘルモードだよ!相手はヘルに行き損ねた人たちってか。煩いよ!
あーマジふざけんなよ。本当に幽霊無理なんだよ。
この空間で二人だけ無事な人がいた。
「幽霊ということは浴衣を着た美少女がいてもおかしくないよな!」
「幽霊ですか。どのような構造になっているのか興味深いです」
一人は究極の馬鹿で一人は未来人の生まれ変わりだ。馬鹿に関しては何を言ってるのかわからないが、この状況では凄く頼りになる。
少し違うが馬鹿とハサミは使いようとはよく言ったものだな。
「よし!では乗り込むぞ!」
「がんばれ!俺たちはここで応援してるから」
ここは馬鹿と獣耳っ娘に任せることにしよう。そうしよう。
「は?何を言ってるいるのだ?全員で行くに決まっているだろ!」
「は?ちょまっ―――」
「離しなさい!私はここで待ってるから~!」
「や、やめろ!我は絶対に行かんぞ~!」
三人は咲夜に引っ張られてお化け屋敷に入っていった。




