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少し考えれば

「本当にお前ら昔から熱くなると何も見えなくなるタイプだよな」


「はい、すいません」


「まあ、いいんだけどさ」


「いや、本当にすいません」


「そういえば、めずらしい組み合わせね」


「そう…ですか?」


「まあ、たしかに。二人とも基本一人のイメージがあるから」


 そんなにぼっち感あるかな俺。


 割と人といる感じがあるけどなあ。家にいるときも、買い物に行くときも……。

 はっ、姪としか過ごしてねえ。えっ、てかちょっと待ってそもそもバイトの時以外……家から出てねぇ。


 えっ、えっ?えっ!


 俺って落ち着いて考えたら無職のフリーターじゃね。


「うぉぉぉぉぉぉ!」


「ちょっ、ちょっと中仁くんどうしたの」


「ごっ、ごめん。なんか俺が傷口抉ったみたいで」


「いえ、一回叫んだら楽になりました」


「それはそれで大丈夫じゃないと思うけど…」


「じゃあ、話を戻すけどどうして今日は二人で」


「それは……」


「それは?」


「うちの般若が帰国して今家にいるんですよ」


「あー」


 それだけで伝わったみたいで先輩たちは納得してくれた。


「ってことは、僕はまだあったことはないけど、噂のメイちゃんと二人っきりということ?」


「えーっと…それは」


「つまりさ、お姉さんといるのが嫌で逃げてきたってことだよね」


「いっ、いや。そんなことはないですよ」


「せめてフェイクでもいいからめを見て言いなさい、目を。今どきそこまでわかりやすく嘘をつく人もい

ないよ」


「よーし。じゃあ、買い物が終わったら般若に会いに行こう」


「えっ、ちょっ生駒先輩。いきなり何を言って」


 本当に勘弁してくれ。


「いいですね、それ」


 サクラさん、あなたは昔らそういうところでのってくるよね。


「じゃあ、私が連絡しておくから」


「気にせず買い物を続けましょう」


 生駒先輩、どこを気にせずにいればいいの?


 誰か教えて。もう、大変なことになる予感しかないけど。


 強いて言うなら、「俺が知るかぎり、地球で一番おっかない女の上位三人が登場だ。グランドゼロって気分だぜ」かな。


「よーし、そうと決まればさっさと周ってしまおう」


 もうどうにでもなれ。


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