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家族の話

 せっかくの姉の登場を活かして家族の話をしよう。本当はあまり乗気ではないのだけれど、やはり家族を語るには物語を語るように、怪異譚をかたるようにきっちり説明しないといけない。


本当は一人称を僕に変えて話すべきなのだろうけどそこまでいくとオマージュではなくパクリだ。

 なんせ、噛みそうな名字でもなければ今ここには数秒で戦闘体勢に入りホッチキスを口に突っ込む猟奇的なツンドラ彼女もいなければ、うまく名字を言い間違ってくれるとんでもないリュックを背負ったロリッ子もいないのだから、いるわけもないのだから。


 さて、話を本題に戻そう。


 小谷梓。三十七歳。性別女。長女。専業主婦。ショートヘアー。鬼。鬼。鬼。通称般若の梓。有言実行系女史。とても頭がいい。暴力的。家族や仲間に対して厳しい。


 こんな風に分かりやすい記号的な情報、キャラクター設定を言い並べて、本来例外的であるはずの姉を表現できてしまう。そう、姉は実際に向き合わなくても、人間の扱う言語だけで十分説明できてしまう。

 刺激が強いだけにあまりにも単純で、単純すぎるがゆえに拍子抜けしてしまう。


 伝説も残ってはいるけれど、よくよく聞いてみると驚くほどショボかったりするのである。


その般若と対照的なのがもう一人の姉なのだ。


小谷雪恵。二十八歳。性別女。次女。職業不明。ロングヘアー。天使。通称旅人。天真爛漫。

般若の姉とは違いキーワードだけでは表現しきれない。


どんな感じかと聞かれると「会えばわかるけどなんかスゲー」というのが一番近い。


 独特で。


 詩的にーー素敵な生活を送る彼女。


 小谷雪恵は旅人なのだ。それは、仕事に由来はするらしいが詳細はまだ聞かされていない。


 こんな強烈キャラ二人をーキャラが薄い俺とは違って印象的な姉たちを生み出した両親は、当然と言えば当然で、意外といえば意外で、普通の人である。姉たちに比べれば、モブ中のモブだ。スタッフロールで大量に声優名前が書かれるレベルでのモブ―それぐらい普通の人である。


 さてさて、せっかくなら姉の小谷雪恵の話をしよう。どうせ、般若な姉は面白いことをしてくれるはず…なので旅人の話をしよう。


 といっても、彼女に関する記憶はほとんどない。特に俺が高校以降はほとんど会えていない。たまにショートメールが届くぐらいだ。それでも、数少ない記憶をたどるとそれはそれで印象深くそれなりに楽しめるエピソードが点在している。


 だからーいやだからこそ、今から家族の話をしよう。


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