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卯月と葉月のバスケ事情

 なつき君とメイが遊びに行っている一方で私と卯月は部活動に打ち込んでいた。

「よし!じゃあこの後は五分休憩してからゲーム練な」

 下村監督はいつも通りはきはきと指示を飛ばす。

 さすがにテスト明けということもあっていつもよりはアップのダッシュ

は少なかったけどやっぱり体力は落ちていたみたいだ。

 それにしても熱い。梅雨に入ったことは知っているけど、こうも蒸し暑いと余計に体力を使う。

 特に今日は組み合わせが悪い。

 それは、隣がバドミントン部だからだ。バドミントンは風も太陽光も邪魔になる完全室内競技で窓を開けたりすれば、それだけで練習の質が落ちるそうだ。正直に言えば、公園でもできるのだから問題ないだろうと思っている。

 ただ、そのことで下村監督が来る前の人と今のバドミントンの監督がもめてとんでもないことになったそうだ、それも職員室中が殺伐とするほどの。

 そんなことがあり、練習の妨げになるのであればやむを得ないということで羽を打つ時は窓も、体育館の側面についた大扉も開けることができない。

 だから熱い。

「あづーいー。葉月お茶ちょうだい」

「いやだ。なんで、自分のお茶をあげないといけないの」

 私は、自分の持っている水筒を抱えて取られないようにする。

「ふん、いいよ。自分のあるから」

「なら、それはやく取りに行きなよ。休憩時間終わっちゃうよ。ほらっ」

 そういって、タイマーを指さす。

 タイマーは残り一分十何秒かを指していた。

「やばっ!もう時間ないじゃん。ああっ、何で休憩ってこんなに短いんだろう。というか、よく考えたら水筒の中、空じゃん」

「はあー、はいっ」

 私は、仕方なく自分の水筒を渡す。

 いつも、1.5Lの水筒を持ってきたらと言ってるのに持ってきたためしがない。いつも、500しか持ってこないからそうなる。

 そうだ、次の誕生日プレゼントは水筒にしよう。しかも、特大の2Lぐらい入るやつ。あの小タル爆弾みたいなプラスチック製の赤いやつを。

「はい、ありがと」

 私は卯月から水筒を受け取る。

 水筒が、すごく軽い。渡す前の半分ぐらいの重さになっている。

 まあ、いつも通りか。あとで、凍らせたペットボトルも出しとこ。

 ちょうど、タイマーの笛みたいな音が体育館に響いた。

今回はスポーツ回二本立てお楽しみに~

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