勉強会
「ううっ…」
終わらない。
生駒先生からの課題が全然終わらない。
「先生これの採点お願いします。」
下村先生は「はいよ」といって私が書いたプリントを受けとる。
先生は今ひたすらに採点係に徹している。理由は単純で学校の先生が学校の外で生徒に直接教えるというのは良くないというルールがあるそうで本当はこうやって家に来ているのも良くはないらしい。
ただ、先生自身知らずに来たそうで来てしまったものは仕方ないので、生駒先生も「なにもしなくていい。むしろ、話がややこしくなるからなにもしないで」と言われていた。
だから、最初は黙って座っていたけど、だんだんといたたまれない気持ちになっていたみたいで見かねたおじさんが採点作業をお願いして今にいたる。
「あっ、神田。これとこれを頼む」
といってプリントの束を渡された。
さすがに人数分のプリントだけあってズッシリと重い。
私はすぐにそれを生駒先生に手渡す。
「はい、ありがとう」
すぐにプリントのチェックにとりかかる。
これも、下村先生と私たちのための作業でコメントを書いてないかやどこで間違えているかをチェックしている。
「ねぇ、メイちゃん」
「はっ、はい」
「ちょっと、ノートを見せてもらってもいい?」
「別にいいですけど…」
私はすぐにノートを持ってくる。
それをペラペラと見てからすぐにプリントに目をやる。
「うーん…なるほどねえ…」
少し緊張してしまう。
「公式はきっちり覚えているから、あとはみやすさかな」
「見やすさ?」
「そう、例えばこのひっ算と式の部分だけど特にひっ算があっちこっちに書いてあるから確認するときも追っていかないといけないでしょ。だから、こうやって式と答えの部分はシンプルに書いて筆算はこっちに固める」
使いかけの紙に問題文風にしてある波線が書いてあってそのしたにだいたい6対4の割合で計算スペースに線を引く。
たしかに見やすい。
「もう、数学は大丈夫だと思うから。苦手な英語に移って大丈夫よ。あと、卯月ちゃん読んできて」
私は「はーい」と答えて机に向かう。
うーん。時間がないのはわかっているけど少しだけ考え事をしたい。
勉強の仕方を勉強しなきゃいけないのか…。
まあ、今は考えても仕方ないから英語しよう。
私は英語のテキストを開いた。




