暗黒三千世界総会2
会場は静まりかえっていた。ただ、参加者の熱気は溢れだしている。
それもそうだ、就任してから数回顔を見せて以降は全く顔を見せていない。
そのため、たくさんの憶測が流れた。
中二病進行度が足りないのではないか?
ナツキがたぶらかしているのではないか?
そもそも、幻ではないか?などだ。
それにより、腐り中二病やこじらせ中二病、メンヘラ中二病、夢見中二病に至るまで様々な変異種が現れてしまった。
このままではまずいと進行度をあげるためにある者は竹林に入り竹でスパーリングをし、
※危険なので絶対に真似しないでください。包帯ぐるぐる巻きにしても手が腫れます。
ある者たちは、自らの画力を競いあった。さらに競技性を高めるために一人の生徒に顔のパーツを書いてもらいどんな絵を完成さるかというルールまで作っていた。
※画力がないといっている人間に強制するのはやめましょう。相手を深く傷つける可能性があります。
ついに我々の前に現れてくださったのだ。
この日をどんなに待ち望んだことか。
我々の努力は無駄ではなかった。
「第666代 代表の入場及びお言葉!!!」
一人の少女が静寂の中堂々と歩いていく。
会場にいる全員の視線が少女を見つめる。
そして、小さく息をすって演説を始めた。
「人は生まれながらにして中二病ではない。
ビックになりたいもの、二次元が好きなもの、闇が好きなもの、神が好きなもの、
痛さも残念さも皆違っているのだ。
そう人は中二病になるためにいる。
だからこそ人は、イタかろうが残念だろうが突き進み、進歩が生まれる。
中二病は悪ではない。
中途半端な中二病こそ悪なのだ!
「ビックになるとかだせぇ」とかいって夢をあきらめたものはどうだ!!
からっぽな作り笑いを浮かべている。
「中二病なんて恥ずかしい」と斜に構えたものはどうだ!!
クラスのはじっこでヒソヒソと話す者ばかり。
だが、我が暗黒三千世界はそうではない。
ひたすらに全力で突き進み進歩を続けている。
暗黒三千世界だけが前へ未来へと進んでいる!
黒歴史は己が進化を続けている証、突き進むのだ!!
イタかろうが残念だろうがその果てに未来があるぅぅぅ!!
オールハイエ ダークネスユニヴァース!」
「「「オールハイエ ダークネスユニヴァース!! オールハイエ ダークネスユニヴァース!!」」」
こうして、狂乱の総会は幕を閉じた。




