表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
102/136

ゲーム

「なあ、ひとつ聞いていいか」


 「いいよ」とサクラが〇ッキーをつまみながら答えた。


「なんで、俺たち平日の昼間からゲームしてんの?」


「いいじゃん別に」


「いいけど、よりにもよって古いゲームしかない、うちなんだよ」


 なんせ、うちにあるのは最新機から三世代前という中途半端にレアリティの低いゲームしかないキューブとかツーとかウィイとかそのレベルだ。


「この絶妙にドンピシャな感じがいいんでしょ。中仁はわかってないよ」


「なるほど……納得できない」


「そんな、キリっとした顔で言われても…。それよりももっとやりこみ要素のあるゲーム持ってないの?」


「ない」


「なんで?」


 なんでっていわれてもゲームはストーリーを楽しめればいい派だからだ。まあ、それを言ってしまうと怒られそうだから言わないけど。


「わいわい、ゲームすることがほとんどないから」


 それを聞いたサクラがポンと肩に手を置いてこういった。


「なんか…ごめん…」


「やめて、その残念感あふれる言い方。っていうかやりこみを要求してる時点でお前もわいわいゲームしてきたタイプじゃないだろ」


「そんなことは…………ないよ。さあ、次はこの対戦ゲームしよ」


「待て待て話をそらすな、なんだその間は」


「間って何のことかなあーははは、わからないなー」


「あきらかに回想が入ってたよね、違うと断言しようと思って頑張って振り返ってたよね。でも見つからなかったんだよな、間違いないよな」


「それはないかなー」


 視線が明後日の方向を見ている。


「ちゃんと目をみて答えなさい目を」


 ジーっと見つめる、見つめ続ける。


「ああ、そうです。そうですよ。一人寂しくゲームしてましたよ、クラスの男子が自慢げに一周目のボス倒してちやほやされてる間に三周してチップコンプリートして裏にプラグインしてトランスミッション、オペレートしてましたよ。それがなにか?」


 なんか逆ギレされてるー!


「っていうか、あんたこそどうなのよ。わいわいみんなでもしない、そのくせやりこみもしない、そんな奴にゲームとか言われてもねー」


 こいつは、いってはいけないことを言った。俺の事情も知らずに言いやがった。許さん。

 黙って一本のカセットを取り出した。四人対戦が可能な各会社のキャラクターが集まる、スマッシュなゲームを取り出す。


「貴様は言ってはいけないことを言った。さすがに堪忍袋の緒が切れた」

「ふんっ、そんなこと言ってただの強がりでしょ」

「……てよ」

「へ?」

「早くコントローラー持てよ」

「へー、やる気ってわけ。ボコボコにしてやるわ」

「こいよ、ド三流!格の違いってやつを見せてやる」


 戦いの火ぶたは切って落とされた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ