シャロン
「.....い」
気のせいか誰かの声が聞こえるような
「おーーーーーい!」
「うわぁ!」
そのどこかで聞いた覚えのある馬鹿でかい声によって俺は意識が覚醒した。
「もうやっと起きたねすこし心配したじゃないか」
その声のする方に目をやるとそこには栗色の髪にポニーテールが特徴的な可愛らしい女の子が座っていた
その子の顔を見た瞬間さっきまでのことを急速で思い出した。落ち着こうまずは状況の整理だこいつに怒るのはそれからだよし
そう思い俺はとりあえずあたりを見回したが一面中木におおわれているためここが森の中ということぐらいしか断定するのかは難しかった。それ以前に俺ってたしか死んだんじゃなかったっけ?色々な疑問の多さに頭がパニック状態になっていたのでとりあえず目前の1番今の状況を知ってそうなこいつに聞いてみることにした
「おいお前色々と聞きたいことが山積みなんだがとりあえず2つ聞きたいここはどこだそして俺はお前に殺されたはずではないのか?」
「そうだよカズくん君は私によって殺されそしてこの世界にきた。さっきも言ったけどここは異世界だよ日本とは違う世界さ。ちなみにお前じゃなくて私の名前はシャロンだよ気軽にシャロちゃんと呼んでくれてもいいんだYOU!」
なんでラップ口調なのかは正直どうでもよかったので突っ込まなかったがこのシャロンという子の話を聞くことによりこの状況がますます意味不明なものになっていった気がする。
「あぁ、もう意味わからんそもそもお前に...」
「シャロちゃん!」
「ぐ...シャロに殺されたってことはここは普通に考えて異世界じゃなくて天国だろ」
そんな俺の話を聞きシャロは心底楽しそうに笑いながら
「ほんとにカズくんは面白いね。天国なんてあるわけないじゃないか君は死んだことによりこの世界に転生させられたんだよ。これはとてもレアなケースなんだよ普通の人は死んだらそれきりだ。でも君は選ばれた大変だったよわざわざ日本に行って君をさがすのは」
ほんとに話についていけないんだがこの子の言っていたことを整理するとつまり俺はラノベでありがちな異世界転生というものをしたらしい。いや確かに異世界に行きたいとか思ったことがないと言えば嘘になるが実際に体験するとは思ってもみなかった。ただ彼女の話を聞いていて一つ疑問があった
「つまりシャロはここの世界の住人のわけだろなのにこっちの世界に来てたってことは俺は日本に帰ることが出来るのか?」
そう、彼女がこっちの世界に来ていたということは俺も日本に帰れるんじゃないかという当然の疑問だ
「帰ることは可能と言えば可能だ」
「なんだよ曖昧な言い方だなはっきり言ってくれよ」
「カズくんがこの世界に来たのはちゃんとした理由がある。使命と言った方が正しいかなそれを果たすことができたら何でも1つ願いを叶えることができる。その願いで日本に帰ることも可能だ」
「なんかどこぞの玉集めたらでてくる龍みたいなオカルトチックな話になってきたなおい...で、その使命って何なんだ」
その質問に今までずっと笑顔だった彼女は初めて真剣でなおかつ泣きそうな顔をしていた
「私と一緒にさらわれた姫をフィーネ様を救ってほしい...」
何故だかその顔を俺はあまり見ていたくはなかった。




