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ヘタレ伯爵と戦乙女  作者: アストロ
と松葉杖の少年王
32/34

十四通目 審判の時

寺院宮殿、星の間。天井には名前の由来になった星が描かれている。この部屋で国王の名の下に開かれる裁判が、星室庁。陪審員は不要であり、処理が迅速なためライオネルの祖父は戦後処理などに利用した。あらゆる事件を扱うことができ、貴族ですら裁くことができる。但し国王の影響が大きく判決が恣意的に歪められる恐れがあるため、ライオネルはなるべく進行を他人に任せ口を挟まないようにしているらしい。

決して広くない室内には限られた人間しか入れない。この判決に誰もが興味津々なようで、傍聴席は高倍率の抽選、少しでも情報を得ようと部屋の外には聞き耳を立てている人間の群れ。連日クーデターの実行犯たちが裁かれていたが、一番の人だかりである。部屋の中央の奥、一段高くなったところには烏のような出で立ちと大法官の証である鬘をかぶったパリス公が座っている。


「聞いたか? フィリップの血族は何も知らなかった妻は勿論、幼い娘まで絞首刑が言い渡されたらしいぞ」

「副官も一族は財産没収の上追放。裏切り者の末路は悲惨だね」

「ああなりたくないものだ。くわばらくわばら」


重い判決だ。フィリップたちはパリス公の関与を証言したらしいが、事前にクーデターの情報を流したことで罪に問われないことになった。が、恐らくクーデターに一枚噛んでいるだろう。自身の疑いをかわすためにわざと厳しい処罰を下しているのかもしれない。

蝶番の音が轟く。肩で風を切り通路を闊歩してきたのは、この裁判の被告人。ドレスの色は黒、舞踏会のものより質素で、しかし容姿の艶やかさを損なわせない。

細い手首には鎖がついていた。疑惑がかかっているだけの彼女に捕縛の命令は出ていない。罪が確定するまでは自分の妻だと、ライオネルが許さなかったからだ。その思いを踏みにじって聴衆の同情を買うための演出。役どころは冤罪をかけられた悲劇の王妃といったところか。


「罪状を読み上げる。ササナ国王の暗殺未遂、及び国家転覆を示唆した罪、及び……」


冒頭陳述が始まった。原告側の役人が音読するリストにはなかなか終わりが来ない。一方、被告側は毅然と顎を上げ、それらの罪状を一蹴した。


「事実無根だわ。よくもここまででってあげたものね。私が何をしたって言うの?」


何という厚顔無恥。ここまで白々しいといっそ清々しい。ところでこういった裁判では法廷弁護士が代弁することもあるが、本人が直接証言台に立つ気らしい。

裁判は次の段階、証人尋問に移る。


「良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、偽りを述べないことを、全知全能の神に誓う」


次々に証人が呼ばれ、証言台に立って聖書を右手に宣誓する。まずは事の発端となった陛下の毒殺未遂の審議からはじまった。俺にとっては耳に新しい情報もあったが、一緒に食事をしていたので毒の混入やその算段が容易であったこと、実行犯と目されるメイドも立場上殺害が可能だった、と述べるに留まった。

獄中死したエドモンド侯爵も、親しい関係だったと証言があったくらいで、尻尾は出ない。勿論、犯行がはっきりしていたらもっと早くに捕まっていただろう。審議は次第に先日のクーデターの話に変遷していく。クーデターが起きた事実は変えようがない。既に判決も確定している。これから明らかにすべきは、王妃ベアトリクスの関与。そんな中、証言台に立ったのは副官のマーシア。


「王妃は隊長フィリップを唆したのだ。彼は、私もだが現政権に不満を持っていた。家柄が優遇されず、どこの馬の骨とも知れぬ輩が腕一本で成り上がる。忠誠を誓う我らにはとても許容できないものだ」

「忠誠が聞いて呆れる。陛下に剣を向けるのが由緒ある家柄の流儀か」


我慢できなかったのか、隣にいるメディシーナがぼやく。


「こちらには武力がある。フィリップは国王を殺し、現国王のはとこの庶子を打ちたて、王にするつもりだった」


ここまで素直に証言するということは恐らく司法取引があったのだろう。確か娘がいたか。彼の処刑は決まっていても家族の処遇はまだ未定だ。


「しかし本当に才覚があるのは私だと王妃は言った。クーデターが成功した暁にはフィリップを倒し護国卿につけると。カレドニア王女を妻にすれば、正統性はこちらのもの。私に気があるとも」


何と、王だけでなく、フィリップも謀る気だったのか。しかし妙だ。マーシアと争わせてはせっかく手に入れた権力が安定しない。……或いはそれが狙い?


「私があなたに? そんなわけないでしょ。勘違いも甚だしいわ」

「私は確かにっ!」

「私自身がそう言ったの?」

「いや、手紙で……」


マーシアの声が尻すぼみになる。


「手紙のやりとりはどのように?」

「アンリとか言う小間使いを通して行いました。金髪碧眼の、年若い」

「証人、その手紙は?」

「見つかったら立場が危ないと考え、燃やしました」

「では私の手紙だったと証明する術はないわね」


勝ち誇るのではなく、冷静に事実を指摘する。検察官の表情は渋い。


「彼がクーデターまで起こしたのは、全て妄想だったと片付ける気ですか?」

「いいえ。確かにこの男とフィリップに妄言を吹き込み、唆した人物はいるでしょう。それは私でないというだけ」


王妃の嘲弄は自信の裏返し。恐らく直接親交のあった者は、エドモンド侯爵をはじめ始末された。彼女の関与を証明できる者の多くは最早残されていない。残された者も口を貝にする。その内の一人が次の証言者だった。

女に見まごう美しい顔は腫れ、見る影も無い。立つのもやっとな、覚束ない足取り。前から縄で引かれ、背後から急き立てられ、やっとのことで証言台に立つ。血こそ出ていないが、満身創痍のようだ。拷問士は噂に違わず苛烈な仕事ぶりらしい。


「証人、名前は」

「……」


しゃべれないのか、しゃべらないのか。検察官は手を買え品を買え質問を続けたが、少年は口を閉ざしたままだ。

次に証言台に立ったのはテオドールだった。彼が女装して宮廷を出入りしていたこと、クーデターの日のもう一つの戦い、彼の故郷を示す音の疑惑。質問に答えるのみで余計なことを喋らないので常人っぽい。


「何か他に気づいたことは?」

「君の音は全くもってつまらないね。これ以上聞きたくないからさっさと解放してくれたまえ」


……うん。やっぱ奴は奴だった。


「この少年は、フィンリー=マキノンです」


相変わらず人形じみたハミルトン財務長官の証言でアンリ(仮)の正体がようやく判明した。


「今でこそ落ちぶれていますが、マキノン家は国王にお目通りが叶うほどの名家でした。勿論年の近いベアトリクス殿下とは面識があり、話し相手としてよく宮廷に呼ばれていました。フィンリーの父は将校でした。知ってのとおりカレドニアはササナとの戦争で敗れ、彼は戦犯の汚名を着て処刑されました。当主を失った家は内戦の動乱の中取り潰され、妻は心労で倒れ、残った僅かな財産も使用人らに持ち逃げされ零落しました。

その後彼がどうなったか、どんな経緯を経てここに立っているのか、私は存じ上げませんが」

「どうして今、言う気になったのですか?」

「私が黙っていてもいずれわかることです」

「そういう意味ではありません。顔がわかっていたのにどうして今まで黙っていたのか、ということです」

「メイドとして殿下に仕えている彼の姿を見たのは、一、二度だけです。私も九割似ているとは思いましたが、まさか本人とは思いませんでした。てっきり彼のことが忘れられず、似ている人間を雇ったのだとばかり」

「果たしてそうでしょうか? 王妃をかばっていたのではありませんか?」


検察官はしたり顔で追求する。国庫を預かり絶大な権力を持つ財務長官、そのポストを誰もが狙っている。宮廷は些細な出来事ですら利用し互いの足を引っ張り合うものだが、こんな場でもか。


「原告、本題から逸れる質問は控えるように」


ついに大法官の注意が入った。


「わかりました。質問を変えましょう。王妃と彼はどんな間柄だったのですか?」

「他の子供たちと礼儀作法のレッスンを受けたり、一緒に庭園を駆け回ったり、テラスでお茶会を開いたり。遊び相手は他にもいましたし、その中の一人といったところです」

「そうですか? 夫に性別を偽ってまで匿うなんて随分親しい間柄のようですが?」


嫌な質問だ。王妃はともかく、フィンリーの方は『主』に並々ならぬ感情を抱いていたので可能性はある。


「当時は特に親しい印象を受けませんでした。年が離れているのもあり、友達や仲間と言うより姉と弟のようでした」

「なるほど、子供の時分はそうだったかもしれません。しかし何年も傍においていては、別の感情が芽生えるのではないでしょうか?」


夫であるライオネルの心情を考えるとやり切れない。しかし男女の仲だと証明できれば、クーデターに関与していた可能性が高まる。黙認すべきか。


「私はわかりませんが……大多数の女性は、男らしい男に好意を持つ確率が高い。特殊な趣味の少数派も存在しますが、女性の格好を強要する時点で異性としては認識してないのでは?」


フィンリーの足元が、肉体的苦痛以外の要因でふらつく。憎むべき敵だがちょっと同情。


「回りくどいわね。直接聞いたらどうなのよ。私の不義を疑っているって」


自分の浮気の話をされていると言うのに彼女は高慢に顎をそびやかす。


「では王妃、質問させていただきます。あなたはこの少年と旧知の仲だった。そうですね?」

「ええ」


やけにあっさり認めた。だってこいつは王妃の悪事を暴く鍵だ。無実を主張するなら絶対認めないと思った。


「知り合ったのはいつくらいですか?」

「私が八つくらいの時かしら」

「当然男と知っていましたね」

「知っていたわ」

「何故その彼を傍においていたのですか? 殿下のお傍に彼そっくりなメイドを見たという証言は他にも多く寄せられています。言い逃れはできませんよ?」

「同情したからよ。幼いころ遊んでいた相手が食うに困っていたら助けたいと思うのは当然でしょ。それにマキノン侯爵は犯罪者じゃない、カレドニアのために戦った英雄よ。ササナ(あなたたち)が何と言おうと」


明らかに心象を悪くする発言だが、法廷のざわめきにも物怖じしない。大した胆力だ。


「と言っても、この国に嫁いだ私が権力を行使できる範囲は限られていた。幸いフィンリーは幼く、顔立ちも女のようで、私の侍女として傍に置くことができた」

「傍に置いて何をさせていたのですか?」

「最初はメイドの職務をさせていたわ。でも彼は学もあり、護身術に長けていた。私の職務を手伝わせ秘書の真似事をさせつつ、心許ない時には護衛として扱った」

「なるほど。敵国に嫁いで心許ないあなたのお体とお心を、同国の男が守っていたのですね。長い間ずっと」

「言ったでしょ、直接聞きなさいと。私の身は潔白よ。誰より陛下がご存知だわ。婚姻した時陛下が幼かったのもあり、私たちはまだ真の意味で夫婦になっていない。処女検査を受けて証明したって良いわ! 陛下の不名誉になるでしょうけど」


処女検査とは、女には大層過酷な検査だと聞く。そんなことを自ら言い出すなんて余程自信があるのだろう……検査を行わない自信が。王妃の純潔は彼女が不義を犯していない証明にもなるが陛下が男として成長していない証明にもなるわけだ。法廷で扱うには大層生々しい話だ。好奇の公開処刑に合っているライオネルが気の毒でしょうがない。この件の追求するのはここまでか。


「なるほど彼とは潔白であったかもしれません。しかしいずれ彼も男として成長するでしょう。あなたが彼のためについた嘘は白日の元に晒される。不安は無かったのですか?」

「あったわ。でもフィンリーが自立する目途がついたら手放すつもりだった。それが恩返しをしたいと居座るものだから」

「彼はあなたに相当な恩義を感じていたのですね」

「ええ、私もそう思っていたわ。それが仇で返されるとは」

「どういう意味ですか?」

「クーデターも陛下の暗殺も、私は命じてないし、望んでもいないわ。フィンリーが勝手にやったことよ」


予感はあったがそうきたか。とかげの尻尾きりだ。こいつに全ての罪をなすりつける気か。


「この少年が独断でそんな大それたことを? あり得ない」

「私は彼の忠誠を信頼し、多くの職務を任せていた。彼は私の名を騙り、行使できる立場にあった」

「ベアトリクス殿下の、仰る通り、です」


すり切って搾り出すような声が法廷に聞こえた。自分の名すら偽る少年が初めて口を開いた。


「僕が、全て、一人で、やったこと、です」


法廷の空気が動くのを肌で感じた。検察官が苦虫を噛み潰した顔をしている。


「これから皆さんに明らかにしたいのは、マーシアらが受け取っていたクーデターのための資金、それがどこから出ていたか、ということです。王妃殿下に伺います。あなたは自国の教会に莫大な額を寄進していましたね。何でもお父上のお墓がある教会だとか」

「ええ」

「もう一つ。あなたは春の舞踏会でつけていく宝石が無いとねだり、陛下にダイヤの首飾りを贈られた。しかし春の始めの舞踏会の時、喪服のドレス、髪に百合を飾っただけの出で立ちでした」

「デザインが気に入らなかったから処分するように言ったわ」

「このようなことは度々ありましたね」

「そうね。宝石だけじゃなくて花とか、香水とか」


夫からの贈り物を無下にしているというのに、全く悪びれない。


「他にも靴とかドレスとかもですね。先ほど処分と仰いましたが、具体的にはどのように?」

「知らないわ。目の届かないところにあればそれで満足していたから。管理はそこに居るフィンリーに任せていた」

「証言ありがとうございます。次に、ケント大主教を証人として喚問します」


俺の天敵は前回と全く同じ服、全く同じ顔、全く同じ眼力を、今度は王妃に向けている。


「フィリップ隊長らを尋問したところ、資金は彼らの領内にある、教皇派の教会より受け取っていたという証言を得ました。調べたところ、一教会が持つには多すぎる金と、これを押収しました」


煌くのはダイヤの首飾り。


「どうやらカレドニアの教会から資金が流れていたようです。幾つか宝石が欠けていますが、既に換金したもようです。件の教会では他にも香水や女物の靴といった高価な品物を度々換金していたという証言も得られました。

これはあなたが陛下より賜った首飾りではないですか?」

「よく似ているわ」

「どうしてそれがあるのです?」

「知らないわ」

「知らないで済ませるのですか? あなたのお金や持ち物が反乱の資金源になっていたと言うのに! あなたは一国の主の妻として知っているべきだった! 寄進した金の流れも、自分の持ち物の所在も!」


あまりの無責任ぶりに業を煮やしたのか、大主教は声を荒げる。一方、王妃は平然と返す。


「認めるわ。部下に任せ、確かめようともしなかった私は、女主人として確かに管理不届きだった。でもそれは、十代の小娘にはありがちなことだわ。処刑されるような罰かしら?」


このままではこの女は罪を逃れる。証人は残り一人。その証言でこの女に関与を認めさせなければならない。


「最後に護国卿御子息、ハーネット伯爵を証人として喚問します」


腰を上げ、証言台に踏み出す。深く息を吸い、右手をライオネルに掲げた。


「良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、偽りを述べないことを、陛下に誓う」


聖書を右手に誓うところだが、柄じゃねぇし。俺は冬の旅を、簡潔にしかし重要な点を落とさず、語った。


「ゴーレムをけしかけた時、彼は『ハーネット伯、グレイシー嬢、貴殿方は邪魔です。主のためにもここで消します』と発言しました」

「それが私のためだと信じていた、というだけでしょ」


審議が開始して何時間にもなるが、その間この女は表情も態度も証言も隙を与えない。どう崩すか。


「ランクの旅は全く収穫が無かったわけではありません。ロア侯爵に『ユニコーンから蜂へ 海を越え鼠取りを探りにきた二匹』と忠告した人物が、白い女手をしており、右の薬指に黒い宝石の銀の指輪をしているという情報を得ました。エドモンド侯爵もこの少年も指輪をしていません。王妃殿下、あなたは指輪をしていらっしゃいますか?」


王妃は手袋をとり、シミ一つ無い白く艶かしい右手の甲を衆人に見せ付ける。その指には確かに銀縁に黒ダイヤの指輪があった。やはり全ての元凶はこの女だ。


「この指輪は、父が亡くなった悲しみを慰める目的で作らせたものだわ。この国では肉親の死を悼むだけで犯人扱いされるって言うの?」


毅然と顎を上げ、まるで悲劇のヒロインさながらに訴える。


「だいたい、そんな情報をどうやって知り得たの?」

「その点は俺を信用してくださいとしか言いようがありません」


物の記憶の魔法をここにいる聴衆全員に見せても良いが、仮に見せても、幻術だなんだと言い逃れるだけだ。魔法使いなら呪文や手段から正当性を証明できるが、所詮無いものねだり。まあ、他に証拠もある。揺さぶる目的は十分に果たした。これはこの辺で次に移ろう。


「では別の話をしましょう。あなたは俺が贈った化粧品を使っていますね」

「異議。本件に関係ない質問ですわ。だいたい一証人に尋問する権利はないはず」

「いえ、極めて重要です。このまま続けさせてください」

「異議を却下する」

「感謝します。使い始めた時期は誕生日からですね?」

「ええ、そうね」


王妃は憮然と認める。自分の意思を反故にされた不機嫌か、罪を暴かれる恐怖からか。


「何故です? 失礼ながら、古くから陛下と親交がある私に、あまり良い感情を抱いてなかったでしょう?」

「何故そんな悪意のある質問を? あなた、私の化粧品に毒でもいれていたって言うの?」

「こちらは、ベアトリクス王妃殿下の誕生日の献上品のリストです。王妃殿下の御署名もあります。見覚えがありますね」

「ええ」

「これはミンチの関所で手に入れた輸入品のリストの写です。そこに『王妃殿下の化粧品』とあります。受取人はエドモンド侯爵」


思えばフィンリーは関所を見張っていた。そこに見られては困るものがあったからだ。


「化粧品として偽装し、エドモンド侯爵に砒素を送ったとロア侯爵は証言しました。そしてこれがエドモンド侯爵の日記の写。王妃殿下の誕生日の日付にこうあります。『ユニコーンに謁見の間で会い、例のものを渡す』

あんたは同じ日に二人の人間に化粧品を送られた。エドモンド侯爵が捕らえられる以前は一定以上に親交があったにもかかわらず、あんたは俺の化粧品を使った。彼の化粧品は使えなかった。あんたが言うように毒が入っていたからだ!」


王室への物品の受け渡しは毒や武器を警戒した持ち物検査などがあり、かなり制限される。彼らは誕生日という晴れの舞台で、数にかまけて堂々と砒素の受け渡しをしていた。


「これもフィンリーに処分を任せていたと言い張る気か?」


言い訳を防ぐため先制する。


「おいおい、金めのものとはわけが違う。化粧品だぜ? 男に管理させるか? ましてあんたは美に人並み以上の執着を持っていた。それが、仮にも流行の先進国ランクからの輸入品、確認もせずに捨てるか? リストにはあんた直筆のサインもある。知らぬ存ぜぬでは済まないぞ」

「あなたはどうしても私を犯人に仕立て上げたいようね」


持てる限りの証拠を並べた。ついに追い詰めた、はずだ。だと言うのにこの余裕は何だ。


「皆、聞いて頂戴。私は先日ハーネット伯爵に自白するよう強要された。ここにいるフィンリーの生命を盾に脅してね」


目撃者もいる。限りなく事実だ。事実だがこのタイミングで持ち出してくるとは。


「ハーネット伯爵とは何度も陛下の代理でダンスを踊ったわ。だからわかるの。ハーネット伯爵は私に不埒な思いを抱いていたわ」


証言台を飛び越え、目の前の女に殴りかかる己の幻想を見た。そうせぬよう、かなりの忍耐を要した。無意識に証言台のヘリを掴んでいた指が白い。このアマ、どれだけライオネルを傷つければ気が済むんだ。


「どうなのですか、ハーネット伯爵」


検察官の質問に答えねばならない。王妃に反論しなければならない。だが口を開いたら罵倒しそうで。俺はますます歯を食いしばる。


「お許しください。彼は怒りのあまり口を開くことが出来ないのです」


思わぬ人物の弁明に虚をつかれた。


「彼は王妃殿下に邪な思いを抱いたことはありません。ローデリックは陛下を傷つけるようなことはしません。陛下に故郷の初恋の君の面影を見ていたからです。ローデリックは彼女のことをもう何年も思っています。おかげで娼館に誘っても反応はつれないものでした」


聴衆席で発言する貴公子を眺める。エリオットは自身に注目が集まるのを恐れ、俺との交友関係をひた隠していたはずだ。


「彼は今、怒っています。心の内を勝手に邪推された。それ以上に、忠臣の離反と妻の不貞を匂わされ、千路に乱れる陛下の御心を思い、激情を抑えることができないのです。当初はこの告発も躊躇いました。これだけ証拠を得ながら、尚、別の犯人を探そうとしていました。陛下を傷つけたくなかったからです。彼の忠誠心と初恋の君への思いは、友人である私が証明しましょう」


俺ではこれほどの弁解はできなかっただろう。メディシーナを引き合いに出すのもそうだが、自分の心を自分で語ると言うのは、聞いている相手からすれば胡散臭い。偽ったところで、自分以外の誰にもわからないからだ。自分をよく知る第三者だからこそ。その言葉には説得力がある。疑いは晴れ、法廷の関心は貴公子から王妃へと戻る。


「先ほどの発言は訂正します。誤解を招く言い方だったわ。ハーネット伯は私を快く思っていなかった」


ああ、そうだよ。お前の言うとおりだ。俺はあんたを良く思っていなかった。嫌ったと言っていい。今は猛烈に憎んでいる。


「陛下から関心を向けられ、同じ思いを返すことができない私に苛立っていた。今回の件を利用し都合の良い証拠をでっちあげたんだわ! 私を陥れ、陛下のお傍から私を排除するために!」

「そう仰るのですから根拠がおありなのですね」

「だって、掲示された証拠は全てハーネット公爵子息の息がかかっているじゃない! 私がクーデターの首謀者だと言うなら、証拠は?! 誰が見ても明白な、確固たる証拠は!」


駄目だ。頭に血が上っている。冷静になれ。所詮、悪あがきだ。証拠は揃っている。王妃の疑惑は限りなく黒に近い灰色。今のままでも十分勝機はある。だがライオネルの心情を思えば、無実の可能性を徹底的に叩いた方がよい。

とは言え、俺の証言ではまた難癖をつけられるだけだ。もっと中立的な立場の者なら……。


「証拠ならここに、あります」


声を張り上げたのは、財務長官、ジョック=ハミルトン。掲げているのは、封筒。封蝋印にはユニコーンの紋章。


「件のクーデターの数日前に手元に届きました。近日陛下の命が奪われること、カレドニア貴族たちに祖国のために決起せよとあります。ベアトリクス殿下の直筆の署名もあります。本物であることは私が保証しましょう」


財務長官は近くの役人に物証を渡しても尚、歩みを止めず、真っ直ぐに王妃に向かう。法廷に近づきすぎた彼を騎士たちは組み伏せ、後ろ手にねじ上げ槍の柄で首を挟む。それでも彼は顔を上げる。


「王女殿下っ! 許せとは申し上げません。お恨み下されば良い。ただ、ここにいる国王が死ねばササナは、カレドニアも、高確率で元の戦乱に逆戻りです。20パーセントの財産が略奪され、30パーセントの農地が荒れ、13パーセントの子供が孤児になり、20パーセントの女性が犯され、48パーセントの国民の生命が危機に晒され、1パーセントの人間が戦争と飢えで命を落とすでしょう。

そんな未来をそのような未来をササナの国庫を預かる財務長官として、民に責任を負うカレドニア貴族として、何より一人の人間として、私は、私は、許容することができないっ!」


彼はカレドニア貴族である。例え母国で更迭されようと。例えササナで取り立てられようと。彼の故郷は北の大地であり、忠誠を誓うべきはフィードル王家である。


「もう終わりにしましょう」


その理を曲げ、たった一人残された君主の前に立ちふさがる。


「お父上はこんなこと望んでいない! 王冠を奪われても、命尽きるその時まであなたの幸せを祈っていた!

肉親を亡くされ、さぞやお辛かったでしょう。敵国にたった一人で、さぞや心細かったでしょう。悲しみに囚われるのは当然です。しかし憎しみに心を明け渡さなければ、別の道があったはずだ! 知ってのとおり、私はこの国の財務長官の職についております。ササナの人々は公平だった。私の母国を貶める人間もいました。ですが私の頑張りを認めてくれる人間も確かにいました。もし殿下が周囲に心を開き、努力をすればきっとこの国に受け入れられたでしょう。

それに、気づいていたでしょう? ササナの王はあなたに傷つけられても、あなたを誰より大切にしていました。救いを求めれば、何度だって、手を差し伸べてくれたことでしょう。二人で手を取り合い、寄り添う未来だってあったはずだ。……今はもう、何もかも遅いけれど。

お願いです、せめて。あなたも王族ならば、国民を少しでも思っておいでならば、どうか、どうか……」


すすり泣く様に、額を床に擦り付け、必死に懇願するその様を。かつてのカレドニア王女は硝子のように無機質な瞳で眺めていた。


「結局、祖国は私を裏切るのね」


そこで初めて彼女は、夫に訴えかけた。


「私、は、そんなこと致しません。陛下、陛下なら信じて下さいますよね?」

「ベアトリクス」


王妃はぴくりと怯む。妻の名を呼ぶ声は、凪いだ水面くらい起伏が無い。


「僕は、君の、何を信じればいい?」


信頼とは、それ相応の行為の積み重ねによって、築かれるものだ。性質上容易く失われ、一度失ったら取り戻すのに時間がかかる。きっと彼は気付いていた。聡く、如才ないライオネルが妻の裏切りに気づかないはずがない。気づいて、知らない振りをしていた。信じたかったからだ。信じていたかった。それが馬鹿みたいに儚いおとぎ話でも。

詰るような言葉の裏で我が陛下は血を吐いている。信じたかったのは誰あろう彼なのだ。

誰からも救いの手がない王妃は己の肩を抱く。全身を震わせたその感情は、唇から哄笑となって発露した。


「ええ、そうよ! 私があなたの殺害を企てた! あなたに死んで欲しかった!」


断罪の静寂を切り裂くように高笑いが木霊する。


「どうして、こんなこと」


母国を同じくしながらササナのために力を尽くす若き財務長官が拳を震わせる。王を慕う彼と王を殺そうとした彼女では、近いようで全く相容れない。


「どぉしてぇ?」


その華奢な四肢のいったいどこに隠していたのか。


「可笑しなことを聞くのね。私の国を滅ぼしておいて。私の父を殺しておいて。挙げ句自由も尊厳も奪われて、かたわの餓鬼と結婚させられてッ!! ……それでも聞くの、どうしてって?」


ぞ。誰もが凍りついた。その場を埋め尽くし、支配するほどの憎悪。


「……大っ嫌い。全部全部大っ嫌いよ! お前らなど死ねばいい! この国など滅べばいい!」


血のように紅い唇から紡がれるは、呪詛。

彼女の目的は母国の再興でも敵討ちでもない。あえて言うなら世界への復讐。自分から奪った全てを、自分を傷つけた全てを、ただただ壊したかったのだ。抉られた傷は今でも生々しい。決して癒えることの無い深淵の悲しみがざくりと口を開けている。


俺はライオネルに目を遣る。

泣いているかと、思った。

悪夢に脅かされた時のように、恐怖に震えていると思った。死んだ家族を思い出す時のように、辛そうに眉を寄せていると思った。白馬に乗れないと言った時のように切なげに唇を結んでいると思った。

だが国王の顔には、何の表情も無かった。眉一つ動かさず、妻の告白を聞いていた。

俺は、俺は、俺は――。

口をきつくきつく押さえる。堪え切れなかった感情が肩を震わせる。

何を期待していたのか。あのライオネルが人前で涙を見せるはずないじゃないか。

誰より大切にしていた妻に裏切られ、本当は泣きたいだろう。泣いたって構わない。聞くに堪えない暴言から耳を塞いでやりたかった。誰より自分に厳しい少年の代わりに泣いてやりたかった。


「もうキサマの役目は終わった。……下がれ」


女騎士の声が聞こえ、立ち尽くす俺の背が押される。導かれるまま歩を進め、証言台を後にする。

待ってくれ、まだ終わっちゃいないんだ。俺の弟は感情を押し殺し、たった一人で玉座にいるんだ。

こんな俺でも大切なものの一つか二つ守れると信じていた。死力を尽くせば守れるはずだった。

木筒(ガベル)の音が鳴り響く。王妃の狂気に呑まれていた聴衆たちは我に返り、法廷は元の冷静さを取り戻す。


「ご覧の通り、ベアトリクス=ベラドンナ=フィードルは罪を認めました」


検察官が宣言し、審理の流れが再開する。


「これにて証人喚問を終わります」


残るは最終弁論、そののち、刑が言い渡される。内乱に適応されるのは死刑。

王妃を断罪すると決めた時から、こうなることはわかっていた。俺は結局、彼の心を守ってやることができなかった。


「待ちなさい」


聞きなれた杖をつく音がした。


「もう一人、裁かねばならない人間がいます」


沈黙を続けていた少年王が立ち上がっていた。


「フィリップの妻は、その娘も、何も知らなかったにも関わらず、気づくことができた止めることができたはずだと集団罰が適応され、死刑の判決が下された。

ならば、彼女が罪を犯したのは僕の責任です。彼女を罰すなら僕を罰しなさい」


膝を突いたままの財務長官が色を失う。


「陛下、何仰って」

「だって彼女は僕の妻だッ! ……妻なんだ」


能面のような顔に、声に、堰を切ったように、感情が溢れ出す。


「僕が彼女と結婚したのは、こんな思いを、こんな結末を迎えるためじゃない!

病める時も健やかなる時も、愛し慈しむと誓った。カレドニア国王に、義父に幸せにすると誓った!」


涙も許されず、また許さない小さな国王が、赤子のように泣きじゃくっている。


「僕は国王なのにっ、民を守りたくて王になったのにっ、唯一の女性すら守れやしなかった!!」


喉も裂けよと魂からの嘆きの言葉。駄々をこねているのだって、君主としてあるまじき行いだって、きっと誰よりわかっている。それでも感情的な涙は止まらない。だって俺の陛下はまだ子供なのだ。優しい我が儘を、傷つきやすい心を、取り繕うこともできない幼さを、誰が責められる?


「杖がなければ立てない我が身を恨む。両腕であなたを抱けない我が身を呪う。

最初から、憎まれていたのはわかっていたけれど。ねぇ、僕が僕でなかったなら、何か変わっていた? あなたの心を慰めることができた? 少しでも好きになってくれた? あなたにこの道を、選ばせることはなかった?」

「陛下」


席近い大主教は躊躇いがちに、しかしきっぱりと首を振る。


「この者は最早あなたの妻ではありません。国家を転覆せしめた重罪人です」

「だから処刑を許可せよと言うのか? この僕に、妻を殺せと言うのか?」


杖が音を立てて床に跳ねる。少年王は崩れ落ち、壇上に顔を埋める。


「兄を殺され、父に疎まれ、母には死なれ、一人ぼっちになった僕に出来た家族なんだ。望まれないのは当然だけど、辛い目に合わせたかったわけじゃない。ただ大切にしたかっただけなんだ。僕に向けなくてもいい、幸せだと笑っていて欲しかった」


なあ、神様。もしいるとしたら、あんたは怠惰でえこ贔屓のどうしよもない糞野郎だけど。

こいつは誰かを妬んだわけでも、無い物ねだりしたわけでもない。自分じゃない誰かの幸せを一心に願っていただけじゃないか。

そんなちっぽけな願いすら許されないって言うのか。


「愛してくれなんて我が儘言わない。この足が動くようになんて奇跡願わない。持てるもの全部くれてやる。だから、だからっ!」


肩を震わせ、嗚咽に戦慄く。


「このくらい、叶えてくれたっていいじゃないか……」


肩を抱いてやりたくて腕を伸ばしても、ああ、遥か高みにあるその身に指は届かない。


「ライオネル……」


堪えた啜り泣きが満たす場に波紋が広がる。その人物は、自分が彼の名を呼んだことに驚いたように口元を押さえた。


「初めて、名前を呼んでくれたね」


少年王がまだ涙の残る面を上げ、丸めた紙くずみたいに、笑った。


「ごめんね、ベアトリクス」


お前は何に謝っている?馬鹿だ。馬鹿だよ、お前は。この女はお前がそこまで思う価値がない。ああ、だけど。お前が望むのなら。


「陛下、あなたには失望しました」


涙する最高権力者を大法官は臆することなく糾弾する。


「これより最終弁論を行う。まずは検察官……」

「待て、提案がある」


緊張を含む視線が俺を突き刺す。すぐ傍で見守るメディシーナも固唾を呑んだ。だが俺は安堵に包まれていた。俺が打てる手は、まだ残されている。


「王妃はまだ十八。加えて父親と死別し、傍で見守り間違ったことを叱責する者がおらず、精神が未熟なまま年を重ねてしまった。子どものする犯罪は大人のする犯罪とは違う。自分の行為の意味や結果の予測についての判断ができない」


滅茶苦茶な詭弁だ。例え彼女がもっと幼かったにしても、彼女は危険だ。目的を実行するあらゆる手法と隠す頭もある。自分の仕出かしたことに責任を取らせなければならない。


「心ある大人が保護し、再教育をしたことで、貧困により人を殺した少年が自分の罪の重さを知り、罪を償いながら牧師として立派に一生を送った例だってある。彼女も更生の余地はあるのではないだろうか」

「何を言い出……」

「大法官、彼女を処刑するということは、十八の小娘一人にササナが手玉にとられたことを認めることになる。これは国の面子に関わるぞ。ササナに攻め込まんと牙を研いでいる他国にどう思われるか」

「小僧、馬鹿な真似はやめろ! こ奴のしたことは弁護できる範囲を超えている! そんなかわいいものではない。国家の転覆だぞ。ササナのためにも今、処刑せねばならん!」

「それはあんたの私見だろ? 大法官たる者が個人的な感情で動かされるなんてな」


意外だ。彼の言葉は真に国を憂うものだ。てっきりこいつも他人を蹴落とすことしか考えていない貴族らしい奴だと思っていた。


「処刑するには陛下のサインがいる。陛下は書かないぞ。それともあんたは幼い手を掴んで無理やり書かせるのか。この優しい少年に自分の妻を殺させる気か。

それが国のためか。それが正しいことなのか」

「国家のために、時には非情な決断をせねばならん。それが王のすべきことだ」


情に訴えてもさすが大法官たる者は揺らがない。


「王は子供ではない。多くの人の一生を左右する力を持っている。その女も、また。実際、この件で多くの人間が死んだ。権力者の反抗期は、ただの我侭では済まんぞ。今度は国が滅びる! くだらん同情や一時の感情で本質を見失うな!」

「今度は無い。俺が監督する。保護者に代わり、彼女が二度と道を踏み外すことがないよう導こう」

「秘密裏にクーデターまで推し進めたこの女をか。馬鹿も休み休み……」

「この女の裁判を受ける権利を剥奪し、その生命を俺に預けろ。毒や呪術の扱いに長けた魔術師たる俺なら秘密裏に迅速に、命を奪うことができる」

「この女を殺して、それで全てが解決するわけではないぞ! 責任の所在は! キサマ如きが取ると言うのか!」

「そうだ。俺が完全に償えるとは思えないが、万が一この女がまた国家を危機に晒した場合、俺は俺と俺が受け継ぐ全ての財産で購い、それでも足りなければあらゆる罰を受ける」


さあ、お高くまとったハイエナ共。喉笛はここだ。陛下の寵臣であるこの俺を、内心良く思ってないんだろ? 将来が約束されている魔術師伯爵が裏切り者の王妃を道連れに落ちぶれるなら、願ったり叶ったりだ。

俺の狙いに気づいたパリス公がはっとして、ある人物に視線を向ける。


「こ奴の言うことに耳を傾けるな!」

「どうするのが賢いかよく考えろ?」


そうだ、野心家の検察官、よく考えろ。この提案は護国卿子息たる俺に表向き恩を売り、実質いつ火がつくともわからない爆弾を押し付けるもの。反対に王妃を断頭台に送れば陛下のご不興を勝って出世の道は閉ざされる。


「さっさと論告をっ!」


パリス公は考える隙を与えぬよう急かす。彼が何を思うか手に取るようにわかるからだ。検察官はゆっくりと息を吸い込んだ。


「最後に、求刑ですが、被告人の刑は……」

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