第1話:いつもの日常
高校二年生の優は友達の涼や彩羽と共にいつもの日常を送っていたが…
登場人物紹介
・優
ごく普通の男子高校生。友達の涼とは仲が良く、漫画やアニメ好き。
・涼
優の友達であり、学年の中では成績がよく頭が良い。優と同じで漫画やアニメ好き。
・彩羽
天真爛漫な性格で、いつも元気で天然な彩羽は、毎日のように優のことを困らせている。
優「お前、昨日出された課題やった?」
涼「やったけど…もしかしてお前やってない?」
優「…やってない」
通学路を歩きながら、友達の涼と他愛もない会話をしていた。今年の春から高校二年生になった俺は、来年受験だというのに、まともに勉強もしたことはなく課題の提出も怠っている。
涼「山田先生が出した課題だぞ、お前終わったな」
優「いや、もう山田先生には怒られ慣れしすぎて怖く ないな」
涼「俺はバカなお前が羨ましいよ」
優「てか時間やばくね?このままだと遅刻する。本気で走るぞ、涼」
涼「はいよ」
俺たちは無事に遅刻せずに学校に着くことが出来た。だが本気で走りすぎたせいで汗だくになってしまって、複雑な気持ちになった。
優「はぁ、ただでさえバカ暑いのに走ったせいで汗がシャツに染みちまったじゃねえかよ」
廊下で独り言を吐いていると、後ろから誰かが急に目を覆ってきた。
彩羽「だーれだっ」
優「はぁ…彩羽だろ、それ毎日やってくるけど楽しいのか?」
彩羽「楽しいに決まってんじゃん、だって優の困ってる顔が見れるんだもん」
苦手なタイプはなんだと聞かれたら、真っ先に彩羽の名前が出てくる自信がある。彩羽は中学の頃から一緒で、たまたま進学する高校が同じになったのだが、毎日意味のわからないことをしてくることに、最近呆れ始めた。
彩羽「というか、今日の授業めんどくさくない?時間割が終わってるんだけどー」
優「そうだな」
彩羽「えなに、めっちゃ冷たいじゃん」
優「そうだな」
彩羽「あれ、もしかして興味無い?」
優「とりあえず、また放課後な」
彩羽「え、ちょ、待ってよー!」
午前中の授業が終わり、昼休みになった。毎回俺は購買のパンを食べるのだが、今日は食欲がないから自販機に売っていたカロリーメイトを食べることにした。
優「なぁ、超能力欲しくね?」
涼「なんだよ急に」
優「よく漫画で見るじゃん、突然能力に目覚めて人を救ったりするやつ、かっけぇよなぁ」
涼「確かに見るけど、そんな非現実的なことが急に起こるかよ」
優「…」
その後昼休みが終わって、午後の授業も終え放課後になり、涼と一緒に家に帰ることにした。
優「寝みぃな、家帰ったらすぐ寝るか」
涼「今日の体育はキツかったもんな、俺も眠い」
優「はぁ、退屈だなぁ、毎日同じこと繰り返してつまんねぇ、もっとおもしれぇ事起きねぇかな。なぁ涼」
優「ん、涼?」
その時だった、突然涼や道を歩いていた人々が居なくなったのだ。
優「おい!涼どこいったんだよ!」
グルル…
優「は、?」
突然目の前にこの世のものとは思えない獣が現れた。
優「だ、誰か助けてくれー!」
はじめまして、纏と申します。
初めての投稿で至らない部分もありますが、これからは連載を続けるので、今後も暖かい目で見守って頂けると幸いです。