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一話

「5時間目の授業を始めます!礼!」

「「「「お願いします!」」」」

「着席!」

光のいる3年D組は現在、地理の授業を受けていた。

「よし、今日の地理は神術と祝福の世界『マトキド』についてだ。今まで習ったことにはどんな事がある?」

彼は3年D組の担任、降谷勇輝(ふるやゆうき)。光たちがいる陰陽術と妖術の世界(エルンレール)の政府機関『シンリビア』の最高戦力の一柱でもある。そんな彼がなぜ教師をしているかというと…

(俺のせいなんだよなぁ)

神宮寺光は文字通りの最高戦力である。これは八世界の共通認識であり、本来は世界を往来して走り回っている筈なのだ。それでも光以外の各世界の戦力で平和を維持できていることと、年齢等を考慮され、気が向いた時だけ国、あるいは世界に協力するというようになっている。まぁ暴走するような力ではないため、一応の保護・監視の建前で降谷勇輝が派遣された。戦闘の実力も申し分なく、シンリビアに入る際に様々な資格等を取っていてそこに教員免許諸々含まれていたので白羽の矢が立ったというわけだ。

閑話休題。

「…でした。また、エルンレールと違い、マトキドの人々は神に祈ることで術を使い、稀に祝福というものを授けられる、だったと思います。」

「素晴らしい!まさに東雲(しののめ)さんの言う通りだ。では、マトキドから最も多くエルンレールに輸出されている特産品は何か分かるか?佐藤さん?」

「ふぇっ!?」

彼女は佐藤志織(さとうしおり)。光の隣の席の生徒である。

「えぇっと、…(どうしよう!どうしよう!)」

彼女は優秀ではあるのだが、どこか抜けているなというのが光の感想だった。

「……祝福の果実。」

「!…祝福の果実、です。」

「正解だ。では、祝福の果実について説明できるか?」

「はい。えっと、祝福の果実とはマトキドの、神に祝福されし大地でのみ採ることのできる果実で、それを食べると本物の祝福には劣りますが何らかの恩恵を得ることができます。」

「その通り、完璧な説明だ。ありがとう。それでは、今日新たに学ぶことだが…」


―――――――――――――――――――――――

キーンコーンカーンコーン


「…っと、今日はここまでだ。六時間目は外で実習だ。祝福の果実で得られる効果を体験してみよう。」

「起立、5時間目の授業を終わります、礼!」

「「「「ありがとうございました!」」」」

授業が終わり、皆が外へ出ていく。光も次の授業の準備をしようとする。

(にしても、祝福の果実か。どんなものかな?)

そんなことを考えていると、ふいに声をかけられた。

「ひかる〜はやく行くぞ!」

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