表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神様はスピード狂  作者: 赤坂秀一
第三章 チームとドライバー
53/133

53 思うようにいかない……

予選Q1が遅れて開催されました。雨と霧で思うようにレースが出来ないようでQ2は翌日に延期になってしまいました。

 第3戦オートポリスの一日目が終わりました。雨と霧の所為で波乱含みの初日になりました。その為、予選Q2は明日日曜日に延期になってしまいました。


美郷(みさと)さん、何か食べて良い?」


「良いわよ、山口(やまぐち)君達がもう少し作業があるみたいで時間があるから」


「やった!」


 そう話ながら、杏香(きょうか)がパドックビルへ来た時でした。


小山内(おさない)さん、ちょっとインタビューを良いですか?」


 月刊フォーミュラの神田(かんだ)さんです。まあ、神田さんなら大丈夫かな。


 私はそう思いましたけど……


 えっ! あの二人、何処に行くの?


「ちょっと杏香、何処に行くの?」


「あっ、美郷さんも一緒にご馳走になりましょうよ!」


「えっ!」


「えっ」


 私と神田さんは同じように声が出てしまいました。


「あっ、北島(きたじま)さんもご一緒にどうぞ……」


 神田さんは渋い顔をしてますけど……


「えっと、どういう事?」


 私が訊くと……


「いや、インタビューをお願いしたらレストランで、って言われたから、ご馳走しますよ! って事だったんですけど……」


 もう、杏香はインタビューを受ける代わりにご馳走してもらう算段だったようです。


「あっ神田さん、私は大丈夫なので……」


 とは言ったものの…… 二人してパフェを食べる事になりました。もうこれは、訊かれた事はすべて答えないといけないかな……


「神田さん、私まですみません……」


「いえ、良いんですよこれくらい……」


 神田さんからはそう言われたけど、財布の中に領収証をしまっています。


 そして、色々と訊かれました。


 まずは、フリーの時マシーンに問題は無かったか? とか、Q1で杏香が、一回目のアタックで1分26秒台を出して予選を終えた事とか、何故一回のアタックでやめたのかなど……


 でも、改めて話をすると杏香のQ1は、とんでもない事だと思いました。


「いや、小山内さんは凄いな……」


 神田さんは杏香の話を録音しながらインタビューしています。


「あっ、そう言えばQ1A組で故障して止まったマシーンがあったんですけど…… 知ってます?」


 ひょっとしてカーナンバー11番?


「それって、カーナンバー11番のことですよね」


「はい、原因は電気系統でパワーがなくなって止まったという事です。鈴鹿のKAEDEさんと同じです」


「うーん、電気系統ですか?」


「はい」


 確かに電気系統のトラブルは、前回の鈴鹿でうちのマシーン二台とも止まってしまった…… それが原因で電子制御ユニットを交換しました。


「そのマシーンはどうなるんですか?」


 杏香もちょっと興味を示しました。


「一応、応急処置をして決勝に出るらしいです」


「えっ、でもQ2は?」


 杏香は最もらしく言いましたけど……


「あっ、そのマシーンはQ1A組で8位だったんだけどB組のドライバーにタイム的に抜かれたので予選9位だから決勝15番グリッドからのスタートになりますね」


 そう、Q2に行けなかったドライバーは、Q1でタイムの速かった順に13位からのグリッドになる。


「まあ、小山内さんは予選でQ2まで進出してるから解らないよね」


 まあ、杏香も本多(ほんだ)君も予選でQ2に通過出来なければ、優勝なんて、夢また夢だからね!


「ところで、鈴木(すずき)さんから何か訊きましたか?」


 ああ、例のスクープの事ですよね……


「あれは、今シーズン前半戦のもてぎが終わったくらいじゃないと判らないんじゃないでしょうか」


 私が、そう言ったら……


「何か知っているんですか?」


 反対に訊かれてしまいました。


「いえ、翔吾(しょうご)さんも言ってたように、日本レースプロモーションから新規チームの許可が出れば、という事でしたよね」


「はい、私もそう訊きましたけど……」


 まあ、神田さんとしては直ぐにでもスクープにしたいんでしょうけどね!




 翌日、決勝の朝です。天気は小雨です。予報では降ったり止んだりの天気という事ですけど……


「あーっ、今日も雨か! 鬱陶しいな」


 本多君はそう言いながらも朝から元気そうです。


「美郷さん、結菜(ゆいな)さんもQ2に通過したんですね」


 えっ、そうなの?


「結菜さんって、Aoiのドライバーだよな」


 この話に本多君も乗って来ました。


「はい、この間合同練習をした」


 結菜さん、少しずつだけど速くなってます。ちょっと驚異です。


 とは言っても当面の敵は結菜さん以外の男どもだと思います。


「しかしまあ、谷山(たにやま)とか松島(まつしま)、それに中森(なかもり)とか強豪がいるのに、木村(きむら)もそこに入って来るのか……?」


 本多君は頭を抱えているようだけど、うちのドライバーには、良い刺激になってるのかな……


 今日のスケジュールは、フリーを三十分、その後昨日出来なかったQ2があって、午後から決勝です。天候の都合で決勝も十三時半からといつもよりはちょっと早めのスタートという事ですけど、これGMが昨日言っていた通りですね……


 今からフリー走行です。本多君も杏香も5番、6番手あたりを流すように走っています。フリーで本気を出さなくても良いですからね!


 そして、この後予選Q2が始まります。

雨の中、フリー走行が終わり予選Q2が始まります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ