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女神様はスピード狂  作者: 赤坂秀一
第三章 チームとドライバー
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49 阿蘇の休日2

今日から三日間の休暇で、杏香から阿蘇山に誘われたのでドライブする事になったけど、道の駅阿蘇で木村結菜さんと出会いました。

 休暇という事で、道の駅阿蘇に来ています。でも、ここで木村結菜(きむらゆいな)さんと会いました。


「今日は私服なんですね!」


「うん、今日はオフだから阿蘇山(あそさん)にドライブなの、一緒に行く!」


 また杏香(きょうか)はいい加減な事を……


「杏香、結菜さんだって予定があるんだから……」


「あの、ご一緒して良いんですか?」


 はあ…… 行くんかい……


 そういう事で、私達三人はお弁当と阿蘇ミルクチーズプリン、そしてお茶を買って、阿蘇山へ出発です。


「わあ、凄い! これ、メルセデスですよね!」


「うん、美郷(みさと)さんチョイスだから」


「凄い! 北島(きたじま)さんの車なんですね」


「いや、レンタカーなんだけどね……」


 その後、私の運転で杏香と結菜さんを後部座席に乗せて走り出しました。


 これって、私はこの二人のお抱え運転手みたいじゃない! まったくもう……


「美郷さん、山道ってグニャグニャ道なの?」


「少しはカーブもあるけど、確かこの辺から登山道なはずだけどね」


 道の駅阿蘇を出て、まっすぐ走ったあたりから周りの景色が住宅地や田畑から緑の草原に変わりました。


「ここが、草千里ヶ浜(くさせんりがはま)なんですか?」


「違う違う、ここはただの牧草地よ」


「あっ、牛がいる!」


「わっ、凄い! でも赤いね」


 結菜さんは赤牛を知らないのかな……


「美郷さん、これがひょっとしてさっきのお弁当の……」


「杏香やめなさい」


 阿蘇の赤牛は、褐毛和種(あかげわしゅ)という品種で九州には熊本に、他には高知とか北海道にいたんじゃないかな……


 私達は車を道路左側に寄せて停め、写真を撮ります。


「うわっ、こっちに来た!」


「杏香、驚きすぎ」


「だって怖いよ……」


 杏香はそう言ってるけど、スマホで写真を撮ろうとしたらこっちに寄ってくるなんて、サービス精神旺盛な牛ね。


「この子可愛い!」


 結菜さんは草を赤牛に手渡しで与えてます。


「結菜さん凄い!」


 杏香は尊敬の眼差しで結菜さんを見ています。


「杏香がビビり過ぎなのよ」


「だって、こんなにでかいのが側に寄って来たら怖いでしょう」


 杏香って、動物系は駄目なのかな……


「杏香さんもやってみたら」


 結菜さんに誘われ杏香も手渡しで草を与えますが……


「うわっ、舌が長い……」


 杏香の腰が引けてるから、牛も草が食べ辛く頭を柵から出して、舌で絡め取ろうと必死です。


『パシャ』


 そんな場面を結菜さんがスマホで撮りました。


 でも、杏香はそんな事に気付く事も無く、やっと草を赤牛に与え終えました。


『もおーっ!』


 赤牛は、そう一言鳴いて座り込みました。


「杏香の草が余程食べ辛かったようね」


「だって、怖いんだもん……」


 杏香は頬を膨らませてそう言います。


「怖くないよ! こんなに可愛いのに」


 そう良いなが結菜さんは赤牛の頭を撫でています。


「あっ、ところであなたは駅までどうやって来たの?」


 私は、今頃と思いましたけど訊いてみました。


「あっ、私ですか…… 駅までは電車で、後はバスとかタクシーにしようと思ったんですけど」


 えっ、電車? あっ、気動車の事かな…… JR豊肥線は非電化の路線だからね。


「美郷さん、早く山頂へ行きましょうよ!」


「はい、はい」


 杏香は赤牛が、こっちを睨んでる様に見えたのか、さっさと車に乗り込みました。結菜さんは赤牛に手を振って車に乗りました。この二人は相対照的ですね!


 私達三人は車を走らせ山頂を目指します。


「美郷さん、あれ何?」


 杏香が、また私に訊いて来ます。


「何、どうしたの?」


「あの、円錐状の小さい山みたいなもの?」


 あっ、前に私が来た時もあったと思うけど、なんだっけ…… 確かあいつと一緒に来た時はそのままスルーしたような……


「寄ってみますか?」


 結菜さんまでそんな事を……


「美郷さん、帰りにしましょう。もうすぐ十一時になりますから」


 杏香がそんな事を言うという事は、お腹が空いて来たのかな……


 円錐形の山をスルーして暫く行くと、草原が広がって池の様な物が見えて来ました。あと正面には煙の様な物も見えます。


「美郷さん、ここが草千里ヶ浜?」


「そうよ! まずは山頂に行くわよ」


 そう言って、私達は草千里ヶ浜もスルーします。


 すると今度は草原がなくなり岩肌が露わに出て岩だらけの荒れた景色になりました。その先に広い駐車場があります。


「えっ、ここが山頂?」


 杏香がそう訊きますけど……


「ううん、ここからもう少し行ったところなんだけど、ロープウェイでも、車でも行けるのよ」


「ここは、ロープウェイの駅なんですね」


 私と杏香の話に結菜さんも仲間入りです。


「中に入ってみる? ロープウェイの駅とお土産屋さんしかないけど」


「取り敢えずここも後にして、早く山頂へ行きましょう」


 杏香は仕切って来たね! これは相当空腹度が増して来たかな。


 杏香がそう言うので、私達は車で山頂を目指します。道路の横は岩だらけです。多分、ちょっとした噴火があった時に噴出した物でしょう。


 周りには、安全のための防空壕があります。


 暫く進むと、目の前に柵の様な物が……


 すると、スタッフさんらしき人に誘導されて駐車場に車を停めました。


「なんか臭いですね」


 結菜さんが顔を顰めて言います。


「これって卵が腐ったような臭いの感じだね!」


 杏香の感想はあながち間違ってはいないです。


「ここが中岳の火口なんだって!」


 杏香がそう言うと……


「えっ、阿蘇山じゃないの?」


 結菜さんがそう言いました。いや、そういう事じゃ無くて……


 確か、阿蘇五岳というのがあって、今はその中の中岳に火口があるとかじゃなかったかな…… 知らんけど……

ようやく、阿蘇山頂に到着した三人ですけど…… 臭いが気になっている様子です。

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