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女神様はスピード狂  作者: 赤坂秀一
第五章 teamSHOWGO
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129 北陸の年末

シーズンオフ、年末、何もする事がない私は、ガレージに来ましたけど、誰もいないんだよね…… はあ、温泉にでも行けば良かったけど、今からじゃね……

 ガレージは今日から年明け四日まではお休みです。トレーニングジムもお休みで四日からの営業です。


「はあ、なんだか静かだよね」


 って、私はひとりで何を言っているのか…… そりゃ、あの二人がいないからそうなんだけど……


 そんな時、あいつから電話がありました。


『よお美郷(みさと)、元気か!』


「どうかしたの? 新年はロンドンなんでしょう」


『いや、今から来ないか!』


 えっ、ちょっと待ってよ! そんな気軽にロンドンなんて行けないわよ! 私はそう思いましたけど……


「そんな簡単にロンドンなんて行ける訳ないでしょう!」


 私は平静を装って言いました。


『あっ、いや、金沢だ!』


「えっ、日本にいるの?」


『ああ、ロンドンにいても暇なだけだからな』


 えっ、金沢か…… チケットとか取れるかな……?


「ねえ、ホテルは空いてないよね!?」


『あっ、それなら叔母さんとこの旅館にお願いしてるから』


 あっ、白山荘(はくさんそう)だっけ……


「それって私が断らない前提でお願いしたの?」


『いや、来るだろう』


 本当、自分勝手なんだから! まあ、逢いたいけど……


「この年末にチケットが取れると思ってるの?」


『ひとりくらいなら何とかなるだろう』


 まったく、他人事なんだから……


「解ったわよ、チケットが取れたら連絡する」


『ああ、待ってるよ』


 はあ、もっと早く連絡してくれれば良いのに…… そう思っている私と、あいつに早く逢いたいと思っている私がいます。


 私ももう少し素直になった方が良いのかな……


 名古屋から金沢か…… 車でという選択肢もあるけど、渋滞するだろうな…… それに雪道は運転無理だから、飛行機になるんだけど、東京からしか飛んでないよね…… やっぱりJRか……


 私は新幹線の空席情報を見ました。こだまは指定席は無理ですけどチケットは取れました。


 米原からは、JR特急しらさぎで敦賀へ行ってそこから北陸新幹線です。


 特急しらさぎは、関西からの乗客が多かったんですけど、何とかチケットは取れました。北陸新幹線は東京行きなので帰省客とは逆方向ということで、ここは指定席が取れました。


 という事で、仕方がない行くか……


「あれ、美郷さん来てたんですか?」


 あっ、オーナー……


「あっ、ちょっと忘れ物を……」


「休みは何処かへ行くんですか?」


 えっ、なんで解るのよ……


「ええ、金沢まで、温泉でゆっくりして来ます」


「ああ、Testは年明け二十日だからゆっくりして来れば良いよ」


「あっ、はい、ありがとうございます」


 とは言ったものの、そんなに長くはお金が持ちませんよ!


 私はガレージを出て秀樹(ひでき)に連絡しました。


「あっ、秀樹! チケット取れたから」


『おう、解った! 金沢駅まで迎えに行くから』


 うん、秀樹にしてはなかなか気が効いてるな……


「今からだから、午後1時くらいには着けるかな」


「ああ、解った」


 そう連絡してから、私は一度部屋へ戻り、準備をした後名古屋駅へ来ました。やっぱり年末だから、いつもより人が多いです。


 私が、新幹線乗り場のホームへ行くと……


『まもなく17番線にごだま703号新大阪行きが入ります』


 そうアナウンスが…… でも、こだま号にこんなに沢山の人が、この人達みんな乗るのかな…… これじゃ自由席も空いてないんじゃ……


 私は座れない事を覚悟しました。まあ、乗車時間30分くらいだから大丈夫かな。扉付近の広いところでスーツケースに座りましょう。


 その思った時、こだま号が17番線に入線して来ました。あれ、自由席空いてるじゃん!


 私は扉が開いた電車に乗って楽に席に座りました。あの人達は乗らないのかな……


『お急ぎのお客様にご案内します。この後16番線にのぞみ61号広島行きが入り、先に発車しますので、この電車は6分間停車します』


 との事でした。つまり、ホームにいた沢山の人達は、向かい側の16番線に来るのぞみ号に乗るお客様だったようです。それを知った私はちょっとひと安心です。


 その後、6分間停車したこだま号は定刻通り9時43分に発車しました。のぞみの追い越しがあったから、こだまが先にホームに着いたのね。


 まあ、普通はのぞみとかひかりを利用する事が多いからね……


 その後、米原に10時10分に到着しました。


 この後、在来線10時56分発のしらさぎ5号で敦賀へ向かいますけど、時間があるのでお弁当でも買おうかな、あと秀樹の叔母さんにお土産も。何があるかな……


 そう思って売店へ行ってみると、まず私の目に入ったのは……


 近江牛カルビ重弁当です。うん、これは美味しそうです買いですね!


 あとはお土産ですけど…… 『あど菓みるく』なる美味しそうなお菓子が、あれってジャムか何かを白餡? ミルク餡かな、それにジャムを包んだお饅頭みたいなものなのかな、でも美味しそう……


 という事であど菓みるくを二つ買いました。


 この後、少し米原駅を散策した後、10時56分発特急しらさぎ5号敦賀行きに乗りました。


 電車内では、先程買った近江牛カルビ重弁当をお茶と一緒に頂きました。


 うん、美味しい…… やっぱりひとり旅で何も考えずに美味しい物を食べるのは幸せですね! 今回は杏香や結菜の邪魔者もいないから、良い旅になりそうです。

あいつに誘われたから、金沢へ行く事になりました。ひとりでいるより良いかな、金沢に行けばあいつに逢える、良い年明けになりそうです。

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