127 4人の外国人ドライバー
杏香達の公式Testは終わりました。今日はルーキー達の偵察です。
杏香達の公式Testが終わりました。とは言っても、今日は三日目ルーキーテストがあってます。
「ねえ、あの人だよね!」
杏香は指を刺して言ってますけど…… 恥ずかしいからやめてよね、それに失礼になるんだからね……
「うんそうだな、あの赤いメットがジョージマクレーだ」
「へえ、ちょっとイケメンだよね……」
結菜はああいうのが好みなのかな……
「結菜はあんなのがタイプなんだ!」
私が思っている事を、杏香が言ってしまいました。
「そ、そんなんじゃないよ! それにタイプじゃ無いし……」
顔を赤く染めた結菜はちょっと強がってるかな! それともツンデレなのかな…… そんなに否定しなくても良いのに。
「まあ、顔はどうでも良いから走りをしっかり見といてくれよ、ひょっとしたら中森より強敵になるかも知れないからね」
そう、本日はルーキーテストを偵察…… いや、ちょっと言い方が悪いかな、見学? うん、こっちの方がしっくりくるかな…… という事で見学に来ています。
「見た事がないチームもいるみたいだけど」
「うん、正規のチームじゃ無いとこもあるからね」
鈴木オーナーは色々と調べて来てるのかな。
「ねえ杏香、あの人女の人じゃない!」
青いメットに白とオレンジのスーツを着ています。
「あっ、彼女は南野Racingの上野葉子じゃないかな」
「あっ、KYOJO杯の!」
岩崎さんは知ってるのかな……
「でも南野Racingには、外国人レーサーが二人エントリーしていますよね」
やっぱり、オーナーと岩崎さんは詳しい…… 私達は話について行けないわ……
「もし南野Racingが来シーズン参戦するならあの外国人選手も要チェックですね」
「うん、ヨハンソンとメンゼル だな」
岩崎さんの意見に同意している鈴木オーナーです。
「うん、そうだね…… あの二人の走りも見といてね!」
オーナーからそう言われ、杏香も結菜もしっかり見ていますけど……
「でも、上野さんがテストに合格したらKYOJOはやめちゃうのかな?」
いや、突然のそういう話はないんじゃ……
「多分、掛け持ちじゃないかな? そういうのは多いんだよ」
「そんな事出来るんですか?」
「まあ、KYOJO杯は年間5試合しかないし、すべて富士スピードウェイだからね」
「ふーん、そうなんだ……」
ひょっとして杏香も掛け持ちなんて言わないよね……
「マクレーは1分37秒前半か…… 速いな」
鈴木オーナーは杏香の事よりマクレーの事が気になるようです。
「南野Racingのメンゼルもあまり変わらないくらいのタイムです」
その時テストが中断されました。
「レッドフラッグ!?」
「あっ、あれじゃない? 最終コーナー手前のシケインでスピンして止まってる」
あれは何処のチームかな…… あのドライバーは結構華奢だから女性ドライバーかな。
「うーん、ルーキーテストだから仕方がないけど、こんなに早くレッドが出るとは……」
その後、コースにセーフティカーが入りましたので、そろそろレース再開のようです。
レースは、セーフティカーがピットに入った時点で再開されました。
「うーん、何故あんなところでスピンするかな……」
杏香は首を傾げていますけど……
「杏香は慣れているコースだからね」
「えっ、でもF3で走っていたんでしょう」
「違うよ、リージョナルだよ!」
結菜はそう杏香にいってます。
「まあ小山内さん、テストだから緊張してるかもだから」
「そんなもんかな……」
「杏香は去年、緊張しなかったの?」
「ううん全然、それよりもSF23に乗れるのが嬉しかったけど!」
杏香はそうよね…… だってマシーンに乗ってる時が一番幸せそうな顔してるからね……
「鈴木さん、 Team Aoiのジャスティン ライブリーも37秒台です」
「おいおい、今年のルーキーはどうなっているんだ!」
今シーズンは4人の外国人ドライバーと中森、松島と強敵揃いです。杏香も大変だ……
ルーキー達の走りに時間を忘れていましたが、あっという間に午前のテストが終わってしまいました。
その後、私達はサーキット場のレストランで昼食です。
「どうだった、外国人4人は?」
「結構、速かったと思います。本気になったら中森や松島と同じくらいかそれ以上かも知れないですね」
うん、杏香はきちんと分析出来てるかな。
「杏香、脅さないでよ!マシーンの性能は一緒なんだから」
確かにそうだけど、ラインどりコーナーリングでタイムはかなり変わって来る……
「結菜は、彼等の走り方と自分の走り方は同じに見えた?」
岩崎さんは、結構厳しいな…… でも、結菜がそこに気付いているか、だよね……
「岩崎さん、私の走り方と彼等は違うかな?」
「うん、違うと思うね! コーナーリングやスピードの加速、ギアダウンとギアアップの具合、その辺を良くする事でもっと速くなると思うよ」
まあ、杏香にしろ結菜にしろその辺は本人次第なんだよね……
「ねえ、そういうのはどうしたら良いの?」
結菜は、解らなくなったのかな…… とても不安そうです。
「結菜、名古屋に帰ったらシミュレーションしよう」
「シミュレーション?」
「うん、それで何度もやったら弱点が見えて来るかもよ」
「うん、杏香もやるんだよね」
「勿論、私も試したいとこが沢山あるから」
杏香としては、ちゃんと課題を作ってるんだね! あとはそれを解決していかないとダメなんだけどね……
「よし、それじゃ名古屋に戻る前にちょっとだけ良いかな」
オーナーがそう言って、岩崎さんがニコッと笑みを見せました。これはなんでしょうか……
そういう事で、レストランを出て、鈴鹿サーキットのパドック裏の第1コーナーの側に来ました。
「ここがどうかしたんですか?」
するとオーナーが倉庫の扉の鍵を開けて扉を開きました。そこには杏香のF2 2024がありました。
ルーキー達の偵察がある程度終わった後、これで終わりで名古屋へ戻れると思った後、鈴木オーナーに見せられたのが杏香のF2 2024でした。




