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女神様はスピード狂  作者: 赤坂秀一
第五章 teamSHOWGO
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104 チャンピオンになる条件

予選Q2が終わり、PPは中森でしたけど…… 2番手に杏香が4番手に本多君がいます。この二人、今回は調子が良さそうなので決勝はやってくれるでしょう。

 第9戦鈴鹿サーキットのダブルヘッダーです。


 予選が終わり、PP(ポールポジション)はYAMAGUCHI Racingの中森(なかもり)、2番手にteam KAEDEの杏香(きょうか)、3番手にteam pantherの松島(まつしま)、4番手にteam KAEDEの本多(ほんだ)君です。来シーズン杏香のチームメイトの結菜(ゆいな)は7番手なので決勝は頑張って5位くらいには入ってくれたらな……


 予選が終わった時点で上位3人にポイントが入りました。PPの中森は3ポイント、2番手の杏香に2ポイント、3番手の松島に1ポイントです。これで中森との差がまた開きました。これだど、本多君か杏香が優勝したとして20ポイント獲得しても中森が2位15ポイントもしくは3位11ポイント獲得したなら、なかなか難しいです。


美郷(みさと)さん、考え事ですか?」


 (げん)さんが私の側へ来ました。


「いえ、中森とのポイント差を考えたいたら……」


「ハハ、それで難しい顔をしてたんだね」


 私って、そんな変な顔をしてたのかな……


「だって中森は、かなり有利なんだもん……」


 まあ、源さんに言っても仕方がない事ですけど……


「まあ、正直なところ中森がリタイアしない限りタイトルはほぼ決まりだろう」


「良いんですか、そんな事言って」


「良いさ、美郷さんが黙っていれば」


 それを聞いた私は苦笑いです。


「そ、そうですね……」


 まあ事実、この2レース中森が3位以内に入れば間違いなくタイトルを獲得するでしょう。


 うちとしては、本多君と杏香のどちらかが優勝しても中森の順位次第でないとタイトルは難しいようです。




「私がタイトルを取るのは厳しいよね……」


 ミーティングで杏香がそんな事を言いました……


小山内(おさない)、それでもベストを尽くすんだよ!」


 本多君はまだ、諦めていないかな?


「だって、私か本多さんが優勝しても中森が3位以内に入れば、タイトルは絶望的ですよね!」


 まあ、そうだけど、私は何も言えないかな……


「じゃあ、やめるか?」


 本多君のその言葉を聞いた杏香は、彼を睨みつけ言いました。


「やめる訳ないでしょう! どっちにしても、今日のレースでは決めさせないんだから」


「そうだな、それじゃ打倒中森で、俺達がワンツーを取れば少しは気分が良いかな」


「はい」


 私の出番はなく、話は決まったようです。ただ、そんな簡単にワンツーが取れる訳ないんだけどね……


 ミーティングも終わり、グリッドウォークです。


「杏香!」


 源さんが厳しい顔で、杏香に話し掛けています。


「お父さん、顔が怖いよ」


「そんな事はどうでも良い! 今日のレースで、おまえがトップのワンツーなら、まだチャンスがある」


 えっ、どういう事? 


「源さん、それどういう事ですか?」


 私も二人の側へ行き訊きました。


「美郷さん、それは……」


「うちがタイトルを取れるの?」


 私は我を失ったように訊きました。


「はい、今日のレースで杏香が1位、本多が2位、中森が3位なら、明日杏香が1位になれば逆転出来る。しかし、本田は無理だ」


 源さんの考えでは、中森が108ポイント、杏香が91ポイント、本多君が91ポイント、松島が94ポイントですが……


 杏香が1位で本多君が2位中森が3位なら杏香が111ポイント、本多君が106ポイント、中森が119ポイントだから、日曜日の最終戦で杏香が1位になれば132ポイント、中森が3位なら130ポイントだから逆転出来るという事です。


「でも、それって杏香じゃなくて本多君でも逆転出来ますよね!」


 源さんは両手を使って計算してるようだけど、本多君と杏香は同じポイントなんだよね…… 今のところ。


「確かに行けます。私の計算間違いでした」


 いや、単なる勘違いですよ。


 まあどっちにしても、今日うちのチームがワンツーを取らないと明日は無いという事です。というか、明日もワンツーでないと駄目なのか…… 厳しいな……


 この後、グリッドウォークも終わり、沢山いた人が急いでグリッド上からいなくなりました。


 今、グリーンフラッグが振られてフォーメーションラップが始まりました。


 本多君も杏香もマシーンを左右に蛇行させながらタイヤを温めながら走っています。


 そして、各車スターティンググリッドに戻って来ました。後方でグリーンフラッグが振られ、準備OKです。


 レッドシグナルが点灯をはじめました。まもなく決勝がスタートします。


 レッドシグナルが5つ点灯して、今ブラックアウト! 各車爆音をあげ走り出しました。


 杏香が第1コーナー手前で中森のインを着きましたが、流石に中森もそれを許しません。第2コーナーでは、上手くマシーンの前方を被せられてしまいました。おまえは俺の後ろを走ってろ! と言わんばかりです。


 しかし、杏香も中森のマシーンにスリップストリームで、張り付いています。隙あらばオーバーテイクと思っているようですけど…… 前半から凄まじい展開です。


 本多君は3番手、松島は4番手を走行中で、結菜は7番手です。こちらは比較的順調なスタートというところでしょうか。


「美郷さん、タイヤはどうします?」


 山口(やまぐち)君から訊かれましたけど、今日の決勝は27周なので、15周目くらいで良いと思うけど……


「タイヤの状況次第だけど、15LAPくらいで……」


「了解」


 そう言うと山口君はピットへ行ってしまいました。


 果たして杏香は、本多君は、トップになれるでしょうか……

いよいよ、第9戦の決勝が始まりました。トップ争いは杏香と中森ですけど、中森のタイトルを止める事が出来るでしょうか……

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