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女神様はスピード狂  作者: 赤坂秀一
第五章 teamSHOWGO
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100 杏香の欲しい物

スポーツランドSUGOのレースも終わり、名古屋へ戻って来ましたけど、杏香に付き合って欲しいと言われたんですけど……

 今シーズンも残すところ鈴鹿(すずか)での2戦のみとなりましたが、ここに来てteamKAEDEとteamSHOWGOの合併? GMはそう言ってたけど、移籍という事だったと思います。


 まあ、どっちにしてもteamKAEDEは来シーズンは活動休止なんですけどね…… あの狸、今度は何を企んでいるのやら……


 残り2戦、オーナーは鈴鹿には来れないという事だったので、深田(ふかだ)GMと私が指揮を取る事にりました。まったく、これで勝てなかったらGMと私の責任なのかな……


 取り敢えず、レースも終わったので、私達は仙台から名古屋へ戻ります。その後3日くらいは、お休みがあるんですけど、私は杏香(きょうか)に付き合って欲しいとお願いされていましたけど、何処へ行くのかな……


「おはようございます美郷(みさと)さん」


 杏香がガレージに来ました私服の彼女を見るのは久々かな、今日はちょっとフリルの付いたシャツとジーンズとスニーカーです。私とあまり変わらない格好だけど、あっ、私のシャツはフリルはないですよ!


「ねえ、何処に行くの?」


 私がそう言った時、彼女は手に持っていた物を私に見せました。


「えっ、車?」


「うん、折角だからボーナスで車を買おうと思って」


 そういえば(げん)さんと話してたかな……


「えっ、そうなの? 早く言ってくれたらホンダに沢山知り合いがいるから紹介したのに……」


 そう言いながら彼女から渡された物をよくよく見るとダイハツのロゴが?


「えっ、ホンダじゃないの?」


 私がそう訊いたら……


「だって私が欲しい車は生産終了だったから」


 まあ、来シーズンからはトヨタとの付き合いになる訳だから良いかな! そう思いながら、杏香から手渡されたカタログを見ると、軽のコンバーチブル、コペンのカタログでした。


 えっ、仕事でフォーミュラカーに乗って、プライベートでもスポーツタイプの車に乗るのね……


「解った! それじゃ行こうか」


 私はそう言いましたけど……


「ちょっと待って! 結菜(ゆいな)が来る事になってるから」


「えっ、彼女も来るの?」


「うん、そういう事になってるから」


 杏香とそう話をしている時、一台の高級車、レクサスが来ました。


「お待たせ」


 結菜の到着です。


「あっ、北島(きたじま)さんも一緒だったんですね! 結菜の事お願いします」


 彼女は翔吾(しょうご)さんから送ってもらったんですね。そんな彼女は淡いピンクのブラウスに白っぽいスカートとミュールというお嬢様ぽい感じです。


 杏香とは正反対だね……


「それじゃ行こうか、すぐそこのところで良いよね?」


 私がそう訊くと……


「折角だから本社に行きましょう。私が知ってる人もいるから」


「えっと、愛知ダイハツの本社って、名古屋駅の近くだっけ……」


 そうなると私のNSXが久々の出番だと思いましたけど、あれって2シーターなんだよね…… という事でオーナーのアコードを借りましょう。オーナーも私のNSXを偶に借りてるみたいだしね! まあ、バスや地下鉄でも良いんだけど、やっぱり車だよね……


 私はガレージからオーナーのアコードを出して、彼女達の横に止めました。


「あれ、NSXじゃないんですね」


 あっ、一度杏香の家に一緒に行った事があったよね。


「美郷さん凄い! これってe:HEVの高級車じゃないですか! 美郷さんって何者なんですか?」


 結菜にそう訊かれたけど……


「teamKAEDEのチームディレクターってだけよ……」


 改めてそう言うのは、ちょっと恥ずかしいですけど、でもこれはオーナーの車なんですけどね!


 そんなどうでも良い事を話しながら目的地に到着です。


「いらっしゃいませ木村様、今日はどういったご用件でしょう」


 結菜はちょっとした有名人? まあ、元々トヨタ系のSFに乗ってる訳だから、そうだよね……


「えっと、今日は友達が車を買いたいって言うから連れて来たの」


 そう説明を受けたスタッフが私達の側へ来た時……


「あ、あなたはスーパーフォーミュラの小山内杏香(おさないきょうか)さんですか?」


「あっ、えっと、はい……」


 杏香もちょっとした有名人だね。


 杏香は結菜からの紹介という事で見積書を作ってもらってます。彼女の事だから真っ先に展示車や試乗車の方へ行くと思ったんだけど……


「これだとこれくらいになりますね」


 そうスタッフの方に言われ杏香は納得したみたいです。


「美郷さん、なんとかボーナスの範囲内で収まりましたよ!」


 いや、私はどうでも良いんだけどね……


 その後、杏香は試乗車に乗ってご機嫌で終わりかと思ってましたけど……


「あの、これに決めます!」


 という事で、またもう少し時間が掛かるかな……


「でも杏香、そうなると印鑑証明とか印鑑とか必要だけど」


「えっ、住民票の写しじゃないの?」


 彼女は印鑑と住民票の写しは準備していたみたいだけど……


「あっ、軽自動車なので住民票の写しで大丈夫です」


 という事で、無事契約も終わりました。


「あの、小山内さん! よかったらサインを頂きたいんですけど……」


 えっ、サイン?


「えっ、印鑑じゃダメですか?」


 すると色紙を持っていたスタッフは苦笑いです……


 その後、心良くサインをした杏香は、私達と一緒にショールームを出ました。


 この後、折角名古屋駅付近まで来ましたので、食事くらいしましょうという事で、ファミレスに入りました。意外とこういう所が、気楽に食事やおしゃべりが出来るから落ち着くんですよね。


「ねえ杏香、結局何を買ったの?」


 ちょっとだけ興味があるので訊きました。


「えっ、コペンのGRスポーツだよ」


「ねえ、色はどうしたの?」


 結菜も気になるようです。


「色はブルーでナビとETCを付けたよ」


「ふーん、それでいつ来るの?」


「えっと、12月の上旬って言ってたかな、詳しく解ったら連絡してくれるって!」


 なんだか杏香の顔が緩みっぱなしだね! まあ、嬉しいんだろうけど……


 あれ、確か結菜も5位だったからボーナスがあったんじゃないかな?


「ねえ、結菜もボーナスがあったんじゃない?」


 余計なお世話かと思いましたけど、訊いてしまいました。


「あっ、私は新しいレーシングスーツと冬用の洋服でも買おうかなって……」


 結菜って、意外と庶民派なのかな、なんだかお嬢様の雰囲気もあるんだけど……


 そんな話をしながら私達は食事を済ませた後、ガレージへと戻りました。

杏香は特別ボーナスで、車を買う事が出来て上機嫌です。このまま残り2戦連勝出来れば年間チャンピオンも取れるかも…… その前に本多君にも取って欲しいんだけどね!

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