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降ってきた天使#1

世界は広い。チートがある世界もあれば神もいる世界もある。逆もまた然り。

そう、この世界はそんなチートもなければ神もいない。龍と友達にもならなければ、クール系転生者が「このスキルって強いのか?」とかすました顔で言ったり最上級ファイアを初級ファイアだと言って冒険者登録試験でかましてくる少年もいない。

至って普通の異世界だ。異世界の時点で普通というのもおかしな話だかまぁそこはそこだ。都合のいいように設定できるのが小説のいい所。

というわけでこの話は至って普通の少女が冒険者になって無双もしなければチートもしないコツコツのぼっていくお話。のぼっていくかは私次第だが暖かい目で読んで貰いたいものだ

「おんぎゃぁーおんぎゃぁー、おんぎゃぁー」

静かな部屋に赤子の声が響き渡る


この人が母親なのだろう。満面の笑みから涙がこぼれ落ちた。


それが痛みからなのか、感動からなのか、もう産まないと決心した覚悟からなのか、彼女にしか分からない。


隣にいる肉の塊は一応人間だ。これも震えながら奇声を発している。ということはその子の父親なのだろう。


おっと、睨まれた。少し悪口がすぎたようだ。ごめんなさい。


「立派な女の子ですよ!」


ベテラン風助産師が言う。これまで何回も言ってきたろうに。しかしその言葉には心からの「おめでとう」がこもっていた。


今ここに、このストーリーの主人公が誕生した。

前書きでも言った通りこの子は転生も何もしていないので知性の欠けらも無い。なので知能が発達するまで語りは私がやろう。


ということでこの赤ん坊がノーランド家にやってきた。この子の名前はノーランド・アリス

将来美少女確定のような顔立ちをしている、

ちくしょう


小さな村の平凡な家に天使が降ってきた。


母親は何かスープを煮込んでいる。肉のかたm...父親の方は赤子に付きっきりだ。ずっとべろべろばァを繰り返し自分の目に入れるのも時間の問題だろう


「あぅぅぅぅわぁぁぁぁぁえぇぇぇぇがぁぁぁぁ」


あーあ、泣き出してしまった


焦った父親のべろべろばぁがスキルLv2になった

しかし赤子はある意味無敵だ

なんの効果もなしていないようだ。散ってくる唾にさらに泣き声は大きくなる


ついに母親が出動した


「何してんのよあなた!ほんとに!」


母親がアリスを抱き上げる


「はーいよしよし、怖かったでちゅね」

彼女が肉の塊を睨んだ


「ほらあなた、スープでも混ぜてて」


べろべろばぁスキルはどこまでレベルをあげればいいのやら

父親はすごすごとひいていった。


問題の天使はというと母親の巨乳の上ですやすや寝ている。羨ましい...


忘れていたがこの巨乳はエミリ

そしてあの肉塊はマルスだ。自分で名付けておいてなんだがマルスはイケメンの名前すぎるか


何はともあれ新生活が始まった。アリスはすぐ泣くから困ったものだ


「あぅぅぅぅあぁぁぁぁぁぁいぃぃぃなぁぁぁぁ」


急いでマルスが対応する。


ピコンッ


またべろべろばぁスキルが上がった。これでLv10だ

しかしまたしても無敵の赤子には聞かないようだ

首も座っていないため肉だるまの抱っこテクではきっと赤子の首は180度回転してしまう。この物語はホラーでは無い。


〜6ヶ月後〜


6ヶ月も何してたんだと言われればまぁ毎日同じことの繰り返しだろうと思い書くこともなかったのである。そこは理解頂きたい。なぜ6ヶ月かと言うとアリスがハイハイしてくる頃だからである。


ついにアリスがハイハイを始めた。

見る世界の全てが新しいものだらけのアリスは探検家顔負けの行動力で家中をハイハイしまわった。

アリスに興味のないものなんてない。


棚に置いてあったスライムの核


下に落ちている古びた短剣


母エミリの冒険者時代の杖


とりあえず何でもかじった

短剣を食べようとしているところを見てヒヤヒヤしたが気配を察知したマルスがギリギリで止めた


「ダァッ」


アリスが拾った杖をなげつけた


マルスは素早く避けた

「おおっと。危ないな。この俺じゃなかったら今頃蜂の巣だぜ」


黙っとけ


まぁとにかくハイハイ出来るようになったのだ。おめでたい

結局マルスのべろべろばぁスキルは使うことなく

(効果が現れることなく)アリスが泣くことは少なくなった。

初投稿なのでお手柔らかにコメントお願いします!

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