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もう教員に向けて内示は出しておくからこの週末のうちに寮の部屋を移ってしまうように言われた私が、その引っ越し先がエメラルダ先輩のいらっしゃる、とっても寮管理費の高いところだと知らされてひとしきり驚きもしたが、説明されて納得した上で部屋替えをする事にした。
なんでもその寮は生徒一人につき侍女の部屋が4つあるのだが、侍女が何人でも管理費は変わらないので1つ空いている部屋に良かったら来ないかと言われたのだ。
被害が起きている今の寮からはすぐ出た方がいいと言われて、私もそれに同意した。来年度はエメラルダ先輩達は卒業されてしまうが、先の事は後からゆっくり考えるとして今は緊急的に避難させていただこう。
ヘレンさんのいる寮母部屋にと戻ってこの話をすると、「良かったわ」とまるで血が繋がった家族みたいに喜んでくれて、この厳しくも優しい人が私をどんなに心配してくださっていたのかが分かって涙がにじみそうになった。
「これはとても光栄なお話ですよ。予期せぬことが重なって出たお話ではありますが、貴女が正しく、優しく生きて、真面目に学んでいたからこそ持ちかけていただけたお話なのですから」
「はい、幸運には感謝しますが、生徒会の皆様は罪悪感だけでこんな話を持ち掛けるような方達ではありませんよね」
内緒ですよ、と私の未来に良い話が出たと、ヘレンさんのとっておきのチョコレートをいただいて二人でホットミルクで乾杯した。この日の事はきっと忘れないだろう。私の気持ちは晴れ晴れして、嫌な記憶も全部塗り替わってしまったようだ。
そう言うと、ヘレンさんは「あんなに素敵な先輩達とお近づきになれた日なのに、こんなおばあちゃんと一緒にホットミルクを飲む方が思い出に残るなんて、やっぱり貴女はとても変わってる子だわ」ってほんの少し頬を染めながら笑っているヘレンさんがとても可愛くて。
私はふわふわ幸せな気分になりながらケラケラずっと笑いながらそのまま寝てしまった。
「まぁ、もしかしてこのプラリネに入ってるブランデーで酔ったのかしら……?! 子供も食べるショコラなのに……」
翌朝、学園の休日を迎えた私は休日を利用して部屋を移ることにした。なんだか昨日は美味しいチョコレートを食べたあたりから記憶がない。蜂蜜を溶かしたホットミルクがとてもおいしかったのは覚えてるけど、逆に言えばそれ以外の記憶が無かった。
何があったのかしら、ヘレンさんには「成人してもお酒は飲んじゃダメですからね」って言い聞かせられたし、変なの……昨日はお酒の話なんてしてないのに。成人してないから飲むつもりもないけど。
寮を移る事情を知る、エメラルダ先輩の侍女が手を貸すと言ってくださり私はありがたく助けていただいた。
挨拶をするのは事情を全部知ってるヘレンさんだけだし、タンス2段分の私服に、制服2着、教科書類と他細々としたものだけなので一回で済んでしまいそうだ。
「エミリー、荷物はたったこれだけなの?」
「はい、手伝っていただきありがとうございます、アンナさん」
アンナさんはエメラルダ先輩の侍女で、公爵家から派遣されている年上のお姉さまだ。
侍女さんは他にも2人いらっしゃって、フロレーテさんとマーガレットさん。アンナさんとマーガレットさんは護衛侍女で、マーガレットさんは冒険活劇の暗部のような仕事も出来るのだそう。聞いた時はワクワクしてしまった。
その護衛の仕事もできるアンナさんを、寮を引き払う私の手伝いにとエメラルダ先輩がご厚意で派遣していただいたのだ。
悪意のある言葉を囁かれる中に一人で戻るのはやっぱり怖くて、ありがたく手を貸していただいた。
それにしても私と同じくらいの体格なのに、紐でくくった本をふた山も両手に軽々抱えててすごい。
「ところでエミリー、あんな言われっぱなしで良かったの?」
「何のことでしょうか?」
私の住んでいた寮から離れて、一つ寮を通り過ぎる。さらにその先にエメラルダ先輩が現在お住いの寮があるのだ。個人でお連れしている侍女の他に学園が用意した部屋付きの使用人が存在する。なんと入居している生徒は5人、しかし建物の大きさは私がいた寮よりも大きい。
今までは校舎に向かう時に眺めるだけだった、そこに私は部屋をいただく事になる。キキちゃんはとんでもない幸運を運んでくれたんだな。
そこに向かって私はアンナさんとてくてく歩いていた。
エメラルダ先輩の前では侍女のお手本のようにしか見えなかったが、アンナさんは気さくな方だった。「私も騎士爵の娘だからタメ口でいいよ、私もエミリーって呼んでいい?」とどんどん距離が縮まって、私もなんだか昔から知り合いの近所の家のお姉さんみたいな親しみを感じて話が弾んでしまった。
アンナさんもこの学園の卒業生で、成績に加えて武術の腕も高かったのでクォトルク公爵家に雇われたのだという。学園の特待生の模範のような軌跡だ。すごい。
そのアンナさんは私の境遇を聞いてとても親近感を抱いてくださって、こうして手伝いも立候補してくれたという。
「聞いてる私の方が腹が立っちゃったわ! 聞こえよがしにコソコソと、ウォーレンハイト様関連でトラブル起こしてエミリーが退学になっただなんて真っ赤な作り話を」
「否定はしたのですが……」
「そうだね、まったく話を聞こうとしなかった……エミリーはそれでいいんだ?」
「少し悲しいですけど、これ以上どう話した事実を分かってもらえるかわからなくて……週が明けたらもう一度話してみようと思います」
「……そっか、そうだよね。まぁあんなバカな話、週明けにエミリーが登校して腕章を見ればすぐ間違いに気付くもんね。その時になって、自分がバカな噂を信じたって後悔すればいいのよ」
寮母のヘレンさんが笑顔で見送っているのだからそれは違うとわかりそうなものだが、私は「追放された」と思われているらしい。
誤解を解くのを諦めてしまった私は情が薄いのではと罪悪感を抱いてしまう。やっぱり私には憧れのヒロインみたいには出来ない。きっと彼女達なら友達としっかり向かい合って話をしただろうから。
ちなみにヘレンさんは事情を知っている。私のクラスの担任も含めて学園には生徒である私の管理に必要な事は話している。皆様当然言いふらすような真似はしていないが。
自分よりも怒っているアンナさんを見て、元友人達を恨みそうになっていたのがどこかに行ってしまった。私のそんな返答を聞いて、「お人よしすぎる!」なんてアンナさんがまた怒っている。
……あんなにつらかったのに、味方ができたと思ったら同じことをされてもこんなに気が楽になってしまうなんて自分でもびっくりだ。
「もう、仕返しくらいしてもいいのに」
「し、仕返しを……ですか?」
「そうだよ。まぁエミリーは向いてなさそうだけど、こんなに良い子が好き勝手言われるなんて許せなくて。むしろ私が本当の話を言い聞かせたいくらい」
「……つ、次があったら、善処しますので」
代わりに矢面に立たせるわけにいかない、と神妙に言った私に、アンナさんはプッと小さく噴き出した。
エメラルダ先輩にあらためてお礼を言って、一日かけて荷物を運んだ部屋をバタバタと片付けた。翌日は、生徒会補佐として登校する初日となる。
生徒会の補佐を示す腕章を身に着けて、昨日エメラルダ先輩の侍女、フロレーテさんから習った通りに身だしなみも整える。
今までは清潔にして髪をとかしてシャツをプレスする……くらいはやっていたのだがそれでは足りなかったらしい。
「まぁ、レーテに指導されたのね。ずいぶん垢抜けて可愛くなったわ、エミリー」
お世辞でも美女にそんなこと言われるとちょっと嬉しくなってしまう私はなんて単純なのだろう。
しかもその日はエメラルダ先輩に「ただの学友なんだから」と朝食を同席させていただいた。朝日に輝くエメラルダ様は品は良いが、華美すぎずまるで女神のような美しさだ。
予定のない時は一緒に登校しましょうなんて誘ってもいただいて。きっとエメラルダ先輩は私を気遣って、心無い噂を打ち消すためにこうして一緒に過ごしてくださってるのだろうけど。これから度々このお姿を至近距離で拝見できるなんて、私はなんて恵まれているのだろう。
「ではまた昼食時にサロンで待ってるわ」
「はい、よろしくお願いします」
並んで校舎に向かうのはとても誇らしく感じた。まだこの時間は教室にいる生徒はまばらで、今日は喧騒を避けるために早く寮を出たので始業までたっぷり余裕がある。
ここ最近読み進める余裕がなくて鞄の中に入れっぱなしだった小説の本を開いた。ああそう言えば、「読み終わったらまた貸しっこしましょう」って話してたっけ。
もう遠い昔みたいだ。
「……どういうこと? エミリーが……」
人の少ない教室で物語に没入してた私は、聞き覚えのある声が口にした自分の名前に意識を浮上させた。そこには……なんだか私を咎めるような温度を感じる。いや、決めつけるなんて、私の被害妄想だ。
「あの……! お願い、聞いて欲しい話があるの」
悪いことを考えないようにして、教室の後ろから私を見ていた二人に声をかける。友人……かつて友人だと思っていた彼女達。
話をしようと近づこうとしたかなり手前で拒絶するように顔を背けられて、私はそれ以上近付く勇気が持てずに友人同士の距離までまと3歩のところで足を止めてしまう。
「聞いて欲しい話って、今更何?」
「え……」
今更と、その言葉が何に対して言っているのか分からずに続く言葉が浮かばない。敵を見るような目で睨まれて、私は足がすくんだ。
「どういうこと? 今更って……」
「ウォーレンハイト会長に付き纏って退学になったって聞いてたのに、何でヴァンパイア様がエミリーを庇うの? 生徒会補佐の腕章までつけてるし」
「その話は……はっきり否定したしそんな事実はないって話したはずよ。そんな事をしてたら生徒会の補佐になんてなれないって分かるでしょ……?」
「へぇ……お近づきになれたのを隠してたんだ」
「隠してもいないわ! 最初から、私は事実しか話してないし、疚しいことなんてしてない」
昨日まで、話をしようとしても聞こうともしてくれなかったのはそっちなのに、何をしても悪意があったと受け取られてしまう。教室の隅で話していたけどクラスメイトもだんだん増えてきて、嫌そうに二人は顔を見合わせると、話は終わっていないが離れたがっているの
を察して一旦会話をやめた。きちんと周りに人がいない状況で話をしたい。
「エイダと話がしたいから、昼食の時に私もついていって少しだけ時間をもらってもいい?」
エイダは子爵令嬢で、先週まで私がいたグループの中心的な存在の子だ。ウォーレンハイト会長を私が奪ったと泣いていたニナの親友でもある。昼食の時に友人全員が毎回揃っていたわけじゃないけど、エイダのいる場でちゃんと本当の話を伝えればニナを含めた元友人達全員の誤解が解けるだろうと思っての事だった。
エメラルダ先輩と昼食の約束を先にしていたが、でもこれ以上事実と異なる噂を口にしていては彼女達に問題が出てしまう。できるだけ早く……緊急だと分かってもらえるだろう。昼食にと指定された、生徒会に所属している生徒のみが使えるサロン。そこに今日は友人達と誤解を解くために話をしなければならないとエメラルダ先輩への連絡を入れておいた。
おしつけがましい行為になってしまうかもしれないが、しかし、放置するなんてできない。だってこれ以上誤った話を広めるようなら正式に問題にするとおっしゃっていた。私は昼食の時に、二人に声をかけて一緒についていかせてもらう。
「よく来れたね」
仲が良かった友人達の団欒の場に現れた私に向けられ第一声がそれだった。
前はみんなと昼食をとっていた、学食の近くの昼食のために解放されている教室。見慣れた場所なのにとても居心地が悪い。
「ペットを通じて仲良くなるために何かやったらしいじゃない。それでまんまと手もつないで、生徒会補佐にまでなっちゃって、エミリーって前から思ってたけどちゃっかりしてるよね」
「あれは偶然だって私ずっと言ってるよね? なんで私の言葉を無視して嘘だって決めつけるの?」
「偶然ならなんで私達をヴァンパイア様にご紹介してくれないの? 独り占めしたかったんでしょう?!」
あのコウモリの騒ぎの時に友人だって紹介してくれと言われて、最初は冗談だと思ってたけど。放課後お見掛けして「紹介してくれるって言ったよね? 今行きましょう」なんて言われた時は心底びっくりした。
当然その場で無理だと断ったけど、それを本気で根に持っているのを改めて感じた。
「偶然だからこそ、知り合ったとも言えないようなあれだけの接点で、雲の上の方を紹介するなんてできるわけないのに……」
「でも庇ってもらってたじゃない! ポライト伯爵令嬢はショックで学園をお休みしてるのよ?!」
「生徒会長として守っていただいただけだよ」
ウォーレンハイト会長は気高い方だ。不正も嫌う。お慕いしている方に幻滅されたくないのなら手を貸さなければよかった。逆らうことが出来ないのなら匿名で生徒会に通報することも出来たのに。
私が我慢してればよかったみたいに言われる筋合いはない。悲しむ必要なんてないのに、どうしてこんなにつらいんだろう。
「生徒会補佐になってるじゃない! それもみんなに内緒で!」
「……根も葉もない噂から守っていただいてるだけで、あの時はそんな話なかったもの。ねぇお願い、私の話を聞いてよ……」
エイダ以外のみんなも、私に向ける目は冷たい。疑わしそうだったり、気まずそうな表情をしている子もいるけどエイダに反論はしていないようだ。
共感は出来ないけど、それを理解した私は必死に言葉を選んで事実を事実として訂正する。
「ウォーレンハイト会長ご本人が否定なさったのに、まだそんな事実無根の噂話をするの? 本当にやめて、貴族の方が動いたら先生から叱られるだけじゃすまないかもしれないのよ」
「……はぁ、今度は脅すんだ。ふーん、それがエミリーの本性なんだね」
毎日授業を受けて寮に帰っている学生の私がどうやったら貴族街のウォーレンハイト辺境伯家のタウンハウスで会長が飼っていたペットの存在を知ったのか。
それを誰にも見抜けない形で学園までおびき寄せてかどかわすなんて、まるで小説に出てくる怪盗か、スパイじゃないか。スパイにしてはこんな噂話で犯行が知られてるなんて事実だとしたらお粗末すぎる。それがなんだか面白くなった私はこの状況で変になってしまったのか笑いそうになっていた。
人は真実を信じるのではなくて、自分に一番都合の良い話を真実だと思い込む……とは何の本に書いてあったのだっけか。
言われている内容は先週末の最後の日よりずっと過激になっているのに、腹は立つけどもう私の心は傷付かない。ああ、私あの時すごい弱っていたのね、と今更気付いた。
彼女達の中で私は……ウォーレンハイト会長の飼っていたペットを何らかの手段で学園におびき寄せ、何らかの手段でそれをかどわかし、ペットを保護した名目で会長と知り合って何らかの取引をして自分を生徒会補佐にすると承諾させたことになっていて、私がいくら違うと言っても納得してくれなかった。
違うなら証明して見せろとまた無理な話をされて、心がどんどん冷えていく。私はそんなに無理な話をしたのだろうか。友達の言葉だからってわけじゃない、どちらが実際起こり得る話か考えただけでも判断できると思ったのに。私の言葉はそんなに信じたくないのか。
「……それは事実じゃない、偶然だって私何度も言ったのに、みんなは友達だった私の言葉より証拠もない噂話を信じたんだね」
エイダも、エイダの後ろで気まずそうに私と目を合わせない元友人達も。もう仕方がないか。十分、「元友人」に対しての義理は通したと思う。
「エイダ……いえ、ジエさん。みんなも、どうか私が生徒会補佐に選ばれるなんておかしいって、もう言わないで。何を言っても私の話を嘘だって決めつけて受け入れる気がないのは分かったけど……皆様がお調べになった上で、私の話が事実だと認めたから生徒会補佐になってるって忘れないで」
友人相手の距離を、ただの「クラスメイト」にして、最後に忠告だけした。私だけならともかく、エメラルダ先輩の判断を間違いだと言わせるわけにはいかない。
彼女達に真実を分かって欲しい気持ちが半分、残り半分は元友人への心配からだった。それ以上は、私が無実だと断言した方達の決定を疑ってる事になってしまう。
平等と謳われているが、学園の中で収まらない話になったらつらい思いをするのは彼女達だ。きっと引っ込みがつかなくなってるだけで話したら分かってくれる。
そう思ってここに来たけど、無理だったみたいだ。
「またそうやって脅す!」
「脅してなんかない……! 私も目を留めていただいて運が良いなって思ってる。けど、きっかけは私に関しての嘘が広まった事をクォトルク公爵令嬢が気の毒に思ってくださったからで……」
「っ、この……!!」
暗にこんな事にならなければ私の生徒会入りもなかったと告げるとエイダは目を吊り上げた。私は「会長ではなくてエメラルダ先輩のお考えだ」と伝えたかったのだが、嫌味のように感じてしまったのだろうか。
情が深いところもエイダの長所だと思っていた。でもその感情という火薬に火が付くように激しく振れたエイダの矛先が、自分に向いたと理解したころには視界の端で思い切り振りかぶられた手のひらが見えた。
あ、ぶたれる。反射的に目を閉じて身をすくめた私のみみにベチンッと鈍い音が直接響いた。
キーン、と耳鳴りが響く。ああこれは鼓膜が破れたな、とぼんやりしながら私は昼食を食べ損ねて教室に戻っていた。
誤解をとくどころか余計こじれて、後悔しか残らない。どうやったら上手く解決できたんだろう、でも私にはわからなかった。
ふと、誰にも知られない形でキキちゃんを返せた時のことを想像してみる。
私はあのコウモリがウォーレンハイト会長のペットだったと知って、でも目立つのは嫌で誰にも言わなかっただろう。キキちゃんの巣箱に入れてたハンカチの代わりに新しいのをもらって、それで終わり。違う世界で生きる美しい王子様と、背景でしかない女学生の生活が交わる事は2度とない。ウォーレンハイト会長だって私の顔も数日したら他の、似たような地味な学生に混じったら誰が自分のペットを届けてくれた人か分からなくなっていたと思う。
私は少しの間避けられて、数日か、いや数週間経ったころに少しずつ友人関係は元通りになっていたのだろうか。それとも卒業まで続いたのだろうか。
スッキリした結末は絶対になかった事だけは分かる。
間違った事はしていないのにどうしてこんな扱いをされなくてはならないのか、悲しかった。事実ではない噂話で責められて、話すら聞いてもらえない。褒められたくてやった事じゃないでしょう、と自分を叱咤しても納得は出来なくて。
物語にあるような大団円のハッピーエンドに辿り着く道はどこにも見えない。