プロローグ:これはただの御伽噺。
遥か遥か、本当に気の遠くなるような昔の話だ。
その世界には魔王っていうまぁ言うなれば悪の王様みたいなやつがいたんだ。
で、ある時魔王になれるかもしれない娘が生まれた。とても強かったんだ。それこそ、父親ですら恐れるほどに。
でも、その子は小さかった、小さかったのに強かったから周りの人たちは怖がってその子に近づかなかった。
だから、その子は自分の力をうまく使えなかった。だから、大けがをすることも多かったんだ。
女の子は助けてほしかった。でも誰も助けてくれなかった。
でもあるとき、そんな女の子に会いに来たやつがいた。敵のはずの人間だったんだ。
女の子はびっくりしたけど、それでも頼った。
それから女の子はその人に力のうまい使い方を教わって、力がうまく使えるようになっていった。
そうすると、今度は今まで怖がって離れていた大人たちが近づいてくるようになったんだ。
今度は女の子を自分の好きなように使うために。
いろんな人が女の子を自分の仲間にしようとした。大体は戦いのためだった。ほかの人と戦うときに強い人が仲間に欲しかったんだ。
でも、女の子は戦いなんてしたくなかった。もともと争いが嫌いだったし、あの人間にも戦いはいいものじゃないと言われていたから。
でも、周りはそんな女の子の気持ちなんて知らずに仲間にしようとしてきた。
だから女の子は逃げたんだ。世の中から。自分を利用しようとする人たちの中から。
あの人間はそれも手伝ってくれた。力の使い方だけじゃない。生きるための知恵、逃げるための知恵、旅の知恵、たくさんの知恵をくれた。
そして女の子はその男の手伝いのおかげで逃げ切ることができたんだ。
めでたしってね。どうだ?面白かったか?
そうか、よかった。
ん?その男の人はどうなったのか?そうだなぁ・・・いや、わからないな。これはただのお話だしな。それ以外の事は話されないのさ。
それじゃ納得いかない?はは、そうか。それじゃあこういうのはどうだ?
「実はその男は人間じゃなくて女の子と同じ種族だったんだ。だから、逃げた女の子を後から追いかけて一緒にずっと仲良く暮らしましたとさ」
どうも作者の#FF9900です。
性懲りもなくまた作りました。
今回は先にプロット書いたりしてから作るつもりなので、前回のようにどこに収着するのか作者もわからなくなったりはしないと思いますけど、そうなったら申し訳ない。
プロットがまだできてないので、一話の投稿ですらまだ先のことになりそうですが、気長に待っていただけるとありがたいです。
さて、今回の話はプロローグ、ただの御伽噺なんですが、そういうにはちょっと内容が重すぎる気もしますね。取り敢えずシリーズ項目だけ作ってしまいたいという目的で書いたので、今後つながってくるかはわかりませんけど、まぁ、雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。