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賢者と魔法が下手なポメラニアン  作者: 霧丈來逗
2章 キュラスの過去
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SS ハッピーバレンタインデー

 バレンタインなので急きょ、書き上げました。



 さーて、チョコどうしようかな?


 クレナと一緒に町を歩きながら考える。


「ねえ、恭珠。なにか悩んでるの?」

「え、なんで?」

「いや、急に黙っちゃったからさ。」


 私はクレナにバレンタインの相談をする。


「別に、本命がいるわけでもないんだけどね」

「ああ、そうだね。私は作ろうと思ってたんだけど、一緒にどう?」

「え、いいの?」


 私は目を輝かせる。作るのは得意じゃないんだけどね。ま、クレナと一緒なら行けるんじゃね?


「じゃあ、明日作るから来てね」

「うん、わかった。私あんまりうまくないからね?」

「あはは、大丈夫だって、そんなに難しくないよ」



 むむ、本当だろうか...

 でも、私一人じゃなあ。ま、楽しみにしていよっと。








______________________









 で、できた~。

 クレナと一緒に作ったのはあげて作るお菓子。チョコばっかりだと飽きるからちょっと工夫してみた。喜んでくれるかな?



 ラッピングを終え、かごに入れると私たちはいつもの屋敷に向かう。

 なんか、みんないるらしいからね。何があるんだろ。

 

 少々疑問を抱きながらも、屋敷に向かう。

 クレナは闇竜の国に行って渡してから来るとのことだったので先に私が向かう。





 屋敷について早速部屋にいくとそこはスイーツで一杯だった。


「お、来たね、恭珠。ほんと、美味しそうだよね」


 先に来ていたシャルに声をかけられた。にしてもこれはいったい....



「お、来てるのはシャル先輩と恭珠先輩だけですね。」

「もう少ししたら、集まるかもね」


 それぞれお皿を持ったナイラとフィナが奥から出てきた。二人はエプロンをつけている。まさか、これって....



「これって...二人が?」

「二人と言うより、ナイラがって言うのが~正しいですね」

「ちょっと張り切って作ってみました。」

 張り切ってって...どんな次元だよ。



「またすごい量作ったね。でも美味しそう」

「あ、リザイナも来たね。後二人、早く来ないかな~?」

「あ、キュラスはちょっと遅れるってさ。先にはじめていいって」

「クレナも、闇竜の国にいくらしいから遅くなるって」

「...二人分、くらいなら余裕ですね。じゃあ、食べましょう。みんな揃ったら、交換ってことで」



 ナイラの言葉にうなずき、お菓子をとっていく、どれもおいしそうなんだけど~


 迷いながら、取っては食べているとキュラスとクレナも合流する。とりあえずみんな食べて一段落したところで、交換に移る。



「じゃあ、交換タイムといきましょう!」


 みんなそれぞれ自分のチョコを配っていく。

 どれもきれいにラッピングされていた。中身を言うと、リザイナとシャルはクッキーだった。でも、味が違う。キュラスはチョコレートムースだった。そしてフィナはトリュフ。

 

 どれも手作りだったようで驚いたけど、すごく美味しかった。

 私とクレナが作ったお菓子も喜んでもらえた。うまくいっててひと安心だよ。



 口直しの紅茶を飲みながら思う。まだ、気が早いようだけど、楽しいから来年もやりたいな。次はなに作ろう?




「さ~て、二週目いきますか!」

「マジ?じゃ、私もいこうかな」

「まだまだありますから遠慮なくどうぞ」

「私も~!」

「うーん、もうちょっと食べようかな」



 え、まだみんな食べるの?


「わ、私も食べるからね~!」











___________________


«シュバルツとフロワール»




「それで、これがバレンタインとやらで作ったお菓子か。」

「ええ、なんでも女性が自分と仲がいい人にチョコをあげる日なんですって。あなたにですわ。」

「でも、いくつかあるから、一緒に食べよう。こっちはクレナの手作りだ。それと、こっちは姉上が作ってくれたらしい」

「まあ、それじゃあ」



 二人は仲良くソファーに座りまずはクレナが作ったお菓子を頬張る。


「うん、素朴な味で美味しいね」

「ええ、娘の手作りっていいですわね」



 次にキュラスが作ったチョコムースに手をつける。



「これは、チョコの味が濃厚だね」

「ラム酒も仄かにきいていますわ。これも美味しいですわね。」

「こんど、お返しが必要かな?」

「ええ、せっかくですから私たちで作りませんか?」


 フロワールの提案にシュバルツはすぐにうなずく。


「そうだね、練習しないと」

「とびきり美味しいものを作りましょうね」







____________________


«シヴァイゼル»






 夜自分の部屋に戻ると机の上に小さな箱がおいてあった?


 何だ?


 少し警戒しながらその箱を開けると中には小さなカードとチョコムースが入っていた。


『ハッピーバレンタイン


 テンバールにある行事で今日は女性が親しい人にチョコを渡す日です。よかったらどうぞ』




 送り主の名前もない、言葉が綴られたカードにシヴァイゼルは微笑む。


「素直じゃないなあ。まあ、嬉しいけど」



 シヴァイゼルは箱に目を向ける。その視線の先では小さな月と星の飾りが月明かりに反射されて光っていた。








 ちなみに、キュラスとクレナの分だけ書きましたが、みんないろんな人にあげてますよ。

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