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賢者と魔法が下手なポメラニアン  作者: 霧丈來逗
2章 キュラスの過去
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20、リザイナの話


 ナイラさんとフィナさんに話を聞いた後、今度はリザイナさんに聞きに行くことにした。



 前と同じように受け付けにいってリザイナさんを呼んでもらった。


 しばらく待っているとリザイナさんが来た。


「珍しいね。クレナ、恭珠、どうしたの?」


「あの、リザイナさん。単刀直入に言いますね、キュラス伯母さんの過去の事について知っていますか?」


「いま、みんなに聞きに行ってるの。何でもいいから教えてくれない?」



 リザイナさんは少し難しい顔をした。

 「どういう経緯でそうなったのかとキュラスが何て言ってたか聞いてもいい?」

と言った。


 私たちはどういう経緯かとキュラスさんの言葉を伝えた。


「『今ある情報網を使って調べてみなさい』か。まあ、そう言ってるなら言ってもいいのかもね。わかった、私の知ってる事を伝えるよ。」



「「ありがとうございます。」」


「別にいいよ。でもね、今から言うことはあまり人前ではいってはいけない、いいね?」


 その言葉にうなずくとリザイナさんは話始めた。


「キュラスの闇の魔力が強いことは知っているね。実は昔、本の中に竜の事が少しだけ書いてあったんだ。その中に『どの種も混じりけのない純粋な色を持つものは多量の魔力を持つ』と書いてあったんだよ。クレナなら少しくらいは知ってるんじゃないかな?」


「はい。あまり詳しくは知りませんが闇の魔力の場合は黒だったはずです。純粋な漆黒の色を持つ者の方が闇の魔力が強いです。紫は、濃いものだったらわかりませんがあまり強くない方に分類されるはずです。」


「そうなんだよ。あんなに闇魔法が強いのに私も不思議に思ってね、キュラスに聞いてみたんだよ。

『キュラスって本当に闇魔法が強いよね。でも色は紫なんだよね?本当にそうなの?』って」


「何て言われたんですか?」


「『さぁね。紫でも強い場合があるんじゃない?』だってさ。はぐらかされちゃったよ。」


「あぁ、私たちと一緒ですね。」


「その言い方が引っ掛かって、ちょっと調べてもらったんだよ。」


「で、結果は?」


「う~ん。分かったのはキュラスが闇竜の王族だってことと小さいときに闇竜の国から出ていったって言うことだけ。

 大分優秀で信頼してた人に頼んだんだけど、なんか

『申し訳ありません!これ以上は無理です!私も命は惜しいですし、あの方の怒りには触れたくないんです!』

って半分泣き言みたいに言ってたよ。」


「それだけでも私たちには大きな情報です。」


「でも、リザイナさん。勝手にキュラスさんの事を調べてよかったの?キュラスさんそれを知ったら怒るんじゃない?」


「うん?別にいいよ。本人が教えてくれないんだもん調べてもいいでしょ。それにキュラスは私が調べたことを知ってるんじゃないかな?」


「え、嘘でしょ!」


「いや、キュラスって意外に考えてるからね。恭珠とクレナがどの程度情報を集められるかくらいは予想できてるんじゃない?」


「あぁ、確かにそうですね。そのぐらいは考えてるんじゃないでしょうか。」


「え、ちょっと待って何でクレナも納得してんの!そこまでわかってんの怖くない?」


「「いや別に、だってそれがキュラスでしょ」キュラス伯母さんでしょ」


「何でそんなこと息ぴったりで言えるの?」



 そのあとはみんなで雑談をしてた。ちょっと目的とずれたよね。





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