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賢者と魔法が下手なポメラニアン  作者: 霧丈來逗
1章 賢者との生活
18/62

14、恭珠の学園入学

「さーて、いよいよ入学だ~!」


 今日は恭珠がクジール学園に編入する日なのだ。


「テンション高いね、恭珠、そんなに楽しみなの?」


 ナイラさんが言った。


「はい!それより必要なもの全部用意してもらってありがとうございます。」

 そう、必要なもの全てを賢者たちに用意してもらったのだ。


「別に気にしなくていいよ、だって先輩たちもプレゼントだと思えっていってたし」


「そろそろ時間だよ」

 扉が開いて賢者の3人が入ってきた。

「じゃあ、行ってきます!」


 そう言って私は学園へと向かった。

 だが私は気付かなかった。後ろ姿を見送る賢者たちが

「さて、シャル、リザイナ、私たちも用意していくよ」

「ん、わかった」

「了解」


と、話していたことに...





ーーーーーーーーーーーー



「ねえ、キュラス~、目の色まで変えなきゃ

ダメなの~」


 そう言ったシャルに髪の色を変えたキュラスが

「念のためね....それより遅れられないんだから、早くして」

「はーい、リザイナ。もう終わったの早くない?」


と今度は私に言ってきた。

「うん、私が早いんじゃないよ、シャルが遅いんだからね」


 そう言うと

「ちょっと待っててね」

と言って高速で用意をしだした。

 私はその様子を見ながら、さっきのはなんだったの?と思った。




ーーーーーーーーーーーー






 私はとても緊張しながら紹介のために、壇上へとあがった。


 回りを見てみるとたくさんの人がこちらを見ていることがよくわかった。

 私は本当にガチガチに緊張していた。朝までのあのテンションの上がりようが嘘みたいだ。


 そしていよいよ私の挨拶になった。


「あ、あの、今日編入してきた火丸恭珠です。知らないことだらけなので、よろしくお願いします。」


 そう言うと暖かい拍手が起こった。

 よかったとホッとしながら壇上から降りると


「では皆さん、今日から恭珠さんをよろしく。

 そして今日から新しい先生が増えます。ではお願いします。」

と学園長が言うと3人の女の人が壇上に上がった。



「風水黎夜です。呼ぶときは名前で呼んでもらって結構です。今日からよろしくお願いします。」


 そう、銀色の長い髪をポニーテールにした翡翠色の目の人が言った。


「えっと、舞風蘭夢です。呼ぶときは名前でいいですよ。皆さんよろしくお願いします。」

と、ストレートの淡い金色の長い髪に深いコバルトブルーの目の人が言った。


「土門樹希です。二人と同じように名前で読んでいいですよ。よろしくお願いします。」

と、緑色のショートカットにハチミツ色の目の人が言った。


 へえ、今日からなら私と一緒だ...

 なんて思っていると学園長が


「ええ、まず黎夜先生には魔法と戦闘の実践などを、蘭夢先生には魔法陣のことについてと魔法の実践を、樹希先生には薬についてと魔法の実践をそれぞれ指導していただきます。

 そして、3人とも城に勤めていた方々です。  トップクラスの技術をこの機会に教えていただきましょう。」



 城に勤めていたと聞いたとたん生徒たちがざわめきだした。それもそうだ、と恭珠は思った。

 前にリザイナさんに聞いたことを思い出した。


『城に勤めてるのは本当に優秀な一握りの人しかいないんだよ』


と言っていた。だからなんだろうな、私もラッキーだな、そんな人たちに教わるんだし!と思っていた。




ーーーーーーーーーーーー




 私が入るクラスの担任はルイザ先生という女の人だった。真っ赤な髪と黄色の目が印象的な人だった。



 クラスに入ると私に注目が集まる。

するとルイザ先生が


「みんな、さっき紹介があったけどもう一度ね

火丸恭珠さんよ。今日からみんな仲良くしてね」

と言ってくれた。私も


「火丸恭珠です。皆さん今日からよろしくお願いします。」

と言うとみんな口々に「よろしく!」といってくれた。


 私が教えられた席につくと先生が教室を出た瞬間、みんなが私のところに来た。

そして


「よろしくね」

「恭珠ちゃんって呼んでいい?」

「何属性なの?」


と、次々と質問してきたので私は戸惑ったけど答えていった。

「うん、もちろんいいよ。ええっとね、私は炎と光だよ」


と、答えていっても次から次へと質問が来る。


「なんの種族?」

「どこにすんでるの?」

「他のは、使える?」


 ちょっと戸惑ったけど私は少し嬉しいな、と思いながら答えていった。




ーーーーーーーーーーーー




「ねぇ、キュラス...私たちが教師として潜入するとは聞いてたけど、授業もやるの?」


「うん、陛下にいわれてね...

ついでに教えてくれって言われてさ」


 でも私は

「まあ、私たちの仕事を教えればいいんだからさ...いいんじゃない。それと名前もあれで呼ばないといけないの?」


「うん、そうなんだよね...ばれるから間違えないでね」


 笑顔でいってるけどめっちゃ難しいんだけど!

とシャルは心の中で突っ込んだ。











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