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賢者と魔法が下手なポメラニアン  作者: 霧丈來逗
1章 賢者との生活
17/62

13、シャルロッテとキュラスの休日 後編


 待ち合わせ場所で待っているとどこか疲れた様子のキュラスが来た。

 な、なんか、疲れてんのとイライラしてんのが伝わってきた。


「ど、どうしたの?」

「ああ、王宮の図書館にいったら、ザルバに会ったんだよ。で、ちびどもの勉強に付き合わされた....」


「なんか、お疲れ....」

「もう、いいよ....さ、買い物いこうよ♪なかなかこんな機会ないじゃん」


 そう言って二人でいろんな店を回り始めた。


「みてみて!これ絶対リザイナに似合うよ!」

「わかる~!でも本人いやがるだろうな~

....似合うと思うんだけど」

「ああ、そうなんだよね~、こういうのはいやがるんだよね~!どっちかと言うと....カッコいい系の着るからね~」


 私たちが盛り上がっているのは服のことだ


「う~ん、あ、キュラスこれなんてどう?」

「ん、どれどれ....は!?着るわけないじゃん!」

「ええ、似合うってば~ちょっと着てみてよ」

「そんなシスターのかっこうするわけないじゃん!...もしどうしてもっていうのなら、シャルもこれ着てね!」


 そう言って私が見せたのは魔女の衣装である。


「ぜっっったいに嫌だ!似合わないし!」

 それぞれ言い合ったあと私たちは笑った。


 結局、その店では「お互いをコーディネートしよう」ということになり真剣に選んだ結果。


 私は濃いめのピンクのチェックのミニスカートに白と薄ピンク色のTシャツに黒っぽいジャケットを羽織り、ロゴ入りのキャップを被ったコーディネートになった。


 キュラスは細身の黒いズボンにロゴ入りの白色のパーカー。そして赤いチェックの長めのシャツを腰巻きにしたコーディネートになった。


 二人とも、とても似合っていたけど、自分で選ぶときには選ばないような組み合わせだった。


 その後、私とキュラスは人気だと言うカフェにたちよった。




 注文をすると少ししてからケーキと飲み物が運ばれてきた。


 食べながら話をしているとキュラスが少し笑いながら


「まさか、シャルと初めて会ったときはこんな風に出かける日が来るなんて思っても見なかったな~」

 その言葉に私は


「初めて会ったときか~...私のキュラスの第一印象って無表情だったからお人形みたいだなって思ってた。」

 キュラスが驚いた顔をしている


「だって、仕事柄、表情が変わらない人は知ってるけど、キュラスは全く変わんないんだもん。

 なにを、言われても表情が変わらない人、お人形みたいだって感じた。」


 怒ったかな?と思って見てみると反対にクスクスと笑っていた。


「まあ、確かにね....あの当時は色々あったからね、特に感情が抜け落ちてたと思う」


 あっけにとられる私を見てキュラスは笑いながら続けた。


「俺のシャルに対する印象は、そうだな、なんと言うか、あんまり向いてなさそうだと思ったよ。 技術面については、トップクラスだと思う。

 でも、結構、感情が行動に影響するんじゃないかと思った。でも、そんなことはなかったね。


 一緒に仕事をして、冷静な判断ができる人だと思ったよ」


 私はなんだか喜んでいいのかわからないような微妙な気分になった。それを感じたのか



「でも、部屋に入って一瞬で私が『闇の死神』と呼ばれてるって気づいたでしょ。私は仕事の時は仮面を着けてたから顔を知っている人は居なかったのに、シャルは一瞬で気付いたよ。私の師匠以外にそんな人はいなかったから本当に驚いたよ」


 私はキュラスに向かって

「わたしはさ、キュラスに会えて、一緒に仕事ができてよかったと思ってるよ」

「俺も、よかったと思ってるよ」

 私たちは、二人で笑いあった。



「ねえ、キュラス、初めてあった場所にさ、行ってみない?旅行みたいな感じで」

「いいね♪でも恭珠とリザイナもつれていこうね」




 私たちは楽しく計画をたて始めた。




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