表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

テレビを見るとき

作者: 三芳野

 友人の山田君の話

 山田君はハーフかと思うぐらいホリが深く色黒で背も高くさぞやモテるんだろうなという容姿をしていた。

 それでも人並みにアニメを見ていたらしく、彼とは宇宙船サジタリウスネタでよく盛り上がったものだ。

 そんな山田君は大学生のころ一人暮らしをしていた。大学に入ったのを機に親に無理を言ってアパートを借りたのだ。モテるであろう山田君はきっと彼女を連れ込むことを念頭に置いていたのだろう。

 そんなモテるであろう山田君は実は根は真面目なので家に帰るとすぐその日の講義の復習をしていた。

 復習やレポートなどが終わり、風呂とご飯を済ませて、テレビを見てくつろぐころには、いつも午後九時を回っていた。

 そうしてテレビを見てくつろぐときいつも幽霊と思えるぼんやりしたものが出てきたそうだ。

 場所は自分とテレビとの間の場所で、とはいえ高さの違いから見るのには邪魔にならないので電磁波の影響でなんか出てくるのかなとさほど気にせず過ごしていた。

 とはいえテレビ見るときは必ず現れていたのでやはりなんとなく気にはしていたらしい。

 何しろお茶を入れたりトイレに行ったりしてテレビとの位置を変えてもちょうど間に移動しなおすのだからそれは気になるだろう。

 ちなみにその部屋で同棲を始めてからは、幽霊のようなそのぼんやりしたものが現れることもなくなったらしい。

 山田君が一人寂しさから幽霊を見るようになったのか、それとも山田君が彼女と一緒に住んだせいで幽霊が失恋でもしたのか、はたまたテレビ好きの幽霊が彼女の不思議な力で(そんなものがあるのかは知らない)追い出されたのか考えるだけでも楽しいものである。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ