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俺が『見』てるセカイ、君の生きるミライ  作者: 六錠鷹志
第一章 異世界転移 と 出会い
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05 金髪=>土下座君

今回は少し短めです.

 ボサボサ金髪が土下座をしながら、何かを言っている光景はそれはそれは見事に、ミスマッチな感じでクレータの中心にポツンとしてるのがミスマッチがマッチマッチ、ベリーマッチな感じーー


(ほら、俺も少しなら英語できるんですよ。俺の教養が溢れ、デッ、デルぅぅぅ)


 ーーになっていた。


「**********! ********!」


 何て言ってるかわ解らんがたぶん「すみませんでした。勇者様だとは知らずにこんな無礼を働いてしまって」って言ってるな。

 ここで、俺が異世界転生の特典が何か明らかになるシーンだな、これは。

 ミーシャが俺の学ランの袖をツンツンと引っ張ってきた。


「たけりゅ。あのひと、ごめん、してる」


(ミーシャ。それは俺にもわかるよ)


 そんな俺の心情を察したのか、ミーシャは男の言葉を通訳する。


「あのひと。いやなひと(・・・・・)、と、まちがえた、いってる」


(そうですかー。俺が伝説の勇者様だと判明するシーンとかではなかったか………)


 俺は後頭部をボリボリと掻く。


(………わかってたけどね!)


「ミーシャ。あの人に顔上げてって言ってくれる」

「わかった!」


 ミーシャは男に向かって「***、*******」と言う。

 すると男は「********、**」と言う。


(わからん。異世界召喚ってもっと、音声言語が同じで、文字だけ違うとかじゃねえのかよ。両方通じないとか何たる鬼畜ゲー! ………じゃあ、何でミーシャは日本語わかるんだ? --)


 俺ではなくなぜか子どもが答えたことに疑問を感じたのか土下座君はこっちに近づいてきた。


(ーーたぶん、ミーシャが先刻(さっき)口にしたバルトじゃない方ーー確か、ジンだったかーーそいつが関係している可能性大だな。ジンって名前、日本人に居そうだし)


 土下座君は斜面を容易く上って見せた。よく見ると、足元が青白く光っている。

 もしかしたら、もしかしなくてもこの世界には魔法があることを俺は知る。


(考えても仕方ないな。今は目の前のことに集中しよう)


 俺の考えていたことと状況がマッチしていて、俺はびくった。


「うわっ」


 土下座君は目の前にまで迫ってきていた。


「***、****、*******」


(うーん。この人の言うこと無視ってもいいか。わかんないし。ミーシャの仕事は減らしたいし)


 俺は目の前で頭を下げている男に向かって声をかける。


(こいつなら知っているかも知れないし。ここは俺のコミュ力で言語の壁を超える!)


「******、**……」

「アナタ、シってまスカ? バルト(・・・)のコと」


(これで伝わっただろ。バルトって強調したし。…………嘘です。ハイ。イントネーション変えただけで、伝わるわけないよね)


 それでも男は「ビャレョェヲォッ?」みたいなことを言った。


(もしかして伝わった? ビャレョェヲォッって超なんとなくだけど『バルト』だよな!)


「****、***? **ビャレョェヲォッ****、**! ****。**?」


(『バルト』ってところは辛うじて、たぶんだが解ったが……これじゃ、どうしようもねえな)


 ここで、察しがいい子どもであるミーシャは男の言葉を通訳してくれる。


「バルト、しってるって」


(マジか。これは連れて行ってもらうしかない)


「プリーズ、テイクミー。バルトノトコロ」


 私、バルトのとこ行きたい、連れて行って、と伝えようと手と足と顔を動かす。

 Mr.黄金くんは胡散臭そうな顔をした後ーー


「**、******、**。……******」


(ミーシャ頼む(ミーシャの方を見ながら))


「**、あなた。****、いっしょに。***、バルト、のとこ。*、いく? このひと、いった」


 --ヌァーイッスッ(ナイス)! ゴールデン! な返事をした


(ありがたやぁありがたやぁ)


「さあ、連れて行ってくれ(たま)え」


 金髪様は俺たちのもとに近づくと、右手を下から弧を描きながら持ち上げ、ロックバスターの位置(ちょっかく)で止める。


「****、******」


 すると、金髪様を中心として青白い光の線が走り出す。


(おー。魔法陣じゃね)


 俺は複雑な紋様を地面に刻みだすそれを少し興奮気味に眺める。

 横に目をやると、ミーシャも目を見開いてホワーと眺めていた。


「**! ****!」


 そして、俺の上着をクイクイ引っ張って、見て見てっと、興奮気味に何か言いながら、手で光線を指し続ける


「そうだね~。すごいね~」


 俺は微笑ましくてミーシャの頭を優しくさわさわする。


「***、***」


(ホホエマー)


 キンッ、という金属のカギをしめた時の音がした。

 それに合わせて、金髪が何かを唱えるとーー


「******!」


 ーー俺たちは閃光と共に森から消えた。


金髪君(土下座君)たちが使っている『言語』は英語のように日本語にはない発音を使ったりします.

そのため、彼らの『言語』に慣れていないタケルは余計に変な発音で聞こえたのです.

タケルが『バルト』と言うと金髪君たちからは『カタコト』のように聞こえます.逆も然りです.


次回の更新はストックの都合上、土日のどちらか(もしくは両方)になると思いますが、よろしくお願いします.

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