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俺が『見』てるセカイ、君の生きるミライ  作者: 六錠鷹志
第二章 昇らない陽 と 静かな海
28/33

22R せきにん、とってね...

本日三話連続投稿、2話目デース.

 ガチャッとドアを開くと、そこには20人くらいの子供がいた。

 俺は突然教室に乗り込んだのだが、教室では特に騒ぎが起こっているわけではない。とこかしこでクスクスっと、

(おいそこの女子、集中しなさい。左から、カリア、エイル、シガル、名前はもう覚えたんだからなっ、、、いつもミーシャと仲良くしてくれてありがとぉぉぉ。うおぉぉぉ、ミーシャかわいい、かわゆすぎる。さっきから、チラッチラっと、もう俺死んじゃう。萌え死にしちゃうよぉ。…あっ、またまた、チラチラ、体を縮めてきゃはー、チラチラ、きゃはー。俺もきゃはーんしちゃう

 あー、もう学校に行かせたくないと思ってたけど、ミーシャの別の一面が見えるならよかったかぁ)


「おい、少年。またなのか? …」

「はい、マイエンジェル、ミーシャの授業風景を見に来ました」


 清々しい俺の返事に、女教師は「はぁ」と息を漏らし、ミーシャはピクっと肩を揺らした。また、部屋に戻った時にやめてよ~と言われるかもしれないが、口を開いたら自然に出ていたんだから仕方ない。なんで息をしたんだと、怒られるようなものだ。理不尽だぞ、ミーシャ。自分の可愛さを理解しないと、将来大変なことになるぞ。そこの、ガキのように、


………あれ、いない。

(まぁ、いいか。奴がいると話がこじれる)

 と、そこで右手に柔らかいものの感触がし………


「…少年…女を退屈されるんじゃない……」


 ぞわっと、全身の毛根に電流が走ったようだった。

 耳元でいきなり熱っぽいささやきをされ、ゾワゾワと。

 この教師は絶対小学生向きじゃない。もう、この人は13歳ーー日本でいうと大体32、33歳くらいだなーーの熟れた体で、オラオラしてくるんだ。年増にデレデレwwって、コイツwwwとか思われるかもしれないが、やられてみろ。どきどきぞあぞあするぞ。

 取り合えず、とっととコイツを引きはがさないといけない。適当に「やめてください」を身をよじったり、口で言ったりすると、熱量の塊×2が俺の右手から離れていく。

(あー、もったいない……あっ、違うんだ、ミーシャ。ぷくーってしない、、、かわいいけど、やっぱいいやそのまんまでいいよ。ほんのりと赤いマシュマロが2つ、ひょー食べちゃいたいって気持ちがわかるわ)

 こちらを向いて、頬を膨らましたミーシャにすまんすまんオーラを両手を合わせておくるが、ぷいっとそっぽを向かれてしまった。

 おっと、女教師のことを忘れていた。年増に授業の見学を申請する。はじめのうちは文章にサインとかしなければいけなかったのだが、2,3回だけで、あとからは口頭だけでよくなった。双方ともに面倒くさいと、意見が一致したためである。

 見学、スタートッ!

 といっても、俺は授業が終わるのを今か今かと待っていた。

 時間についてボロボロと考えていると、がちゃりとドアが開いた音がした。


「なんで、あんたがいるんだぁぁぁ!」


(痛っ!)

 行き成り、ローキックをかまされ、俺は床に倒れる。


「つぶれろー!」


(こんっ、ガキャー! 調子乗ってんじゃねぇ!)

 だが、手は出さない俺氏、神。

(褒めて、もっと褒めて)


「ほんぎゃぁぁぁ、こぉの<ロリコン>がぁぁぁ!」


 いねぇと思ったら、今きやがったか。

(ガキめ。いいだろう………)


「………<戦争だ>!」




 このガキはダフトという。ダフトは明らかにミーシャに好意を寄せている。第三者(オレ)から見たら、ガキの心情なんてわかりやすすぐる。


「おっさん、ミっミーシャの何なの?」


(ほら北。今北。超好意持ちまくりじゃんけ。コヤツ)

 というか、この質問には困ったものだ。ミーシャは俺の生きがいであるが、ミーシャの何? と問われたら答えるのに窮する。

 黙っていると、ダフトは質問を変えてきた。


「おっさん、<ロリコン>なの?」


 しかし、なぜ俺とダフトがこうして話しているのか。

 それは、年増に廊下まで追い出されたからなのだ。


「イテッ」

「聞いてんのかよ、おっさん」


 「おっさん言うな」とおっさん呼ばわりをやめるようにするのだが、一度もやめないのだ。ダフトに俺はロリコンか、おっさんかそのどっちかで呼ばれているのだった。

(ダフト………)

 あることを俺は思いついた。


「お前、ミーシャのこと好きなのか?」

「ッ! はぁ、おぉっさん何言ってんの、ちっげし、なんとも思ってねぇし」


 セリフと顔に書いてある文字が正反対なんだが…。

 しかし、口に出したんだから責任を取ってもらおう。

(………せきにん、とってね...)


「そうか分かった。………なら、」

「なら?」


 俺は少しためを作り、口調を厳かなものにすると。


「しばらくミーシャの<親衛隊>になってもらえないか」

「しんえーたぃってなんだよ」




 俺は親衛隊について説明をした。もちろん、ミーシャを他の男どもから守るためだ。

 ミーシャ親衛隊。

 今回の旅ーーラウラの帰省ーーは長くなるかもしれない。その間、俺はミーシャと一緒にいられないのだ。

 隊員は適当にダフトに集めさせよう。ガキどもはこういうことになるとノリノリでやってくれそうだもんな。

 ミーシャはまた恥ずかしがって、いやだというかもしれないが、これはやらなくてはいけないんだ。怒られるとわかっていてもやんないとダメなんだ。

 ミーシャ親衛隊についての説明をあらかた終えると、ダフトは目をキラキラさせながらーー


「なっ、なんで俺がそんなことやんなくちゃいけないんだよ。なんで、俺が隊長なんだよ」


 --またもや、口と表情(かお)が一致しないことをいった。

 「お前じゃないとダメなんだ」と、適当におだてる。


「それなら、やってやんないこともないがな」


(チョロイなー)

 しかし、これで安心して旅に出られる。

 この日から数日間、『ミーシャ親衛隊』のコーチとして、俺は隊の育成に励み、ダフトに指揮権をすべてゆだねた次の日、俺、ラウラ、バレルの3人は、旅に出た。




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