表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
81/124

80 さぁ、ご馳走だ!

「今日は披露目ご苦労じゃった。皆の子の祝いの席でもあるゆえ、王家の厨房にのみ調理法の伝わる料理を用意しておる。子ども達も腹を空かせているじゃろうし、挨拶が長くて料理が覚めてしまっては料理長に申し訳が立たぬので挨拶はこれくらいにしようかの。これより晩餐会を開催する。皆の者、存分に食べて飲んで楽しんでくれ」


王様がそういうと、会場中に拍手が響き渡った。

前の世界では偉い人の挨拶は必ず長いのが定番だったが、ものの道理が良く解った素晴らしい王様じゃないか。

事前情報として子ども用のブースが有ると聞いているが、どっちだ?

俺がキョロキョロしてたらお袋に手を掴まれた。


「男爵家までは主催である王に挨拶するのが先だ。来い」


そんな、親父殿!?

さっきから会場中に美味しそうな料理の臭いが充満してるのにここにきてお預けですか!?


「ロック~。みんなお腹すいてるから、挨拶なんてすぐ終わるわ~」


王様の方を見るとさっきまで横にいた王家の人たちは、会場に散って騎士爵のグループをメインに話をしに行ってる。

だいたいは王子様方は騎士の人たちと、お姫様方はその奥様方と談笑を開始してる。

話に入ってない騎士の人たちもその周りにいて、途中から話に入ったり、王家の人たちが抜けて別のグループに入ったりしながら、順番に騎士爵家の人たちと言葉を交わしていく。

見てると、たぶん10歳くらいの一番若い王子様と、アイナ姫様がそれぞれ男の子と女の子を会場の王が居るあたりと反対側へ引き連れて移動しはじめた。

そちらの奥を見ると、カウンター自体が一段低い明らかに子供用のブースが有り、子ども達はそのブースの前に並び始めた。

ちゃんと並んでない子がいても王子様やお姫様が注意して、列に並ばせている。

あんな子どもでも、王家に生まれたってだけでちゃんと役割を果たすんだな。

さっきは、いきなりサジックスをインベントリに入れちゃうような我儘っぷりを発揮してたのにね。


「ロック~、次よ~」

「あ、すいません」


そういうと王の前へ3人で移動する。


「王よ、本日はお招きに預かり有りがたき幸せ」

「ディーンよ、本日はご苦労じゃったな。おかげで儂が物心ついて以来、最も楽しいお披露目じゃった」

「有りがたき幸せ。件のサジックスについては修繕を済ませています。晩餐会が終わりましたらそのまま献上させていただきます」

「ほう?もう直したとな。いつもながら仕事の早い事じゃな。その件も含めて話がゆえに滞在中、王城を訪ねてくれんか?」

「私からも幾つか話がありますので、明日の午後にでも」

「わかった。ミアスよ、素晴らしい子を産んだな」

「お父様~、有難うございます~」

「ロック。健やかに育てよ」

「はい」


そういうと、また、お袋が俺の手を引いて王の前を辞した。

そうか、挨拶だけでも後がつっかえてるから、さっさとどかないとなかなか飯にありつけない子供が出るのか。


「さ~、ロック。あっちの奥でおいしい物がいっぱいあるから、食べてらっしゃい。食べ終わったら、他の子たちのためにまた演奏してあげてくれると嬉しいわ~」

「はい!」


つ、ついに飯だ!

さっきからお腹が鳴るほど腹がすいてた。

ただ、ここで走ったらカッコ悪いので、チョット足早に子ども用のブースに向かって歩き始める。

だが、料理の並んでいるブースの前に来て俺は愕然とした。


………………これは………………


唐揚げ?

串揚げ?

卵焼きに好み焼き?

おにぎりはパーティー用の料理じゃねぇ!

ここの王様の先祖かその関係者に転生者、それもジャパニーズが絶対居る!

……心で突っ込みを入れつつ、懐かしい料理を前に何から食べようかと料理が並んでるカウンターをキョロキョロと見回してると、後ろから突然声をかけられた。

振り向くとそこにはアイナ姫様がいた。


「ロック君、さっきはごめんなさい」


アイナ姫様と俺の年齢が倍も違うため、身長が全く違うので見下ろす形になってしまってるが、本人が一生懸命謝ってるのはわかる。


「あの後、お父様に“お前がやったことはただの強盗じゃ。王家の者がそれでは示しがつかぬ。まず、ロックに謝り許しを乞うて来い”って怒られちゃった。素敵な楽器を台無しにしてごめんなさい」


前の世界だと、小学生に入りたてくらいか。

さっきの行動でジャイ○ニズム的な我儘娘かと思ったけど。

怒られて素直に謝れるなら、今後の矯正は難しくないんじゃなかろうか?

あの行動はちょっと甘やかしすぎとも思わなくはないが、このくらいの年齢だったら悪いことを怒られたから謝るくらいで良いのかもしれないな。

実際には謝っても許してもらえないことも多々あるだろう。

いくら王家のお姫様で人の上に立つ者とはいえ、この年齢でそれを叩きつける必要は全くない。

と俺は思う。

反省してるしね。


「お昼の時に直したからもう大丈夫だよ」

「本当?」

「うん。父上にご飯を食べ終わったらみんなのために演奏してあげなさいって言われてる。その時一緒に歌おうよ」

「ありがとう」


こちらこそ花の様な素敵なニッコリを有難う。

ドラ王家の初代がジャパネスク的転生者です。

初代の生まれは姓の無い家で、インベントリ無双などの紆余曲折を経て王になった時、四次○ポケットから連想を得てド○○もんの最初の2文字を取って家名としました。

なお、インベントリ付与の魔法は、闇属性以外の人にインベントリを使えるようにする魔法であって、闇属性の人たちは付与されなくても普通にインベントリの魔法が使えます。


次回の更新は7月22日(火)の10:00を予定しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ