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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
75/124

74 終わってからが忙しい

7/12 誤字等を修文いたしました。

どうにかこうにかお披露目全体が終了した。

今回のお披露目で気になったのが、騎士爵家の子どもが一人だけ、呪文を1つ継承して生まれてきたと紹介されてた。

親父殿に確認したら、極まれに呪文を継承して生まれてくる子どもがいるらしい。

そういった方法で生まれつき継承されてた呪文はたいていの場合が特殊な呪文で、過去にその呪文を創造した人の血筋に生まれるそうだ。

そして、呪文を継承して生まれてきた子どもは、その呪文が使えるだけの魔力量を生まれつき保有しており、最初から呪文を知ってる影響で呪文言語への理解度が高いため、通常の呪文の習得スピードも早いらしい。

その子が継承してた呪文は水属性の魔法で、自分が触れている膨大な量の水を任意の形状にして地面を移動する魔法で、水に浮かべた物を同時に大量に運べて、しかも地形に関係なく移動速度が変わらないって言う輸送呪文らしい。

つまりあれか?魔力量チートに呪文言語チートに輸送チートってことか?

なんか羨ましいな。

待機室へ向かいながらそんなことを考えていたが、今の俺はと言うと人を羨ましがっている場合ではなさそうだ。


「親父殿、食事についてはゆっくり食べてる時間はないです。作業しながらつまめるものが欲しいんですが、お願いしても大丈夫でしょうか?」

「うむ。あまり作業を人に見せるのも良くないな。一緒に衝立を用意してもらうよう係員に頼んでおこう」

「よろしくお願いします。インベントリ付与の儀式が終わった後はほぼ時間はなさそうですから、どうにか昼食と休憩の時間内に作業を終わらせないと。音程確認のための魔石もできれば20個ほど用意していただきたいのですが?」

「うむ。魔石については予備として馬車に積んできてあるから、フーに取りに行かせよう」

「了解。ではフーが馬車から戻る前に食事を詰め込んでしまいましょう」


緊張感から解放されたおかげか、俺の腹は式典の後半からなりっぱなしだ。

隣のコーナ家まで聞こえてたらしく、微笑ましげな視線を送られてしまった。

サジックスの修繕にどの程度の手間がかかるかやってみないと解らない状態で、出来るだけ早く作業を開始したいから待機室まで走って戻りたいのに、王城で先導がいるのに追い越していくわけにもいかず、ジリジリと焦れながら小声で親父殿とこの後の打合せをしつつ、ゆっくりと王城の廊下を歩いていく。


「係員、待機室へ衝立を2枚お願いしたい。それから食事は息子の分は手に持って食べられるような軽食にしていただけないか」

「はい。衝立は部屋の隅にいくつか置いてありますので、ご指示があればその通り配置いたします。食事については既に準備済みですし、厨房は既に晩餐会の準備に入ってますので、一応話はしてみますが難しいかもしれません」

「うむ。衝立は部屋にあるなら私がやるので人を呼ぶ必要は無い。食事についてはそれで頼む」

「では、そのように」


話をしている間に待機部屋にたどり着き、先導してくれた係員の人は親父殿の指示を伝えに早急に部屋から出て行った。


「うむ。衝立はあれだな・・・ロック、少し他家と離れた角に衝立を立てるのでそこで作業を開始しろ。フーは馬車に予備の魔石を取りに行け。ミアスは・・・食事をしててくれ」

「「「はい(はーい)」」」


衝立って言うから、前の世界に職場で使ってたようなキャスター付の衝立を想像してたけど、実物は分厚い木造の衝立に織物が張り付けてあるような、大変豪奢な作りの重厚な物だった。

本来は数人がかりで動かすような衝立なんだろうけど、親父殿は一人でヒョイッと持ち上げて角に動かしていき、3枚ほど組み合わせて中が見えないようにしてくれた。


「うむ。ロック、人が近づかないようにする。作業に集中しろ」


とりあえず、基本になる“ド”の音から始めますか。



今回のあとがきは長いです。


あとがきに書くことが無くなってきたので、魔法の強さなんかに関する共通した設定を書いておきます。

以前文章中で、「属性の強さ」「魔力の容量」とだけ記載していましたが、それぞれ以下の通り。

属性の強さ=威力

魔力容量=容量

たとえ話をすると、

銀玉鉄砲を延々と打ち続けられる人が居る一方で、弾道ミサイルの威力を持ちながら一発も打てない人もいます。


ロックの家族の光魔法をこれに例えると、

●親父殿はロケットランチャーをばら撒ける程度の強さと容量。

●お袋は拳銃を数十発打てる程度の強さと容量。

●ルーナ(妹)は核爆弾を延々と発射し続けられる程度の強さと容量。

と言うイメージです。

あくまで現段階でのイメージなので、話の展開によってはある程度上下すると思います。


ちなみに、今回の話で出てきた騎士家の子どもは将来的には親父殿と同レベルまで成長できます。


序列17のお袋でも殺傷力ありなの?と思うかもしれませんが、基本的に貴族の直系は属性の強さや魔力容量が一般人とは桁が違います。

一般の人はほとんどが銀玉鉄砲ほどの威力も無く、たまに拳銃が生まれると魔法が使える冒険者として生活が出来るレベルです。


ロック本人についてはお披露目等のイベントが全部終わった後に明らかにしていきたいと思います。


来週のあとがきも、作者の中での設定についてちょっぴり語ろうと思いますので、書いてほしい設定が有りましたら感想に書いてください。

希望のあった中から、ネタバレしないものをチョイスして後書きに書いていきたいと思います。


話は変わりますが、7月10日発売のコンプティーク8月号に紹介されるようです。


次回の更新は7月4日(金)10:00を予定しています。

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