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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
50/124

50 俺、やらかした

6/7 誤字の報告をいただきましたので修文しました。

本日の夕食も大変おいしゅうございました。


正直、ライト家の料理人もかなりの腕前だが、この館の料理人と比べると霞んで見えてしまうほどだ。

今日の練習が終わり、食事も済ませて部屋でのんびりした時間を過ごしていた。

明日からは数組の貴族家と隊伍を組んて馬車で王都へ向かうことになる。

そこで、ふっと、昼間に親父殿が魔石に魔法を込めるときの音声を録音してたのを思い出した。

他の属性でも呪文を再生すれば魔法が使えるんじゃねぇの?

呪文さえ録音すれば他の属性の魔法も使い放題とか、音魔法超チートじゃん!

早速やってみるか。

さっきの店にいた時間帯の録音はこのへんだから・・・あ、これだ。

で、この音声に名前を付けて脳内保存してと。

タイトルは「閃光魔法」でいいかな?

よし!準備完了即再生。


『◆■■●■閃光』


うゎ!スゴイ勢いで魔力が消費されていくぞ!?


バシュッ!


「うゎっ!」


ぐぁ!眩しい!目が見えねぇ!

!?まだ消費が終わらない!?あぁっ!魔石三つ分だから閃光は3回・・・・・


「ロック!」


親父殿の怒鳴り声を聞きながら俺は意識を手放した。


 ・

 ・

 ・


「うむ。ロック、目を覚ましたか!?」


目を覚ますと知らない天井だったが、目に入ってきたのは良く見知った親父殿の顔だった。

そして魔法を再生する実験をしたのは夕食後だったはずなのに既に朝だった。

魔力を使いきって気絶するのも久しぶりだ。

俺の横にはお袋が寝てるが、涙の後があるし目は腫れぼったいし、相当心配かけたらしい。


「魔力を使い切って気絶したようです。親父殿が軽い感じで魔石に魔法を込めてたので、閃光の魔法があんなに魔力を使うとは思いませんでした。」

「ばかもん!ライト家で私の魔力量を上回るのはルナーだけだ!閃光の魔法は普通の魔力量では一発も発動せん!だからこそあれだけの価値があるのがわからなかったのか!」


おー。

なるほど。


「不注意でした。申し訳ありません。」

「うむ。魔力の回復薬を無理やり飲ませ続けなければ、残りの二発分の魔力を強制的に消費して危うく死ぬところだったぞ。」


あ、そんなにヤバイ行動だったのか。


「通常であれば魔力が足りなければ呪文を唱えても発動しないだけだが、お前の魔法で録音した魔法は魔力が足りなくても強制的に発動するようだな。以後、使用は細心の注意をしろ。だが、1発とは言え良く閃光が発動したものだ。魔力量で言えば相当なものだぞ。」


魔法の種類を認識してからずーっと訓練してるからね。

育ってくれてなければ逆にへこむわ。


「ところで、あんな至近距離で閃光を目にして、視力は大丈夫か?」

「とりあえず、気絶する前と同じように物は見えてますね。」

「閃光の魔法は光属性の私が使用するから問題なく使用できるのだ。お前が使用するのであれば、自爆しないように目を閉じねばなるまい。」


確かにな~。


「後程、一発分の閃光の呪文を唱えてやる。緊急時の切り札の一つとして記録しておけ。」


相変わらず親父殿は優しいなぁ。


ようやく50話まで来ました。

当初、書き始めた頃は30話くらいで幼児期を終わらせる予定だったのになんでだろうと思ったら、単純に1話の文章量が少ないだけでした。

でも、通勤時間とお昼休みにスマホで書ける文章量には限界があるので、今後もこのペースでいきます。


やっと主人公のプチート、「他属性呪文再生」が出せました。

ただし、属性神の加護がないので使用する魔力量が通常の倍以上かかっている設定です。


明日も10時に投稿されます。

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