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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
5/124

05 ろっく・らいと!ちゃんちゃいでちゅ!(改稿版)

人物説明回なのでちょっと長いです。


6/29 誤字等修文しました。

9/23 表現や口調・矛盾点等について改稿いたしました。

たぶん3歳になった。


我が家の家名はライトで、光属性の一族だって。

家名のつけ方が安直すぎて逆に新鮮だ。

家名も含めて、最近はようやく自分の事とか家族の事とかわかってきた。


俺の新しい名前はロック・ライトで確定。前の世界の時の名前は覚えてないので、今の名前で呼ばれても特段違和感はない。

って言うか、前の世界における自分の顔とか名前、家族構成と言った俺自身の個人情報に関わる部分の記憶がごっそり無い。

新しい環境に適応しやすいようにって言う神様なりの配慮なのか?俺が前の世界でジャパニーズだったのは覚えてるんだけどな。

ジャパニーズの若いオタクが読むラノベ的な小説における転生物のテンプレ通り、俺は黒髪と黒い瞳を持って生まれてきた。

だが、その手の小説では黒目黒髪は皆無で奇異な目で見られることも多いようだが、この世界ではそれなりに珍しいが皆無ではない。

顔立ちはやや濃い目で目鼻立ちがはっきりしていて、いわゆるジャパニーズ的な顔立ちと言うよりは欧米とのハーフと言った造形だ。

まだ幼児だからこれからどう育つかはわからないけど、今の俺の顔はそれなりに整っていると思う。

目はパッチリしてるし鼻も高めだし、同じ年頃の幼児と比べても髪がふっさりしている。

自分で言うのは何だが全体的に愛らしい感じで決して不細工ではないと思う。


自画自賛はこっちに置いておいて、まずは自分の周りの人たちについて説明しようと思う。

最初は俺が生まれて間もない赤ちゃんの頃、俺をものすごい勢いで持ち上げたゴッツいオッサンはやっぱり俺の父親だった。

短めの色の濃い金髪をオールバックに纏めた、黄金色の肌にグリーンの瞳の長身の男性。

この部分だけ聞くと親父もイケメンかよ、リア充乙!とか思う奴もいるかもしれない。

だが、実情は全く違う。

長身も相まって他を圧倒する威圧的な体格。

たぶん身長は2m近くあり、体重も軽く150kg以上はありそうだが、全体が筋肉の塊で緩んでいそうな部分が全く無い。

目はギョロっとして相手を睨みつけるような眼差しにへの字口。

天を突くように跳ね上がった眉に顔の下半分を覆う虎髭。

解りやすく例えると、今にも獲物に襲い掛からんばかりの雄のライオン。

この人が鉄の全身鎧を着せてウォーハンマーみたいな超重武器を手に戦場に立ったら、敵どころか味方すら攻撃が可能な範囲に近寄ってこないに違いない。

そんな恐ろしげな見た目をしたこのおっさん、実はライト家現当主だ。

名前はディーン・1・ライト(30歳)。

この人の子供かと思うと、俺は自分の将来の見た目がかなり不安になってくる。

だが、とりあえず禿る心配だけはしなくてよさそうだ。

どうやらライト家に生まれたからと言って、その子が必ず光属性になるわけじゃないらしい。

代表例は俺。

この世界で属性ってのは基本、一人1属性。まれに2属性もってることも有るらしいが、そういう人は出来ることも多いので、子供のころから国で集めて英才教育するらしい。

俺には関係のない話だけど。

この家のチョット理解できない慣習として、現当主はミドルネームに数字の1、それ以外の光属性の一族は2以下の数字がついていく。

毎年、初代ライトの命日に光属性の強さと魔力量の確認が行われ、現当主以外の数字はそのたびに置き換わる仕組み。

チョット話がそれたけど俺の親父の紹介はこんなもの。


次は、赤ちゃんの俺におっぱいを吸わせてくれたふわっとした可愛い系の人。

俺の母親。ミアス・17・ドラ・ライト(20歳)。

この人が親父の正妻なんだが、正妻以外にも貴族の義務として側室が何人か居るらしい。

お袋が正妻として嫁いでくることは確定事項だったらしいんだが、年齢がそれなりに離れているため、正妻の座は開けたまま側室を何人かもらっており、お袋が嫁いでくるまでに既に何人か子どもをもうけているそうな。

なので、俺は正妻の第一子にも関わらず年上の異母兄弟が何人もいる。

そのうちの何人かには顔を合わせているが、俺と全く面識の無い兄弟もいるようだ。

お袋については周りの話を総合したところ、結構地位の高い家の娘さんってことは分かったけど、結局はお袋の実家についてはよくわからなかった。


で、今、俺の目の前でお袋のおっぱいを吸うために必死にしがみついて口をチュクチュク動かしてるのが、去年生まれたルーナ・2・ライト(1歳)。

俺にとって両親が両方一緒の唯一の妹。

そして1歳にして既にライト家のナンバーツー。

光属性の強さと魔力量が桁違いらしく、現領主の親父を既に凌駕しているらしい。

ただし、現当主である親父が死んで領主になった場合、成人するまでは領地の政治的な部分には関われないそうだ。

もし、今、親父が死んだとしたら、領主の座にはルーナが着任するが、3の人が領主補佐として領地の運営等の政治的な部分を代行する。

成人するまではルーナの領主としての仕事は、主に灯台の光の玉に魔力を補充することだけ。

ライト家では過去にも何回かそういった前例もあったが、簒奪や傀儡等の問題は発生しなかったようだ。

因みにルーナの魔力の強さが何故わかっているかと言うと、この世界で最初に属性を判定する方法による。

その判定方法が赤ちゃんを産湯に入れたときで、特殊な薬草<命残草>の入った産湯をつかうと、産湯が属性に則した反応を示すらしい。

もともとは、命残草の成分の溶け込んだ産湯をつかうと出生後の感染症による死亡率が激減することが発見され、生存率を高める理由から使われ始めたらしい。

現在は、前の世界と比べるべくもないが、命残草が使われ始めた時代からすれば医療技術は格段に進歩しており、出産後の生存率は命残草の産湯をつかわなくてもかなり高くなっている。

現在も命残草は産湯に溶かし込んで使用されるが、属性判定としての意味合いが強い。

命残草については国で一元管理しており、王国の国民は赤ちゃんが生まれるときは命残草の使用が義務付けられている。

戸籍管理などと連動するためかなり徹底した制度となっており、産婆を頼めないほどの貧困層であっても役所に赴けば現住所の報告と引き換えに無料で支給される。

また、役所の無いような人の少ない村などの場合は、村長等取り纏めを行ている家に一定量の貯蔵がされている。

また脱線したけど話を戻す。

妹に産湯をつかったとき、命残草の効果が切れるまで産湯が光り輝き続け、あまりの光の強さに産婆が失明するほどだったそうだ。

因みに、俺が生まれたときの話をお袋に聞いてみたら、産湯に細かい波が大量にたったらしいよ?

この妹のルナーだが、父親に似てるのは髪の色だけで、赤ちゃんなのに超美少女。

将来超有望。

大人になって恋人とか連れて来たら親父と二人でそいつをなぐり殺すレベル。

現在、俺の天使ちゃんランキング堂々の1位!

残念ながらこのランキングにはまだルーナしか入ってないけどな!


よく俺が眠い時に抱っこして最高にさわり心地の良い毛皮で俺を包み込んでくれるネコミミの人は猫族のフー(23歳)。俺の乳母。

乳母って言っても前の世界のグレートブリテンとかで言うところのナニーに近いイメージで、俺の護衛なんかも業務に入ってるらしい。

手足の爪が出し入れ可能だったり、足の裏に肉球があったり、全身が産毛の様な細い毛で覆われていたりと、ジャパニーズラノベファンタジー的なネコミミと言うより、外見や肉体性能もかなり実際の猫に近い。

この猫族だが、どうも男性は兵士や護衛などをし、女性は貴族の乳母として雇われるのが一般的らしい。

種族として個体数が少ない少数民族であることと、種族全体が乳母として非常に有能なため、常に引く手あまたで猫族を乳母として雇っていること自体が、貴族として一種のステータスになるらしい。

種族自体が希少なことから常に好待遇で雇用されるため、何代にもわたって一つの家に使える猫族の人も多いとか。

まぁ、あの産毛にくるまれた時の心地よさ等、面倒を見てもらった側から考えても人気が有るのがわかる。

ちなみに、ジャパニーズラノベファンタジーでは生殖可能なことが良くあるが、この世界の猫族と人間との間に子供はできない。

そもそも生殖行為に対する考え方もかなり違うらしく、人間と性的行為に至ることは無いそうだ。

発情期に猫族の男性相手だと性的に興奮する臭いがするって話だから、フェロモン的な何かが作用してるんだろうな。

フーの旦那さんはホーと言う名前で父親の護衛長をしているし、フーの妹はヨーと言う名前でルナーの乳母をしており、一家でライト家につかえてくれてる。


今まで屋敷の外に出たことないし、俺の周りのメインキャストってだいたいはこんなもんだと思う。


次は明日の10時に更新します。

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