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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
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47 ヒカルゲンジハハンザイデス 1

「まぁ~、可愛らしいお客様だこと!」

「おばさま、とてもきれいなおうたですね、だれのおうたですか?」

「ありがと~。私がね、ロックに子守唄として歌ってあげる歌なのよ~?」


あ、おばさん呼ばわりされても怒らないのね?

二児の母だし当たり前か。

その幼女はプラチナブロンドの髪を丁寧に編み込み、後ろで一本にまとめている。

薄い水色のフワフワした洋服を着て、白いタイツと白い靴で合わせており、パッと見涼やかな感じのコーディネートだ。

ちょっとたれ目気味の目は薄い茶色と言うよりはオレンジ色に近い色をしており、その上には長い睫が乗っている。

うゎ~、まつ毛までプラチナブロンドだよ!?

100人に聞いたら100人が美幼女だと答えるだろう。

そっちの気は無い俺でも目が離せないレベルの外見は、将来が有望すぎる逸材だ。


「お嬢さん?お名前はなんていうの?」


お袋が名前を聞くと、一瞬ハッとしたような顔をして真面目な顔になると、スカートの両側をちっちゃい手でつまんで、膝を曲げながら。


「しぇーどこうしゃくけ、もろーがちょうじょ、しぇいなともうします。いご、よろしくおねがいします。」


うゎ!これが萌か!

前の世界の大っきいお友達に今のを見せたら、全員イチコロレベルだぞ!?

・・・侯爵家?ってことは伯爵のライトより上ってことか。

かなり練習を積んだと思われる挨拶を聞くに、俺と一緒のお披露目に出席するんだろうな?


「ほう。シェード家の。娘が生まれたと聞いてはいたがロックと同い年とはな。」

「シェイナ!」


シェイナちゃんの挨拶を聞いていたら、入口方向から大きな声が聞こえてきた。

そちらに目を向けると、シェイナちゃんと同じ色の髪の毛をした20代に入ったばかりに見える若い男性がこちらに歩いてくるところだった。

・・・やっぱり美人はイケメンからしか生まれないものなのか?


「あ!パパッ!とってもきれいなおうたがきこえたの。おばさまがうたってらしたのよ?」

「これはディーン殿!それにミアス殿も!お久しぶりです。シェイナが何かお邪魔をされたのでは?」

「モロー殿、お久しぶりです~。何も邪魔なことなんて無いわ~。シェイナちゃんが私の歌をほめてくれてたところよ?」

「うむ。可愛らしいお嬢さんですな。」

「ははは!そう言ってくれますか!親のひいき目を差し引いても可愛いと思ってたんですよ。そちらはディーン殿の御子息で?」

「はい。ロック・ライトと申します。シェイナさんはとても可愛らしいお嬢さんですね。母上の歌をほめていただき、ちょっとびっくりしましたがとても嬉しく思っています。」

「ほほぉ~。これはしっかりした御子息だ。パッと見、光属性は引き継がれなかったようですが、ディーン殿は素晴らしいお子様に恵まれて羨ましい。私もようやくシェード家の当主跡取りとして子供が生まれて一安心してたところですが、ディーン殿を見習って頑張らないといけませんな!ははは!」


何だかさわやかで子煩悩なパパって感じだな。

跡取りってことは現状はシェイナちゃんの祖父が当主ってことか。

でも、モローさんの年齢を見るに、現当主もせいぜい行ってて50代の仕事盛りだろうし、当分は跡取りのままなんだろうな。


「うちのシェイナも賢いと思ってましたが、ロック君にはとてもかないそうにありませんね。」

「うむ。お褒めの言葉はありがたくいただいておこう。だが、シェード家であれば転移魔法で直接王都へ赴いた方が早いのでは?」


転移魔法キター!


シェード家は転送魔法使いの家系です。

基本は一属性なこともあり、貴族家についてはだいたい「○属性の家系」的なものがあります。

ま、属性関係なしに文官系とか武官系とかもある予定ですけどね。

あんまり関係ない話ですが、超能力が使えるようになるならテレポートがいいです。

通勤時間0ってサラリーマンとして働いている者として、最高のファンタジーですよね。


明日も10時に投稿されます。

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