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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
46/124

46 今日も今日とて練習、練習!

6/8 誤字の報告をいただきましたので修文しました。

昼食は大変おいしくいただきました。

親父殿の話だと、ここより腕の良い料理人は王宮にしかいないって。

食後、少し休憩をしてる間に俺は部屋の探検を済ましてたが、ただの4LDじゃなかった。

風呂とトイレは別だし、パウダールームは3人で使えるサイズだし。

ま、生まれてからずっと住んでるライト家の方が色々と規格外だけど。

ホテルがこのレベルってのがビックリだ。


「そろそろホールに行って練習しましょ~よ。」

「うむ。では向かうとするか。」

「了解」


館の使用人が食事を運び終わって部屋から出たあと、親父からお袋とフーとホーには説明があった。

フーとホーに話しても問題ないのか聞いてみたら、猫族の乳母や護衛は絶対的に信用していいし、猫族側もその信用が売りで貴族から引く手あまたなんだそうだ。

なので、周りに気を付けつつも館の部屋にいる間は普通にしゃべって良いことになった。


「フー、ホー、サジックスを持ってきてくれ。」

「「畏まりました。」」

「昨夜は全く練習が出来なかったことだし、出来れば今日の内に一曲通して演奏できるようにしておきたいな。」

「私は自分の歌だから問題ないですし、貴方も問題ないでしょうけど。ロックは前の記憶があるとはいえ大丈夫かしら?」


俺も心配です。


「ロックの演奏部分は使用する音階も少ないし、一定のパターンの繰り返しだからどうにかなろう。場合によっては王都の館でも夜中に練習せねばならんかもしれんな。」


あ、前の世界で売れないロックバンドが良くスタジオでオールって話を聞いたことがあるような気がしますが、それと一緒ですね?


 ・

 ・

 ・


ホールに来ました。

太守邸の本館1階なんだけど体育館くらいの広さがある。

奥の中二階みたいな場所にブースがあるし、たぶんブースで演奏して舞踏会とかするんだろうな。

ブースの手前の一角に椅子が5脚、木でできた三脚を思いっきり傾斜させたようなもの(たぶんサジックスの台)と譜面台なんかが置いてある。

楽譜があるわけじゃないから譜面台はいらないんだけど、親父殿は楽器の練習でムバルさんにお願いしていたから気を聞かせてくれたんだろう。

何と言うセバスチャン。

気配りっぷりが並大抵じゃない。

セバスチャンポイントを10点加算してあげよう。


「うむ。固定台も発注通りの形状でできているな。」


やっぱあれが台か。

説明が難しいが、足の短い三脚の内の一本が上下にびょーんて伸びたような形状をしていて、伸びた足にサジックスを載せた状態でベルトで固定するような形状だ。

その下に入ってサジックスを担ぐような位置に俺が座れば演奏が出来るってことか。

固定して座ってみると、俺の顔の左後ろあたりに漏斗が来て、抱え込むと胸の前あたりに魔石の並びが来て非常に演奏しやすいポジションだ。


「うむ。よさそうだな。では続きから始めよう。私がリズムを取るから最初のパターンと二つ目のパターンを4回ずつやってみなさい。ミアスはそれに合わせて歌ってあげなさい。」

「「はい」」


そのパターンでしばらく練習に集中していると、後ろから突然小さな拍手が聞こえてきた。


「きれいなおうたですね。」


振り向くと満面の笑みを湛えた俺と同じくらいの年齢の美幼女が嬉しそうに小さな手を懸命に叩いていた。


ついに主人公の身内以外の女子キャラ登場しましたね。

書いてる時の思いつきで書き進めてるので、今後ヒロインになるかどうかは不明です。

作者にも隣の家に誕生日が10日しか違わない幼馴染がいました。

ま、男なんですけどね。


明日も10時に投稿されます。

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