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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
32/124

32 旅は道連れ余は情けない

明日も10時に投稿されます。

まだ3歳だからしょうがないんですけどね。


親父の果断な言動にビックリしたのは俺が前の世界で培ったジャパニーズ的感覚のせいなんだろうね。

これがヤンキーの国の出身だったらこんなにショックじゃないのか?

軍がそれほど抑止力にならない世界なら抑止力としての見せしめは必要なのかもしれない、とどうにか自分を納得させよう。

ジャパニーズはそっち方面のメンタルが弱くて滅入るね。


「ロック。時間が無いからサジックスの練習を再開する。」

「母上には説明しなくて良いのですか?」

「気にするな。夜に私から説明しておく。」


親父殿、気を遣わせてすいませんね。

そう、親父には殿を付けるのがピッタリなイメージだから今度から心の中では親父殿と呼ぼう。

親父殿の部屋に戻ってお袋が緊張した面持ちでこちらを見ていたが、親父殿が後で説明すると言って練習を再開した。


水中を響き渡るような鳴き声とともに、


『ロック。その楽器の音色は心地いいからしばらく一緒にいるぞ。』


と聞こえてきた。

直接話しかけられないし、同時通訳をしてなかったから親父殿にそのように告げ、その日は眠くなるまで練習してから眠りについた。


 ・

 ・

 ・


朝、起きてから食堂へ行くと、お袋がアクオンを見てみたいと駄々をこねてた。

甲板に出てアクオンを呼んでみる。


「ア~クオ~ン!いるんですかぁ~?」

『語感が悪くなるから名前伸ばさないでほしいな。』


いたよ。

微妙にフレンドリーな竜が。

船の右舷を見てたらザザーっと水を割ってアクオンの頭が出てきた。


『何か用か?』

「母上がアクオンに会いたいって。」


と言って横を見るとお袋が目をキラキラさせてアクオンを見てた。


『会えたかな?』

「会えたわ~。わざわざ出てきてもらってありがとうございます~。ロックの母のミアスです~。」

『臭いでわかったがな。何か用かね?』

「お礼をと思って~。色々と有難うございます~。」

『なに。ほんの詫びの気持ちだよ。』


と、しばらく大人の会話をしてた。

普段はポヤポヤしてるお袋だけど、その辺はやっぱ母親だよな~。

親父殿はどうにも【仕事】と【家庭】と【趣味】しかスイッチ持ってないっぽいし。

領主としては有能っぽいのに、仕事がかまない人間関係はどうも苦手なんじゃなかろうか?だから、モテなかったのじゃなかろうか?

まがりなりにも、若いころだって領主候補だったんだから、強面だからって理由だけで女性が寄ってこないわけがないと思うんだけどなぁ。

こっちでは玉の輿的な概念は無いのかな?


『ではな。楽しかったぞ。』

「またロックにお願いしてお話ししましょうね~。」


考え事してる内に話は終わったようだが、何だか気が合ったみたいだ。

あんまりお袋が人に嫌われてるの見たことないけどね。


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