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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
29/124

29 そして伝説へ

※ 5/6に誤字・脱字の修正をおこないました。

アクオンは何をくれるんだろう?


『まぁ、定番で悪いが我の牙と鱗をやろう。』


定番のファンタジーだと国宝級とか最強クラスじゃないの?それ。


『使い方としては鱗は煎じれば薬になる。世界樹の葉ほどではないが、よっぽど重篤な病や傷でなければ治癒するだろう。』


おっと、転生する時に神が定番のファンタジーって言ってたから、最強武器と防具の素材だと思ってたけど違ってた。

どっちかと言えばチャイナとかジャパンなんかに出てくる東洋的な竜の鱗の効果ですね?


『牙は一番長いのをやろう。短剣の刀身にするぐらいの長さはあるだろう。武器に加工する前にまず、自分の血を刀身に垂らせ。ロックに授けた加護と共鳴してお前にしか扱えず、投げても無くしてもお前が意識すれば手元に戻ってくる剣になるだろう。』


竜の牙って言うと、大剣とか槍とか作れるイメージだけど、それほど長くないってことか。

口から覗いてるのを牙として見ると超でかいけど、武器に加工しようと思ったらそれほどの大きさではないか。

しかし竜装備とか胸熱すぎる。俺の厨二心が暴走しそうだぜ。


『魔力を込めると水が滴るのでロックを渇きから守ってくれるはずだ。これで加護のデメリットは一つ消えたわけだな。』


あ、特別な武器とかじゃなくて、加護のデメリットのためですか。


『それから、地面につきたてることにより二種類の効果が得られる。』

「二種類?」

『魔力を込めてから突き立てると我にわかる。間に合わない可能性が高いが水辺が近ければ助けに行くことが出来るかもしれん。本当に緊急の時に賭けてみる価値はあるかもしれん程度に思っておけ。あと、年に1回、演奏してくれる時もこれで呼んでくれ。出来れば聴きに行きたい。地面に突き立ててから魔力を込めれば水脈がつながり水が湧く。水脈が近くてもだいたい1週間程度はかかるが、どのくらいでつながるかは感覚でわかるだろう。砂漠地帯に水脈を繋ごうとしたら、年単位の時間が必要かもしれんな。』


内政チート「どこでも水脈」キター!

でも、砂漠地帯で年単位か~。チートではあるが微妙に現実的だな。


「竜の牙と言うと何かすごそうですが、武器としても強力なのですか?」

『並の武器よりは強かろうがあまり重さが無いから使い方次第だな。硬度も伝説のアダマンタイト等の鉱物には到底かなわないな。』

「では、なぜ剣に?」

『この時代に護身のために短剣を持ち歩いても違和感はあるまい?ロックが女だったら短剣ではなく懐刀でも薦めていた。』


手元に持ってて問題ないものってほかにもあると思うけど。


「普段持ち歩くのであれば、眼鏡とかではだめですかね?」

『魔力を通すと顔がびちょぬれになる眼鏡が欲しいならそれでも構わないがね。』


俺はお袋に似てればきっと水が滴らなくてもいい男に成長するはず。

親父?考えるのが怖い。


『こっちの小さい牙は大きい牙を加工するのに使うと良い。飛竜の素材を扱ってるような店に行けば加工も可能だろう。その店で入手可能なら鞘はフレイムリザードの革で作ると、うっかり魔力を通して水が出てもすぐ乾くからオススメだ。』


加工用の資材をくれたりオススメの材料まで教えてくれるなんて、至れり尽くせりだな。


『では、目的も達したし、面白い出会いもあった。ロックが音楽の腕を上げて演奏をしてくれる日までのんびり過ごすとしようかな。楽しみに待っているぞ、ロック。』

「色々とお気遣いいただいて有難うございました。アクオンにもらった加護を無駄にしないよう生きていきます。」

『そう硬くならなくても生きたいように生きればいいのだよ。では道中気を付けてな。』


そういうと水竜アクオンは大河の中に身を沈めて行ってしまった。

最後まで気遣いの出来る竜っぷりを見せて。

明日も10時に投稿されます。

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