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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
27/124

27 竜の加護

6/8、8/16 誤字の報告をいただきましたので修文しました。

『属性神はあまり人間には縁が薄いかもしれんな。わかりやすく言うと各属性を司る神だ。人間の世界では名前や形を変えて信仰されている場合も多いようだな』


ほう?


『原則的にはその人間に発現した属性と属性神の親和性によって勝手につく加護だから、知っている人間はほぼ居ないかもしれんな。たとえばロックの父、ディーンは光の属性神の加護を受けている。光の属性神は権能として人の前に立つような才能が伸びやすくなるな。政治家や芸術家、場合によっては将軍職などに適性を見出すものもいる』


親父、まんまだな。

だが、加護が無いと楽器が上手くならないんじゃ、今後の俺が世界一サジックス演奏が上手くなると言う野望がいきなり頓挫することになるじゃないか。


「では、加護が無いと楽器は上手くならないのですか?」

『いや。影響としては極わずかであるし、可能性の幅が少し広がりやすい程度でその加護が無ければ望む道の可能性が無いと言うわけではない』


思いっきり神に愛されたっぽい両親が居ますがなにか?


「よかった。では、加護は無くても問題ないのでは?」

『全くないのは問題だ。属性神の加護とは根源的な命を守るものだ。基本的に加護の無い赤子はほぼ死産になるので生きて生まれてくるのは非常にまれなケースだ。無事に生きて生まれたとしても、ほんのわずかな差で生死を分ける可能性もある』


理解しました。加護重要。


『属性神の加護とはちょっとニュアンスが違うが、先ほどの詫びも兼ねて我が竜の加護を与えようと思うがどうだ?』


ほう?勇者とかが持ってるあれですね?


「竜の加護ですか?父上はご存じで?」

「童話や物語などでしか見られないから、創作の類と思っていたが・・・」

『竜の加護はちゃんと存在する。まぁ、人間が最後に竜の加護を受けたのは、我に名前を与えたものが最後だから、伝わってなくてもおかしくは無いがな』


ジャパニーズ臭のする彼ですね?


「竜の加護を受けるとどうなるのですか?」

『属性神のように命そのものを守るわけではないが、生命力自体が強くなるから、おそらくそれで相殺できるだろう。あと、我は水竜であるから、水に関する加護がつくな』

「水に関する加護ですか?水属性攻撃に対する絶対防御とか?」

『そんな強力な加護はありゃせん。まず、水難に合いにくくなる』

「水難ですか?」

『ロックが載っている船が行く先は荒れにくくなるだろう。また、水難にあっても死ぬことはまずないだろう。例えば、ロックの乗る船が沈没しても、ロック一人だけ助かる可能性が高い。ま、絶対ではないが高確率でってことだ』


それって、結構強力じゃない?


『それから、竜の土地を通っても殺されない』

「竜の土地って通ると殺されるんですか?」

『すべての竜がそういった対応をするわけではないが、竜は気性の荒い者も多いのでな』

「なるほど。アクオンのように穏やかな竜だけではないということですね?」

『そうだな。それから、これも我が水竜だからだが、水に住む生物が理由なくロックを襲うことは無くなるだろう。もちろん、ロック側から狩りを行えば抵抗するが、それ以外では寄ってこなくなる』


捕食対象から外れるってことかな?

河口で貿易港の町を運営してるライト家にしてみれば結構いい加護なんじゃねぇの?


『それと、我も年を経た竜でそれなりに力がある。我の加護を見れば大抵の竜は味方とは言わなくても敵対はしないだろう』

「いいことづくめに聞こえますが」

『もちろん加護と言うからにはメリットの方が多い。がデメリットが無いわけではない』

「それは?」

『まずは、通常の人間より渇きに弱くなる。影響は1割程度だな。通常の人間が10日もつ水の量で9日しか持たないくらいの影響だ。その代り水場を見つけるのが上手くなる』

「そこについてはメリットもデメリットもあるわけですね?」

『そうだ。そして竜と敵対する者に狙われる可能性がある』


竜と敵対出来る生物がいるんですね?

・・・超怖い。


明日も10時に投稿されます。

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