表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
25/124

25 目を覚ませばそこに

8/26 誤字等修正に伴い一部修文しました。

親父とお袋とフーとホーが覗き込んでた。


「ロックッ!起きたのね!?本当に心配したのよ?頭はまだ痛いの?」


・・・痛くない。体調も悪くない。問題は無いようだ。


「痛くありませんね。体調も悪くないようです」

「良かった~」

「どうやら頭に響いた竜の声が大きすぎて気絶してしまったようです。その後、竜はどうなったのでしょうか?」

「うむ。竜に旅程が遅れると困る旨話しかけてみたところ、船を掴むのをやめてくれたので、遅れを取り戻すべく王都へ向かっている。もうすぐ途中停泊するゼネの町だ。竜は現在、船と並走してついてきている。むしろ竜のおかげでモンスターの類が一切寄ってこないので、予定より早くつきそうだ」


あ、停泊地ってゼネの町って言うんだ。なんか色々と確認すべき事柄を聞き逃してるな。

俺が3歳児だからわからないと思って特に説明してないのかもしれないけど。


「気を失う前に、起きたら話をすると竜に言ったので、甲板に連れて行ってください。」

「うーむ。大丈夫なのか?」

「最後に僕に対して謝ってましたし、現在も並走するだけで攻撃してこないと言うことは、本当に敵意は無いのでしょう」

「だが、お前は気絶したぞ!?」

「人間と話をするのが久しぶりすぎて加減が出来なかったそうです」

「そ、そうか。念の為、私も一緒に行こう。ミアスは部屋に居なさい」

「・・・はい」


あれ?お袋があっさり言うことをきいたぞ?

俺には超強面の親父がいつも通り喋ったようにしか見えなかったけど、お袋にはわかる抵抗してもダメな雰囲気ってやつなのか?


「気絶する前に竜は何か言っていたか?」

「一番最初に確認したいことがあると言っていましたが、何を確認するつもりなのかまではわかりません」

「たぶんですが、竜は相手が目の前に居ない場合、話しかけることは出来ても聞くことはできないようです。僕の声は聞こえてませんでした」

「そうか。ほかには?」

「それ以上は直接話を聞いてみないと解らないです。申し訳ありません」

「いや。十分すぎるほどだ。では、いつまでも先延ばしにしていてもしかたあるまい。甲板に向かうとするか。念の為だが、フーは帯剣の上ついてこい。ホーはミアスについていろ」

「「了解しました」」


ホーはあれですね?こっそり付いてこないための監視も含むってやつですね?


「うむ。参ろうか」


部屋を出ると、船内は通常通り船の運航のために活気のある状態を取り戻していたが、どこか緊張感のあるピリピリとした空気に包まれていた。

そりゃ、竜が並走してたらビビるなって方が無理だ。

廊下を通り抜けて船の甲板に出ると、明らかに船より巨大な生物が右舷を並走しているのが見えた。

こんなに大きな生物が横を走ってて、船の走行に影響とか出ないのかな?


「うむ、ロック。スマンが頼む」

「わかりました」


船べりまで歩くと出来るだけ大きな声で呼びかけた。


「どんなご用でしょうか~?」

『目を覚ましたか。先ほどは本当に申し訳ないことをしたな。心から詫びよう』


竜は以外と気遣いのできる生物の様ですよ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ