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Sound of Magic ~カエルが鳴くから歌いましょっ!~  作者: ブルー・タン
第2章 3歳児お披露目珍道中編
18/124

18 俺の曲を聴け~

6/15・7/12 誤字の報告をいただきましたので修文しました。

俺の曲じゃなくて前の世界の曲なんけどな。


昨晩完成した楽器の蛙の方で、とりあえず蛙の歌を演奏してみる。

(ここからは「蛙○歌」の音階がついてる前提でお楽しみください。)


“キュロッ キュロッ キュロッ キュロッ キュロッ キュロッ キュロロロ~”


うむ。大体想像通りだ。

そもそも、生物の声で音階つけようってんだから、多少のズレは致し方あるまい。

今度は金属音・・・面倒だから今後は鉄琴って言うわ。


“キン キン キン キン キン キン キーン”


ミの音に違和感を感じるなけど、微妙に音が高いのか?

魔石はまだ余ってるし、チョット微調整。

・・・世界は俺をマイスターと呼ぶべき。

音階は完ぺき(俺の中では)だし、ついにお披露目と行きますか。


 ・

 ・

 ・


楽器は3歳児が持って歩くには大きすぎるので、完成時点でフーを呼んで運んでもらい、親父の部屋の前に来るとお袋の声が聞こえてきた。

あまりにも暇だったのか、親父の部屋で親父を相手におしゃべり中の様だ。

ただし、父親の声は全く聞こえてこない。親父を助けるためにもひとまずノックするか。


「父上。失礼します。母上もこちらにおいでですね?」

「うむ、入れ。」


あれ?予想に反して親父がにこやかにしてる。

政略結婚的な感じなのに俺が思ってるより遥かに夫婦仲は良いんだな。


「朝食前だと言うのにどうしたのだ?」

「はい。僕の魔法を使って面白い物を作ってみましたので、ご覧に入れようかと。」

「ほう?ヌイグルミでも十分面白いと思ったが、お前が面白いと言うからには期待させてもらおう。」


おーう親父。いきなりハードル上げるのは勘弁してくれ。


「はい。こちらです。フー、ここの床において。」

「かしこまりました。」

「・・・これは?」

「まぁ見ててください。」


そういって俺は楽器の前に座り、まずは蛙の方から演奏する。

演目はもちろん蛙の歌だが、楽器なんてやったことないので一本指打法だ。


“キュロッ キュロッ キュロッ キュロッ キュロッ キュロッ キュロロロ~”


うむ。どうにか一曲演奏しおえた。


「父上。どうで・・・」


うぉ!?眉毛がありえないくらい跳ね上がってる!?鬼?鬼なの?


「可愛いわ~。この前ヌイグルミに入れた蛙の声ね?音の高さが違って蛙の声なのにちゃんと音楽になってるわ~。面白いわねアナタ。」


お袋のエアリーディングスキルは0レベルですね?わかります。

でも、おかげで場の空気が一気に緩んだ。

あのまま威圧されてたら俺の繊細な心臓は止まったかもしれん。


「これはお前が考えたのか?」

「はい。前に母上が子守唄をうたってくれたので、蛙の声でも歌が作れれば面白いと思ったのですが・・・何か悪いことだったでしょうか?」

「あぁ、すまん。あまりにもビックリしたのでな。」


あれは、睨みつつ威圧してたんじゃなくてビックリした顔だったのか。

俺がビックリだ。

次の話は明日の10時に更新します。

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